有原慎介さんの“obahanology”＆“ossanology”

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中島隆信『オバサンの経済学』（2007年）を読む。著者は、慶応大のれっきとした経済学者。『お寺の経済学』『大相撲の経済学』などの著書もあり、最近は大相撲の不祥事に関するニュースの際に、新聞・テレビからコメントを求められることもある人だ。

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中島隆信『オバサンの経済学』（2007年）は、かなり真面目にオバサンの習性について論じている。学術的なレベルは、かなり高いと思う。しかし、私には不満があった。何か、読んでて「ドキドキ感」がないのだ。「ドキドキ感」とは何か。「自分もオバサンになってしまうかもしれない」という危険性だ

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私は別にオバハンになりたくてオバハン研究しているわけではないのに、気がつかないうちにオバハンになっているという恐怖にさいまれている。こんなこと言われたり-Quote @vegihappy　「@alsinceke さんはやはり、関西のおばちゃん臭がぷんぷん。さすがオバハニスト！ 」

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哲学者のフリードリッヒ・ニーチェに、「怪物と戦う者は自分が怪物となってしまわないよう注意しなければいけない。深遠を覗き込むとき、深遠もまた君を覗き込む。」という言葉がある。この「深遠」を「オバハン」と置き換えてみれば、そのままオバハノロジストの危険性を表す警句となる。

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しかし「関西のおばちゃん臭がぷんぷん。さすがオバハニスト！ 」と言われた者の身にもなってもらいたい。わたしが関西のおばちゃんなんて、いややわ。そんなことゆうて。まだオバハンとちゃうで。わたしは、花も恥らう乙女やで。きしっ！（木を割るような破裂音。オバハン特有の笑い声）

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そんなことゆうてるとアンタもすぐオバハンになるでー。

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あんた美人やなー。もてるやろー。言うといたるけどな、悪い男にだまされたらアカンでぇ。気ィつけなアカンでー。なんかアンタ見てるとな、うちの若い頃のこと思い出すんやー。だまされたらアカンでー。昔の私に似てるから、忠告しとくんやー。

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遠慮せんと持っていきーやー。もらいもんやからええでー。話変わるけど、うちのイトコの子が、さいきん結婚したらしくてなー。旦那さん、慶応出てるねんてぇ。今カゴメかどっかに勤めてるらしいんやけどなー。ええのつかまえたわ言うてなー。あの娘のことはみんな心配しとったんやけどなーゆうて

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ええからそんなこと言わんともろうといたってや悪いなんて言わんとウチにいっぱいあんねんからちょっと兄ちゃんこれ忘れもんとちゃうの気ぃつけやもう行くではよしーやーはよしーやーはよしーやー

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「オバハンを研究する者は自分がオバハンとなってしまわないよう注意しなければいけない。オバハンを覗き込むとき、オバハンもまた、君を覗き込む。」

アブラクサス・アイオーン @Abraxas_Aeon

怪物と闘う者は、そのため己自身も怪物とならぬよう気をつけるが良い。お前が長い間深淵を覗き込んでいれば、深淵もまたお前を覗き込む。『善悪の彼岸』　深淵と深遠って微妙にニュアンス違うじゃないかなとか思ってたんだけど…。

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「ミイラ取りがミイラに」・・・しかし、危険性のない学問など、学問の名に値しないのではないだろうか？

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結論として、中島隆信の『オバサンの経済学』という本は、わがオバハノロジーの基本文献に入れることはできなかった。

アブラクサス・アイオーン @Abraxas_Aeon

@alsinceke　ウロボロスに呑まれないようにｗ。でも、とぅぎゃりに入れましたが、太母ウロボロスならぬ太父ウロボロスにも気をつけないといけないっていうのがありますねｗ。こっちもそろそろ解禁したほうがいいかなぁなんて。

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オバハノロジーの研究方法には大きく分けて二種類がある。一つは、科学的な方法で、対象から距離をとり、観察し、仮説を立て、実地に確かめてみる、という手続きを取るもの。もうひとつは、いわばポストモダンな方法というのか、自分からまずオバハンになってみる、という方法。

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オバハノロジー初学者がよく抱く疑問に、「オバハン学の初心者として、どんな本から読みはじめたらいいのだろう？」というものがある。私なら、前掲の『オバサンの経済学』などは奨めない。私なら、基本文献として、新約聖書や仏典などを挙げると思う。

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宗教というのは、そもそも「境界線を越える技術」を昔から発達させてきた。初学者が、「オバハン学」を学びたいと思ったときも、宗教が培ってきた「境界線を越える技術」について知ることは有用である。

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観音菩薩は、三十三の変化身を持っているといわれる。仏身をもって救うべきときには仏身の姿をとり、俗人の場合は俗人、童女の姿をもって救うべきときには童女の姿を取る。境界線を越えてあらゆるものにメタモルフォーゼしていくのが観音菩薩である。オバハンへのメタモルフォーゼも可能である。

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「ユダヤ人に対しては、ユダヤ人のようになりました。ユダヤ人を得るためです。律法に支配されている人に対しては、律法に支配されている人のようになりました。弱い人に対しては、弱い人のようになりました。すべての人に対してすべてのものになりました」（コリントの信徒への手紙9・19-23）

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キリスト教では、パウロが「弱い人に対しては、弱い人のようになりました。すべての人に対してすべてのものになりました」と言っている。この箇所は、観音菩薩が、三十三の変化身を持っていることと似ている。

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キリスト教学者の土井健司氏は『キリスト教を問いなおす』の中でこのパウロの言葉を引用し、不信仰者を取り込むことではなく、境界線を越えること、「あなた」に向かって生成変化していくことこそが、キリスト教の本質だろう、と論じている。「なる」がキリスト教の本質だと。

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「世尊、観世音菩薩は云何してか此の娑婆世界に遊び、云何してか衆生の為に法を説く。」「善男子。若有国土衆生。応以仏身得度者。観世音菩薩。即現仏身。而為説法。応以辟支仏身。得度者。即現辟支仏身。而為説法。応以声聞身。得度者。即現声聞身。而為説法・・・」

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最近は暑さのあまり、熱中症になったり、即身成仏になって自分の部屋で113歳まで生きている人などが多発しているそうです。みなさん注意しましょう。日本のミイラ仏→http://www5f.biglobe.ne.jp/~syake-assi/1_2.jpg