Chivalreaperの英語講座:時制と使役のニュアンス

@Chivalreaper による受験勉強が教えてくれない英語の解説。
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Chivalreaper @Chivalreaper

英語ではそういう曖昧さは許されないので、”I finished doing homework.” と言えば、もうこの時間は、現在とは切り離された、断絶した時間の存在領域になります。簡単に言うと、過去とは過去のこと、今、現在とは何の関係もない『遠くに離れているイメージ』があります。

2012-06-30 22:10:56
Chivalreaper @Chivalreaper

昔を思い出す時、ボク達が決まってするありがちな行動は『遠くを見る』ですね。そう過去とは、現在とは断絶した空間にあって、それを距離の開きで体感的に、人間は過去と現在を区別しているんです。You were there. と言えば、アナタはもう居ない。『居た』ってことは今は『居ない』。

2012-06-30 22:11:05
Chivalreaper @Chivalreaper

日本人は過去と現在完了がごっちゃになっているので、この感覚を身につけることが困難のように感じますが、とりあえず、現在と過去は繋がっていない、双方の間には関係性は必要ないのだ、ということを覚えていらっしゃるだけで、英語の時制がくっきり、はっきり見えてくるのでやれるだけやりましょう。

2012-06-30 22:11:19
Chivalreaper @Chivalreaper

さ、過去形を使うことで色々と英語の表現の幅が広がりますね。まずは、丁寧な表現から。I hope you will finish ur task by tomorrow. と現在形を使った文は、つまり話し手と聞き手の間で力強くバウンドします。現在は、彼ら彼女らに近い距離にあるから。

2012-06-30 22:11:29
Chivalreaper @Chivalreaper

明日までに仕事片付けてくれるといいんだけど…という感じ。でもこれを過去にずらしてみると、距離が遠くに離れて、そういうプレッシャーが少し緩和されるわけです。I hoped you would finish ur tast by tmr. 仕事終わらせていただけるといいんですけれど。

2012-06-30 22:11:38
Chivalreaper @Chivalreaper

人間は時間の感覚を近い、遠いで測っています。では人と人との関係、人間関係も同じように、距離で測っていることに気が付きませんか。どちらも、近いのか、遠いのか、それが親しいのか、疎遠なのかを表すわけです。距離、というものはそういう他の存在と自分との関係を体感するためのツールなのです。

2012-06-30 22:11:48
Chivalreaper @Chivalreaper

頻出表現でもある、I would like to have English tea.などもそう。一体全体何故これはwillの過去形、wouldを使っているのでしょう。時は関係ありませんね。時の表現というものは結局距離で測るもの、同じように人と人との関係も距離で測るものですからね。

2012-06-30 22:11:55
Chivalreaper @Chivalreaper

だからこれは現在のお話なのに、過去形を使って自分と他者との関係の距離が遠いことを示してる。だからそれは不躾な表現から、丁寧な表現だと受け取られるわけですね。距離を取ることによって、馴れ馴れしさという臭みを消して、そういう初対面のぎこちない人間関係を上手くコトコト調理するわけです。

2012-06-30 22:12:04
Chivalreaper @Chivalreaper

過去形の用法その2『自分の気持ちや考えから遠ざかる』。He can come to see me tonight. は『彼は今夜私に会いに来れる♥』という確信を表しています。でもそれに少し確信が持てない時はどうしたらいいのでしょうか、そんな時人は『自分の気持ちから遠ざかり』ます。

2012-06-30 22:12:13
Chivalreaper @Chivalreaper

He could come to see me tonight.『彼は今夜私に会いに来れるかもしれない…♡』canをcouldにすることで、そういった気持ちや確信がトーンダウンしてしまうんです。それは他のたくさんの助動詞も一緒。It would rain soon. 雨かもなぁ。

2012-06-30 22:12:22
Chivalreaper @Chivalreaper

You shall die.『 汝死すべし』という神の意志によって、死が暗示されるものすごい力の助動詞”shall”も過去形にしてしまうことで、それは神の手から人の手でも行使できる文句に成り下がるわけです。You should die.(一回死んだほうがいいな)良くない例でした。

2012-06-30 22:12:30
Chivalreaper @Chivalreaper

過去形の用法その3、皆さん大好きな『仮定法』ですね。過去形が使われるってことは、どの用法でも根っこの部分は一緒ですよ。つまり過去形が使われる場面では、ボク達はみな『何かから遠ざかっている』のです。つまり結論から言わせて頂くと、仮定法ではボク達は『現実から遠ざかっている』のですね。

2012-06-30 22:12:39
Chivalreaper @Chivalreaper

I wish I were a bird. と私が鳥だったのなら、という願望は『現実から遠ざかっているわけ』で、その上、I に対応するbe動詞も普通ではない組み合わせになっています。普通は”was”ですからね。そういった現実から遠ざかる、というニュアンスを込めて過去形が使われる。

2012-06-30 22:12:47
Chivalreaper @Chivalreaper

もう一つ例をば。If you loved me with all your care, I would give you anything you want. Ifの中身が過去形になっているのは、こういった現実離れ、決して叶わない願いだからですよ。その外側は相手と距離を取る表現。

2012-06-30 22:12:55
Chivalreaper @Chivalreaper

さぁ、もう大丈夫ですね。過去形の基本のイメージは『遠い彼方』です。基本的には『時間的に現在から遠ざかる』という意味ですが、それから派生して、一つ目は『他者から遠ざかり、丁寧に』、二つ目は『自分の気持ちから遠ざかり、トーンダウン』、三つ目は『現実から遠ざかり、理想を求める』ですよ☆

2012-06-30 22:13:14
Chivalreaper @Chivalreaper

じゃ、更に今日はサービスで【使役動詞】についても解説。

2012-06-30 22:23:30
Chivalreaper @Chivalreaper

【今日のテーマ『使役動詞の使い分け』:難度(易)】唐突ですが、これからよく使われる英語の使役動詞のお話、そのそれぞれの匂いについてお話をしようと思います。これは今までボクが話してきたのと違って、すごくstraightforwardなのでみなさんもリラックスしながら読んで頂ければ。

2012-06-30 22:23:41
Chivalreaper @Chivalreaper

よく使われる使役動詞、つまり日本語で(〜させる)と訳される文意を作る動詞は、ざらっと網羅すれば四種類です。ここでは簡単にこのhave、make、get、letの四種類についてお話を進めて行きたいと思います(tell、ask、cause、persuadeなどはここでは不扱いです)。

2012-06-30 22:23:49
Chivalreaper @Chivalreaper

始める前に一言。使役動詞なんですが使う人の動詞解像度が低すぎる!makeばっかりとか、letばっかりとか使わないで下さい。混乱します、面白すぎます!『〜させる』って訳すから訳分からなくなるんですよ、日本語で考えるのを止めましょう。イメージで考えましょう。イメージはどの言語も共通!

2012-06-30 22:23:59
Chivalreaper @Chivalreaper

じゃまずは『make』から。まずはね、この動詞のコアを掴むのが大事。makeには『作る』という意味があるのだけど、それは『何かをコネコネして新しいものを創りだす』というイメージがありますけど、言い換えると『コネコネされているものは、強制的に形を変えられている』とも言えませんかね?

2012-06-30 22:24:07
Chivalreaper @Chivalreaper

なので、この事からも想像出来るように使役動詞に『make』を使うと『強制的に〜させる』というニュアンスになるのです。だから例えば、口を割らない容疑者に対しては、The ditective made the suspect confess to the crime. と言えますね。

2012-06-30 22:24:17
Chivalreaper @Chivalreaper

イメージとしては、刑事さんが容疑者に対して、怒鳴りつけたり、脅したり、それから時には愛のある暴力(?を奮ったりして(謎)コネコネする、と。そういったことで、その容疑者さんは口を割って、罪を認める訳ですよ。だからgetはいいかもしれないけど、haveやletは全然使えないんですよ☆

2012-06-30 22:24:39
Chivalreaper @Chivalreaper

もう一つ例。I had a terrible night with a guy. He tried to make me drink too much to take me into a hotel…ヒドイ夜。どこぞの男がお酒を沢山呑ませて、私ホテルに連れ込まれそうになったわ…。

2012-06-30 22:24:48
Chivalreaper @Chivalreaper

ね『make』には『強制的に、力づくで〜させる』ってニュアンスがあるんですよ。じゃあ次は順番が前後しちゃったけど『have』を説明しましょう。haveには『〜を持つ』という意味が本当なのではなくて『ある状況を胸に抱える』というコアがあります。例えば、I have a house.

2012-06-30 22:24:58
Chivalreaper @Chivalreaper

これは今、実際に話し手が手に持っているものですかね?違いますよね、家を物質的に持ってこれるわけがありません。だからhaveという動詞には、物質的だけではなく、抽象的な部分をも含めた抱擁という意味もあるので、それを纏めてボクは『〜という状況を抱える、持つ』という風に理解しています。

2012-06-30 22:25:06