因果的決定論と自由意志説 その2

第二弾。第一弾はこちら→http://togetter.com/li/22999 とりあえず仕切りなおして参ります。興味のある方はどうぞ。
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ととじゅに @totojuni_s

そう言ってもらえると有難いです^^ 論文については是非。期待してます!RT @SuzuTamaki: TAの論文、自分も読みたいのですがどこにいったかな……大事にとっておいたはずなんだけれどな……見つかったら簡潔にまとめてポストします。

2010-05-31 03:51:46
ととじゅに @totojuni_s

備忘録。ルターとエラスムスによる自由意志学説上の論争は、「人間の罪性にも関わらず、その神性は残っているか」という命題を巡って争われた。言い換えれば、「神律によって自律が完成されるのか、自律は神律なしには成立しないのか」という問題となる。

2010-05-31 04:14:00
ととじゅに @totojuni_s

備忘録2.ここでは、自由意志は「神の恩寵に対する受容力」となる。罪性を備えた人間は神の意志(神律)による神の恩寵によって救済されねばならず、それゆえ真の人間の自由には神の恩寵が不可欠だと合意した上で、受容力としての自由意志は神律に対して自律的・自発的意義を持ちうるか否かで争った。

2010-05-31 04:21:52
ととじゅに @totojuni_s

備忘録3。現代風に言い換えれば、決定論を受け入れた上で、普遍主義的道徳の要請の受容能力としての自由意志は道徳的要請自体に基礎付けられるのか、普遍主義的道徳自体には基礎付けられずただ決定によってのみ基礎付けられるのかという形態になるかもしれない。

2010-05-31 04:29:36
ととじゅに @totojuni_s

備忘録。アウグスティヌスは「自由意志」と「意志の自由」を当初は区別していなかったが、晩期に至って区別した。これはベラギウス主義との対決のため。

2010-05-31 17:59:35
ととじゅに @totojuni_s

備忘録。Augustinus: "arbitrium, liberum, sed non liberatum" VIII,9,21, Confesiones 「私は言う、意志は自由だが、自由とされていない。(義/神律からの自由だが罪の奴隷である)」

2010-05-31 21:33:29
ととじゅに @totojuni_s

訂正。ベラギウス主義→ペラギウス主義。Confesiones→Confessiones。

2010-05-31 21:40:21
蒼龍 @deepbluedragon

物や動物が自由意志を持っていないように見えるとしたら、それは予測可能であることや理由が簡単に説明できることに由来するのかもしれない。他人の行動の予測が難しいなら自由意志があると感じやすいかもしれない。でも、そんな能力限界は進化論によって十分い説明可能だ

2010-05-31 23:57:40
蒼龍 @deepbluedragon

他人の行動の予測が圧倒的にできる人がいたら、その能力を利用して繁栄して結果として多くの子孫(遺伝子)が残るはずである。だから、他人の行動への予測能力は進化的に微妙に調整されているのであり、その能力の限界によって(互いに)他人に自由意志があると感じさせることになる。

2010-05-31 23:57:49
蒼龍 @deepbluedragon

しかし、人間より圧倒的に能力が高い存在者がいたならば、そうした人間たちの行なっていることは十分に予測可能なことである。人の複雑さとは現世の人間から捉えられた複雑さであって、より能力が高い存在者からは大して複雑には感じられないだろう。

2010-05-31 23:57:58
蒼龍 @deepbluedragon

さすがに自由意志の話を自分勝手に考えるのに飽きてきたからそろそろ個人的につぶやくのは終わりかな

2010-05-31 23:59:37
@fun9tion

@deepbluedragon 予測凄くできる奴子孫ふえるから進化上調整されてる、っておかしいでしょ。皆が高い予測力ない⇒予測できても大して繁殖に有利でないということしか導かれない。

2010-06-01 00:11:14
劇場版『瘋癲の博徒 』💩リプ爺ことマルクス博士 @MarkWatermanPhD

「自由意志」の問題は根深いのですよ。科学的知識が乏しい昔でも人間と動物の意思を区別する思想はありました。RT @deepbluedragon >物や動物が自由意志を持っていないように見えるとしたら、それは予測可能であることや理由が簡単に説明できることに由来するのかもしれない。<

2010-06-01 00:23:10
劇場版『瘋癲の博徒 』💩リプ爺ことマルクス博士 @MarkWatermanPhD

このテーマで議論を噛み合わせるのは難しいが、呟きは呟きで意味がある。RT @deepbluedragon さすがに自由意志の話を自分勝手に考えるのに飽きてきたからそろそろ個人的につぶやくのは終わりかな

2010-06-01 00:26:45
蒼龍 @deepbluedragon

説明が言葉足らずだったかな。もし予測が有利なら遺伝子が増えるけど予測破りな行動も進化するならば、予測と予測破りな行動のバランスがとれてその結果が進化的な均衡になるってことです RT @fun9tion 皆が高い予測力ない⇒予測できても大して繁殖に有利でないということしか導かれない

2010-06-01 00:27:42
劇場版『瘋癲の博徒 』💩リプ爺ことマルクス博士 @MarkWatermanPhD

なぜかと言うと、シンポジウムの発表を聞くようなもので、AかBかの議論をするよりは、「ああ、そういう切り口もあるのか」というのが大事だと思うからです。

2010-06-01 00:28:33
劇場版『瘋癲の博徒 』💩リプ爺ことマルクス博士 @MarkWatermanPhD

先ほど動物には自由意志がないという古代思想を申し上げましたが、ユダヤ・キリスト教思想では、「罪」があるのは人間だけで、動物には「罪」はありません。根本には(細かな部分は別として)神の存在を(ある意味では)超えて、人間の自由意志があるとの前提だからと言えます。

2010-06-01 00:33:04
劇場版『瘋癲の博徒 』💩リプ爺ことマルクス博士 @MarkWatermanPhD

もっとも、「神の存在を超えた」あるいは「神の意思ないし意志と同等な」人間の能力ということも議論(のあるいは考察)の対象として出てくるわけではありますが。

2010-06-01 00:36:15
蒼龍 @deepbluedragon

一方で、他人の行動を予測できるならそれを利用して利己的に振舞える。他方で、他人の予測に反した行動をとって自己に有利に振舞おうとする。さらに、利他的な集団を作ることで集団を作らないときよりも遺伝子が残りやすくなる。その他にもいろいろな要因が重なって今のように進化した

2010-06-01 00:42:47
蒼龍 @deepbluedragon

でも、なぜ自由意志があるとかないとか感じるように人間が進化したのかの根本的な説明をしてるわけではない事にも注意。予測や予測破りや利他性が生じたならばそういう進化的な均衡に落ち着いただろうと言ってるだけ

2010-06-01 00:43:02
@fun9tion

@deepbluedragon なるほど、意味がわかりました。でも動物にも予測が得意なものと、そうでないものがいますよね。その差が何に起因するのか非常に興味深い。

2010-06-01 00:47:59
蒼龍 @deepbluedragon

人間には自由意志があるから罪を犯すことができる。そうでないなら神の作ったのは善なる世界のはずなので…@totojuni_sancheさんがその辺りの話をしてる RT @Marukusu_hakase ユダヤ・キリスト教思想では「罪」があるのは人間だけで、動物には「罪」はありません

2010-06-01 01:01:09
ととじゅに @totojuni_s

キリスト教の通説としてはどうなんだろう。むしろ次の二択解釈な気が。一つは、「(神は)啓示の解釈によって示される神の摂理=永遠法を実践する手段として自由意志を与えた」と解する説。RT @Marukusu_hakase: 神の存在を(ある意味では)超えて、人間の自由意志があるとの前提

2010-06-01 03:04:47
ととじゅに @totojuni_s

二つ目は、神は全能だから何でも意志できるので、よって「人間が自由意志を持っていること自体」を可能にする条件が合理的に成立すれば即ち神の意志の存在を推論できるとする説。 RT @Marukusu_hakase: 神の存在を(ある意味では)超えて、人間の自由意志があるとの前提

2010-06-01 03:13:39
ととじゅに @totojuni_s

前者はトマス・アクィナスやヴィトリアらのドミニコ会系、後者はボナヴェントゥラ、ドゥンス・スコトゥス、オッカムなどのフランシスコ会系ですよね。後者は後にルネサンスや宗教改革に影響を与えますが、人間の自由意志が神を超越するとは言っていないはず。@Marukusu_hakase

2010-06-01 03:33:25