NHK・クローズアップ現代「やめさせてくれない~急増する退職トラブル~」書き起こし・ほぼ完全版 #nhk
- toshihiro36
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宮里:労働者からしますと…やっと正社員になれた。しかし、ずっとここで働き続けていいだろうか。しかし辞めたら新しい就職先が得られるかどうか。いろんな葛藤があると思うんですね。
2012-04-27 01:15:31宮里:強い言い方をすれば、去るも地獄残るも地獄という葛藤の中におかれている労働者に使用者がつけいっているというのが、辞めたくても辞められないという状況を生んでいるんだろうと思いますね。
2012-04-27 01:18:26国谷:先ほどのVTRでも使い勝手のいい人材と企業側から見える。それを我慢している間に精神的な病に陥ってしまう人も出ているわけですよね。
2012-04-27 01:20:47宮里:働きたくない職場で働き続けることは、ある意味たいへん精神的な負担。場合によっては、うつ病などの精神疾患の原因にもなりかねないわけですよね。これは本人の長い職業生活にとって、そこでどう決断をするのかというのは非常に重要なことだと思うんですね。
2012-04-27 01:25:41宮里:そのためにも労働者には退職の自由があるんだと、退職の権利があるんだと。これは自分の身を守る術として知っておいてもらいたいと思いますね。
2012-04-27 01:28:59国谷:それにしても日本のこのいびつな労使関係というのは、なぜここまで広がってしまったのか。長い間労働問題を担当されて、どう思いますか?
2012-04-27 01:31:06宮里:企業を取り巻く環境が激変して、激しい企業間競争に取り込まれているという背景は大きくはあると思うんですね。ただ企業の側もそういう状況をいいことに…労働法とかコンプライアンスとかワークルールとかそういうものをないがしろにするような風潮が企業の中で形成されてきたと思います。
2012-04-27 01:35:36宮里:一方の労働者の側も自分の権利をしっかり主張するとか、権利意識をしっかり持つとかそういう面が弱まっている。その両方の狭間の中でこういう問題が起こっているというふうに思いますね。
2012-04-27 01:38:12宮里:私は社会としてワークルール・労働法のコンプライアンスが社会にとって重要な原理だということを、社会全体のものとすること。それから職業教育や学校教育の中で、働く者の身を守る術としての労働法の知識・権利。それをぜひ身につけてほしいと思っています。
2012-04-27 01:44:13