#この書き出しいかがですか まとめその1(2/26)
歯が痛い、と思ったらその奥歯から何かの芽が出ていた。どうやら神様が変換をミスして親知らずの歯の代わりに葉を生やしてしまったらしい。芽はどんどん伸びて双葉、本葉と順調に生育していった。冬虫夏草と違って葉緑体で光合成しているので、逆に養分まで供給してくれて格好以外は良い。 #書き出し
2012-02-26 02:43:15いつもと変わらない朝だった。その日僕はいつもと同じ時間に目を覚ましいつもと同じ時間に朝食をとりいつもと同じ時間に家から出た。ここまではいつもと変わらなかった変わったのはここからだたまたま通った信号が全て赤でたまたま横から車が飛び出して来なきゃ僕はこうはならなかったんだ。#書き出し
2012-02-26 02:26:15白い白い花束を胸に、銀色の月を受け入れた。白い花が銀色に染まりし時、古の約定が果たされる。古来より伝わる儀式を経典より解読し、神器「銀色の月」を手に入れた父は、今私を依代として儀式を終えた。その時、横たわっていた私は宙に浮き光に包まれた。古の神装具を身にまとっていた。 #書き出し
2012-02-26 13:29:19宇宙を、裸のままの宇宙を見ようと友は言った。それ自体が宇宙であるような、目つきで熱っぽく、この僕に語りかけていた。今、僕達は夢の入口に立った。深宇宙調査部隊訓練学校。木星衛星軌道上のこの訓練校には各地の部隊からエリートが集まっていた。今日からここが僕達の戦場だ。 #書き出し
2012-02-26 13:41:23災害は突然やってくる。今朝目を覚ますと、真上に青空が広がっている。清々しい空気を感じつつも、朝日の眩しさに、何か不条理を感じつつ二度寝をしようと思った時、僕はガバッと起きた。天上がない。それだけではない。焦げ臭い匂い。足元に熱を帯びたカプセルと、裸の少女! #書き出し
2012-02-26 14:28:10朝日が昇る。ぼんやりとそれを眺めながら、少女は自分が生きていることを実感した。「ほう、試練に耐えぬいたようじゃの」朝日を遮るように傍らに立つ老師の表情は見えなかったが、語調には最早以前の厳しさは無かった。「よかろう。では最初の任務じゃ」その時、暗殺者が一人生まれた。 #書き出し
2012-02-26 13:14:58「私ね、夢があったんだ」うつむき加減の君が話し出す「風に乗って世界中を駆け回って」そんな子どもじみたことを「君の街まで旅をして」行きたければいけばいいさ「いっぱい君に届けたかったの」そんなことよりずっと一緒にいよう「だから」「うん。サヨナラ」あれ以来君が夢に出てこない #書き出し
2012-02-26 11:56:30「私ね、夢があったんだ」貴方と二人ボカロ曲を作る夢。二人ならばなんて真剣に考えてた。でもね、今こうして貴方に会えなくなって気がついたの。本当の夢が何だったのか。貴方の側で生きていられたら、ただそれだけで良かった。音楽の道を捨てられなくてごめんね。今でも貴方を愛してる。 #書き出し
2012-02-26 20:30:27あまりに空が青いので、私は無性に不安になり、今日も無意識に薬に手を伸ばすのだった。薬を飲むと落ち着き、空の色もいつもの灰色に戻った。色のある世界は僕を不安にさせる。紛い物のサイケデリックな色を僕の脳に刻み込んだのは誰なのか。その時、僕は世界の本当の姿を知らなかった。 #書き出し
2012-02-26 20:49:25