小松川事件と李珍宇についてダイレクトにかつじっくり知りたい場合は、朴壽南(編)『李珍宇全書簡集』、手っ取り早く、しかし広く、かつそれなりに深く知りたい場合は、鈴木道彦『越境の時』(集英社新書)がお勧め。ただし、後者は「戦後日本最良の知性」(上野千鶴子)のバイアスを通した李珍宇像。
2012-02-29 02:50:47「小松川女高生殺人事件」の経緯や主な事実関係については、とりあえずネットでは、以下を参照(ただし、これだけ読んでも、当然ながら、李珍宇のという人物の謎はヴェールに包まれたまま):http://t.co/Afv4XLLR
2012-02-29 04:28:03というか作家の門田隆将さんに感謝。ぜひ雑誌『WiLL』の今月号を買って読んでください。他の記事はろくでもないものもあります(とくに巻頭の『原発復興論!』)が、この記事だけでも読むに値します。@almostgaveup:連続ツイートありがとうございます。改めて死刑のこと考えました。
2012-02-29 04:54:48殺人の罪は、犯罪者が殺されようが生き続けようが償い切れるものではない。したがって、死刑制度を償いの点から判断するのは限界がある。一方、Fとイジヌの例からわかるのは、死刑判決が犯罪者の「更正」につながるきっかけとなり得るという逆説である。ともあれ、償いと更正は別次元の問題である。
2012-02-29 13:37:38私は異なる立場。死刑制度が犯罪防止に貢献するとはあまり思えません。@ncenterline:人が人を裁けるか? 裁けなくとも人が裁く以外にアリマセンね! 死刑廃止はキレイごとではアリマセン! 防犯のためにも私は賛成です! 反対論者も身内,親族に被害者が発生すると逆に強烈な!!
2012-02-29 14:30:52死刑の問題についてはとりたてて勉強してきたわけでもないので、私の知識はとても限られている。それでも、世間の圧倒的多数が死刑制度をなんのためらいもなく支持していることに眩暈にも似た衝撃を覚えて久しい。
2012-03-01 00:51:59死刑制度は、①犯罪者の償いと更生の不可能性、②凶悪犯罪の抑止、③犯罪被害者及びその家族に対する配慮、④集団的供儀と国家による殺害(仇討の代理執行)の正当化、⑤冤罪の可能性という5つの観点から主として議論されてきたように思う。私が現行の死刑制度に反対である最大の理由は⑤に尽きる。
2012-03-01 01:08:48歴史的に冤罪による死刑を一度ならずゆるした疑いが濃厚に思える制度を支持することはできない。冤罪の可能性を極小化する可能性はたしかにあるだろうが、原理的に、その可能性を完全にゼロにすることはできない。それゆえ、死刑の支持は、冤罪による死刑もやむなしとする立場とも言えるのではないか。
2012-03-01 01:20:42現在の死刑制度は、見せしめのための公開処刑という前近代的な制度の近代版と言っていいと思うが、犯罪被害者やその遺族の感情への配慮とともに、凶悪犯罪の抑止という最も俎上に上がる死刑支持の世論を満足させるならば、むしろ前近代的なやり方を復活させた方が理にかなっているのではなかろうか。
2012-03-01 01:39:37現代の死刑制度の問題の一つは、ごく限られた執行人以外には、世間の誰ひとりとして死刑執行の現場に立ちあうことができない点にあると思う。被害者の遺族は死刑が執行された事実をただ知らされるだけだし、死刑囚や被害者の遺族と無関係な国民は、死刑執行の恐ろしさについて具体的に知ることもない。
2012-03-01 01:46:41おそらく冤罪の原理的不可避性を理由に死刑制度に反対する立場にとって、モラル的な意味で最も反駁が難しいのは、イジヌとFのケースで明らかになったように、死刑判決によって犯罪者が初めて罪の責任を十全に自覚できる可能性が開かれる、という点にあるのだと思う。
2012-03-01 01:50:31@royterek 凶悪犯罪の抑止どころか、附属池田小学校事件、秋葉原連続通り魔事件、取手駅通り魔事件など、自殺のような他殺事件=死刑願望犯罪も起きてますね。
2012-03-01 02:21:47@royterek 死刑判決でなくても、無期懲役や終身刑によっても、犯罪者が初めて罪の責任を充分に自覚する可能性もあるかもしれない。少なくともない、とは言い切れないと思います。(ですが、資料などで確認しているわけではありません。)
2012-03-01 02:26:39厳罰化も公開処刑でもすれば多少は効果あるかもしれませんが、密室の絞死刑(←ちなみに大島渚の造語)では効果薄でしょうね。@run_bun:凶悪犯罪の抑止どころか、附属池田小学校事件、秋葉原連続通り魔事件、取手駅通り魔事件など、自殺のような他殺事件=死刑願望犯罪も起きてますね。
2012-03-01 02:58:51もちろん、可能性としては否定できないでしょう。@run_bun:死刑判決でなくても、無期懲役や終身刑によっても、犯罪者が初めて罪の責任を充分に自覚する可能性もあるかもしれない。少なくともない、とは言い切れないと思います。(ですが、資料などで確認しているわけではありません。)
2012-03-01 03:20:05私の観た範囲で、死刑や死刑囚を描いた日本の映画として最高峯と思えるのは、冤罪による死刑囚の悲劇を描いた熊井啓『帝銀事件 死刑囚」と、国家権力が殺人を犯す死刑制度の不条理を一つの主題とする大島渚『絞死刑』の二つの作品。いずれも基本的には事実に基づいた劇映画である。
2012-03-01 03:43:59国民世論の圧倒的支持で死刑制度が成り立っているのなら、その国民に死刑執行の現場に居合わせる権利と義務を与えるという選択肢も考えられる。死刑が実際のところどういうものなのかが実感としてわからない限り、深い議論にはならないのではなかろうか。死刑囚の人権問題が残るのは言うまでもないが。
2012-03-01 03:53:57@royterek 凶悪犯罪の抑止どころか…と申し上げたのは,「自殺したいが出来ないから,殺して(死刑)欲しい」が動機の事件が、附属池田小学校事件以降もあり、死刑制度を廃止した方が、死刑願望犯罪は減少する。死刑制度が犯罪を増やしてることもあると考えるからです。
2012-03-01 15:36:40@royterek 国連から死刑制度廃止の勧告を受けながら、日本政府が世論を口実に無視してきたことを、世論形成者(私たち)は知らなくてはならないと思います。アムネスティの声明「死刑に関する情報を公開し、死刑廃止に向けた公的な議論を」http://t.co/sWnv06tj
2012-03-01 15:39:19総体としてはわかりませんが、一部の犯罪の凶悪化の背景の一つとは考えられるのかも。@run_bun:「自殺したいが出来ないから,殺して(死刑)欲しい」が動機の事件が、附属池田小学校事件以降もあり、死刑制度を廃止した方が、死刑願望犯罪は減少する。死刑制度が犯罪を増やしてることもある
2012-03-01 15:48:28『光と影~光市母子殺害事件 弁護団の300日~』死刑は18才以上、被告は18才と1ヶ月だった。父親からの虐待、12才で愛する母は自殺、ガレージで首を吊った母を目撃、5才や12才相当との精神鑑定もある。遺族が別人なら死刑判決はなかったと思うhttp://t.co/F13yWuB1
2012-03-01 17:43:34イジヌにしてもFにしても、死刑判決を誘発した最大の要因は、人格形成上とても成熟とは言い難い未成年であった犯行直後の挑発的で軽薄な態度だったのではないかと思う。その印象がその後の全裁判プロセスの方向性を決したとするならば、そもそも成年と未成年を区別する意味はあるのだろうか。
2012-03-01 21:57:19厳格な形式主義者なら、死刑囚が例外なく絞殺されるのを望むだろう。法治国家だから死刑を執行して当然という主張に反駁するのは容易ではない。だが死刑は戦争と同様、国家が殺人を正当化する超法規的事態とも言える。殺人を犯す国家権力のみが法に背くことができるのは、一つの希望なのかもしれない。
2012-03-02 05:48:00字数制約もあり誤解を招きかねない表現になってしまったかもしれないので、表現をいくらか修正:「殺人を犯す国家権力のみが法に背くことができるのは、一つの希望なのかもしれない」→「現状において、殺人を犯す国家権力自身が法に背くことができるのは、せめてもの救いであり希望なのかもしれない」
2012-03-03 02:41:45犯罪者を殺害することは、倫理的でありうる。だが、それを正当化することは、決して倫理的ではありえない。『一方通行路』
2012-03-02 16:15:11