平成24年7月九州北部豪雨「経験したことがないような大雨」情報一考

本間基寛 @motohirohonma

「これまで」といっても、地形形成からみれば最近の間での話ということも理解してもらわないといけないです。RT @disaster_i 「×今まで日本で起きたこともないようなすごいことが起きている」「○熊本・大分としては経験したことがないような大雨」

Ｔ．INOKUCHI / 井口　隆 @nied_inok

@disaster_i 既にいろんなツイートで指摘されている様に主語がはっきりしないからだと思います。今回の気象庁の取り組みは確かに評価出来ますが、○○災害に匹敵と言う表現も含め、受け取る人によって捉え方が違ってくる可能性があることが一番の問題だと思います。

牛山素行 @disaster_i

まだ豪雨継続中なのでちょっと気が早いけど、「平成24年7月九州北部豪雨」(仮称)に関して考えたことを列挙。

牛山素行 @disaster_i

AMeDASの統計期間20年以上で最大値更新したのは、7/12は1時間3カ所、3時間５カ所、24時間１箇所、72時間０箇所。7/13は16時現在で同１箇所、２箇所、０箇所、０箇所。24時間を更新した阿蘇乙姫は507.5mmだった。

牛山素行 @disaster_i

24時間最大を更新した阿蘇乙姫の記録は507.5。これはAMeDAS全地点の記録と比べると上位50位に満たない。阿蘇乙姫の1時間最大は108mm。これも全国の記録と比較すると特筆するようなものではない。

牛山素行 @disaster_i

最大値更新観測所数、降水量の値そのもののいずれの点で見ても、今回の豪雨は局所的であり、かつ降水量の値自体も「当該地域としては非常に大きいが、全国的に見て非常に大きいとは言えない」規模。

牛山素行 @disaster_i

人的被害は、14時現在の報道では死者・行方不明者27人。直近だと、2011年台風12号(同97人)よりだいぶ少ないが、2009年台風9号(兵庫県佐用豪雨、同27人)、2009年7月中国・九州北部豪雨(同30人)と同等規模。2010，2008，2007年はこの規模の災害はない。

牛山素行 @disaster_i

現在、報道で確認できる範囲では、死者・行方不明者27人中24人が土砂災害による犠牲者。近年の豪雨災害では土砂災害の犠牲者が最も多い(1/3程度)が、近年の事例としても土砂災害犠牲者が偏在した事例と言える。

牛山素行 @disaster_i

九州北部豪雨による死者・行方不明者発生カ所のおおよその位置。拡大して信じないこと!!。位置は地名に付けただけで当てになりません。 http://t.co/QChZPQAe

牛山素行 @disaster_i

一の宮町(現阿蘇市)の土砂災害、竹田市の洪水、白川流域のはん濫などは、1990年7月災害の極めて相似性が高いことは昨日も指摘した通り。昭和28年6月西日本水害(この時の方が降水量や被害は遙かに大きい)との共通点も見られそう。

牛山素行 @disaster_i

災害情報面では、「これまでに経験したことのない大雨」という気象情報が初運用されたことが何より大きな特徴。

牛山素行 @disaster_i

現物→　記録的な大雨に関する九州北部地方（山口県を含む）気象情報　第４号　平成２４年７月１２日０６時４５分　福岡管区気象台発表　熊本県の熊本地方と阿蘇地方、大分県の中部と西部を中心に、これまでに経験したことのないような大雨になっています。この地域の方は厳重に警戒してください。

牛山素行 @disaster_i

「経験したことのない大雨」についてはいろいろと意見が出てきそうな所。私自身で調べてみたいと思います。まとめきれるのか?、とも思いますが、自分が強い問題意識を持ったことは、自分の責任で調べないと。

牛山素行 @disaster_i

なお、今回の「経験したことのない大雨」情報は、本当に「経験したことのない大雨」になった後で発表された。各地での土砂災害の発生時刻がよく分からないが、発生時刻には間に合わなかった可能性があるように思う。