心理学とエピソード,あるいは,仮説検証と仮説生成
ついこないだも,さわ先生が猫のエピソード紹介してて,とても興味深く思ったけど,一方で,エピソードというのは,科学者にとって難しいんだなとも思います。
2012-04-18 23:01:52サファリングさんが,エビデンスVS.解釈と仰ってたのもオーバーラップしてくるけど,一度しか見かけなかった行動を,解釈することは確かにできる,と思う。
2012-04-18 23:06:17事例を束ねて普遍性にいたる,ことが可能なのかどうかはよくわからないけど,一回のことを一回の臨床に役立てることはたぶん可能なんだろうし,そこで実験と臨床は分かれるんだろうなと思う。
2012-04-18 23:22:56個体データのバラつきはどうしたって存在するもので,通常はそれは平均だのなんだのとまとめられてしまう。個体データそのものを検討し,そこに実験のもくろみとは違う解釈を当てはめたときに「エピソード」が生まれる。と,思う。その解釈の質によって,「エピソード」は面白くもつまらなくもなる。
2012-04-18 23:31:25賢馬ハンスも「エピソード」かもしれないが,重要な示唆を与えたわけで。バカバカしいと思われる解釈でも,研究の出発点としては悪くない。検証が困難でも,当たればデカい。
2012-04-18 23:39:57@psypub アレに近いことって今でも起きてると思いますよ。珍しい事例があり,みんなで批判・検証するってのは科学として正しいステップだと思います。
2012-04-18 23:46:23@kosukesa おおお! そうですか! 特に臨床研究はそうあってほしいなと思っておりまして,今はなんとなく,エピソードを目指すベクトルと,普遍性を目指すベクトルがいまいち噛み合ってないような気がして(書籍レベルだけの話なのかもしれませんが),もちっと面白くなればなと思ってます
2012-04-18 23:54:06@psypub エピソードをエピソードで終わらせるか,その背後にあるものを抉り出す努力をするかによると思いますね。本当に意味のあるエピソードならば,必ず普遍性につながると思います。すぐに検証するのが難しいだけで。
2012-04-18 23:56:20プラセボドリフトなる謎現象が発生してるこの世界で,正真正銘,ホメ○パシーで治るケースもあるだろうなと思う。インチキだというのは簡単だし,あるいは,効果ある!というのも簡単だろうけど,本当の問題は,実のところ,何が何に効いたのかを見極めることなんだろうけど,時は止まらない。
2012-04-18 23:42:25個体データのエピソードから妄想に近い解釈を導くことは別に悪いことじゃなくて,それを出発点にして特異な行動や結果を導く拘束条件を明らかにできればいいわけだ。そこをすっとばして結論にしてしまうと「非科学的」になるだけ。
2012-04-18 23:42:44だから臨床でも比較認知でも,特殊なエピソードの事例ってのはちゃんと状況を明らかにしたうえでどんどん出せばいいと思うんだな。「こんなことがあったよ」「へー」で終わらせず,「そんな馬鹿な」で思考停止せず,「どうしてそんなことが起こったのだろう」って疑問を共有しようぜ。
2012-04-18 23:44:50@psypub ニホンザルの電気生理だって,課題の訓練に1年とか2年かかってるものがありますよ。僕がやってたハトの学習実験も,訓練に半年近くかかってます。
2012-04-18 23:58:46@psypub こと訓練履歴という意味ではかなり違いますね。分野にもよります。訓練なしの一発勝負の実験もたくさんあります。
2012-04-19 00:05:38@kosukesa たしかに仮説構築のプロセスは共有されにくい.いわゆる「質的研究」が本来その仮説構築プロセスを担うはずなんだが,それができてないのに「質的研究」を自称する人達も多いのぅ.
2012-04-18 23:58:49@masashikomori 仮説構築だけなら「質的研究」やらなくてもできるしねえ。仮説作ったら検証すればいいのに,そこまでやらないものも多いし。
2012-04-19 00:00:29