3月19日開催 UCSF震災シンポジウム

坂本先生のツイートより http://globalhealthsciences.ucsf.edu/news-events/events/the-great-east-japan-earthquake-and-disasters-one-year-later その1)「日本の震災から1年 - 影響と課題」http://goo.gl/yvHwH その2)「福島の放射線リスクはチェルノブイリよりも低そうだ」http://goo.gl/iMk5X
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坂本多穂 Kazuho Sakamoto @kazuho14

Comerio先生:2008年に大地震(M7.9)に遭った中国は信じられないような対策をとった。なんと国家予算の1%を災害復興にあてたのだ。これはものすごい多額であり、これによる復興は凄まじく、今や被災地には近代的な建物が並び、震災の爪痕を見つけるのは難しい。

2012-03-20 15:04:41
坂本多穂 Kazuho Sakamoto @kazuho14

Comerio先生:中国では建物の防災基準も合わせてみ直された。いずれにせよ、こういった対策は普通の国では出来ない。中央集権的な国ならではのことと言えよう。

2012-03-20 15:04:56
坂本多穂 Kazuho Sakamoto @kazuho14

Comerio先生:2010年に被災したハイチ(M7.0)は、これと好対照である。もともと建築基準が劣悪な上に、認定されていない建築物が多くあった。学校の80%、病院の50%が崩壊した。再建も政府のリーダーシップが不明確なことから(市場を除けば)遅い。

2012-03-20 15:05:15
坂本多穂 Kazuho Sakamoto @kazuho14

Comerio先生:2011年に被災したチリ(M8.8)の再建策は合理的でお手本となるものだ。チリはビル50棟が損傷し、沿岸630kmにわたって津波が押し寄せた。このような状況からの再建には通常10−15年かかるがチリ政府は4年で復興させる計画を立てた。

2012-03-20 15:05:35
坂本多穂 Kazuho Sakamoto @kazuho14

Comerio先生:チリ政府の被災地再建策は柔軟性にとんでいる。被災者は、元の家の修理、移住、マンション、一戸建ての選択肢の中から選んで我が家を再建することが出来、政府が金銭的に援助する。おそらくこのプランが最も理想的なものとなるだろう。

2012-03-20 15:06:14
坂本多穂 Kazuho Sakamoto @kazuho14

第8題はUCSF/UCバークレーのJames Seward先生による"Radiation and Health"(放射線と健康)です。Seward先生のプロフィールはこちら→ http://t.co/imHXnu2R

2012-03-20 15:10:04
坂本多穂 Kazuho Sakamoto @kazuho14

Seward先生:今回のシンポジウムには日本から多くの医学生がきました。皆さんは今後、25年以上にわたって放射線の話題を患者さんから聞かれることでしょう。ですので、私の話を良く聞いておいて下さい。25年。チェルノブイリ事故が起こったのは今から約25年前のことでした。

2012-03-20 15:14:49
坂本多穂 Kazuho Sakamoto @kazuho14

Seward先生:私はチェルノブイリ事故についての影響について今でも研究し続けています。福島とチェルノブイリ。何が同じで何が違うのでしょうか?

2012-03-20 15:15:01
坂本多穂 Kazuho Sakamoto @kazuho14

Seward先生:チェルノブイリと福島の共通点は、放射性物質の核種にヨウ素とセシウムが含まれる点、ヨウ素剤の服用がほとんど行われなかった点、そして住民が低線量長期被曝をこうむった点です。

2012-03-20 15:17:51
坂本多穂 Kazuho Sakamoto @kazuho14

Seward先生:チェルノブイリと福島の異なる点。福島では避難指示がとても早くて的確でした。また食物からの被曝制限も早くから行われました。汚染の放出量もチェルノブイリの40%と遥かに少なかった点もあげられます。

2012-03-20 15:20:14
坂本多穂 Kazuho Sakamoto @kazuho14

Seward先生:被曝には大きく分けて、「外部被曝」と「汚染」があります。汚染はさらに皮膚の汚染(外部汚染)と体内への放射性物質の吸入摂取(内部汚染)に分類されます。

2012-03-20 15:22:29
坂本多穂 Kazuho Sakamoto @kazuho14

Seward先生:我々は自然界からも被曝している。これは地域によって異なり、世界中で1-10 mSv/yのバラツキがある。アメリカだと標高が海面レベルなら2 mSv/y、アイダホだと6 mSv/y自然界から被曝する。

2012-03-20 15:26:47
坂本多穂 Kazuho Sakamoto @kazuho14

Seward先生:我々の体を構成する元素も放射性物質である。カリウム、カルシウム...etc。とりわけバナナには多くのカリウムが含まれる。...バナナは健康に良いことは忘れずに。

2012-03-20 15:28:48
坂本多穂 Kazuho Sakamoto @kazuho14

Seward先生:被曝の影響については、日本の疫学者達が多くのデータを持っている。日本は広島、長崎の被曝災害を経験しているからだ。

2012-03-20 15:31:03
坂本多穂 Kazuho Sakamoto @kazuho14

Seward先生:被曝の影響にはまず確定的影響(Deterministic Effects)がある。これは数十Sv被曝したときに現れる症状で、急性放射線障害、やけど、白内障、子供の発達障害、小頭症などが挙げられる。これは福島とは関係が無い。

2012-03-20 15:34:49
buvery @buvery

論旨は合っているけど、だいたい 0.25Svくらいから出ます。(物によって異なる。)RT @kazuho14: Seward先生:被曝の影響にはまず確定的影響(Deterministic Effects)がある。これは数十Sv被曝したときに現れる症状で、

2012-03-20 15:35:44
坂本多穂 Kazuho Sakamoto @kazuho14

Seward先生:より低線量では確率的影響が観察される。1 Svの被曝で5-8%の過剰がん死が起こる。

2012-03-20 15:42:07
坂本多穂 Kazuho Sakamoto @kazuho14

Seward先生:より低い線量で放射線が過剰がん死を起こすのかは議論がある。放射線が生体分子に与える影響から線形をしているという学説が主流だが、生体に修復力があるので閾値があると主張する人もいるし、むしろ低い放射線は浴びた方が健康に良いという学者もいる。

2012-03-20 15:42:25
坂本多穂 Kazuho Sakamoto @kazuho14

Seward先生:いずれにせよ、福島ではこの影響のほとんど分からない範囲内に被曝量は収まる。

2012-03-20 15:43:22
buvery @buvery

これは、衆目の一致するところ。大局的にはそうなる。ただ、個人のばらつきがあるので、それなりに対策はしないといけない。RT @kazuho14: Seward先生:いずれにせよ、福島ではこの影響のほとんど分からない範囲内に被曝量は収まる。

2012-03-20 15:44:22
坂本多穂 Kazuho Sakamoto @kazuho14

Seward先生:被曝の影響は子供に出やすい。チェルノブイリでは6000件の甲状腺がんが子供に見つかった。放射性ヨウ素の甲状腺への集積が原因。4歳以下の過剰相対リスク(ERR)は11である。これが歳を取ると2に下がる。プリピャチでの平均甲状腺被曝量は1.5 Svだと推定される。

2012-03-20 15:50:02
buvery @buvery

(注:等価線量)RT @kazuho14: Seward先生:プリピャチでの平均甲状腺被曝量は1.5 Svだと推定される。

2012-03-20 15:50:50
坂本多穂 Kazuho Sakamoto @kazuho14

Seward先生:福島での甲状腺被曝量は政府調査によると最大で35 mSv。弘前大の調査によると子供で47 mSv、大人で87 mSvで、チェルノブイリとは桁違いに低いことが分かる。

2012-03-20 15:57:12
坂本多穂 Kazuho Sakamoto @kazuho14

Seward先生:チェルノブイリの甲状腺がんの調査結果から、甲状腺被曝が50 mSvをこえる場合はヨウ素剤の服用が有効であることが示された。

2012-03-20 16:00:45
坂本多穂 Kazuho Sakamoto @kazuho14

Seward先生:チェルノブイリ事故後、我々は白血病も増えるはずだと予測した。しかし多くの研究がされたが白血病の増加を見つけることは出来なかった。固形癌の増加も見つけられなかった。

2012-03-20 16:00:52