〔AR〕その8

東方プロジェクト二次創作SSのtwitter連載分をまとめたログです。 リアルタイム連載後に随時追加されていきます。 著者:蝙蝠外套(batcloak) 前:その7(http://togetter.com/li/341457) 続きを読む
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BIONET @BIONET_

この手紙が、何かしらの悪戯である可能性は否定できない。が、そのように考える自身の思考の一部を、さとりは放逐した。

2012-07-21 22:21:52
BIONET @BIONET_

一字一句、書道の見本のように丁寧に書かれたこの手紙が、悪意を持って書かれたなどとは到底思えない。作品の賞賛にしても、過剰な美辞麗句が詰められているとはいえ、的外れなことは言ってない。『Initial A』がさとりの小説を読んでいることは疑いようもなかった。

2012-07-21 22:23:26
BIONET @BIONET_

この手紙一本を書く労力は、決して軽視できるものではないだろう。その労力に応えてあげたい。さとりは、打算抜きで、本心からそう思った。

2012-07-21 22:25:14
BIONET @BIONET_

そのためには何をするべきか? さとりは既に見いだしていた。 ひとつは、これからも小説を公開していくこと。 もう一つは……。

2012-07-21 22:25:56
BIONET @BIONET_

さとりは、スリッパを回収することなく靴下履きの状態で机の前に座すると、引き出しから真新しい紙を引き出す。

2012-07-21 22:27:25
BIONET @BIONET_

筆を執りながら、さとりは息を整える。これからやることは、ある意味で小説執筆の応用と言えた。必要なのは、小説書きとしての自分を呼び出しながら、それをさとり自身の感情で以て動かすこと。異なる二つの自分を、紙一重で重ね合わせるような、絶妙なる境地。

2012-07-21 22:28:17
BIONET @BIONET_

『Surplus R』は、これより少しの間、小説書きではなく『古明地さとり』の代弁者として、その筆を走らせるのだ。

2012-07-21 22:29:29
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