広島教採塾さん「知っているようで知らないこと」についてのツイート。

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レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

さて、ちょっとだけ、今日の添削から、皆さんの役に立つことをご紹介しますね。

2012-04-29 22:56:07
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

まず、子どもにとって(例えば小学生)、「学校は子どもの生活の大半を占める存在である」という言説。確かに、学校が子どもに与える影響は大きい。勉学、友人、社会的関係の構築、子どもにとって学校は大きな位置を占めることは間違いない。しかし、もう少し冷静に数字を見てみよう。

2012-04-29 22:57:42
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

学校での教育週は年間35週で週5日、学校での生活は概ね7時間弱。 一年は365日で8,760時間です。 そのうち子どもが学校で過ごすのは、175日。1,225時間です。 8,760時間のうちのたったの1,225時間ですよ。一年の7分の1しか学校では過ごしません。

2012-04-29 22:59:17
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

一年の7分の1だから影響が小さいと言っているのではありませんよ。でも、子どもは一年の大半を学校で過ごしていると錯覚している人はいませんか?子どもの居場所は学校だと錯覚している教師志望者の学生さんたちは多いのです。もちろん、学校も子どもの居場所であって欲しい。でも他にもあるんですよ

2012-04-29 23:02:17
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

若い学生さんに学校しか見えないのは、いたしかたありません。だって、ほとんどの人がまだ子どもがいませんから、親として家庭をもっているわけではない。児童生徒に会うのは学校だから、自分が見ている子どもの顔が全てだと思っている。でも、本当はそうではない。子どもの世界は家にもある。

2012-04-29 23:05:41
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

まあ、このあたりが「親の視点」も理解する・わきまえるということにもつながります。教師が子どもの全世界をコントロールすることはできない。教師はそれを自覚しておくことも大切です。子どもは教師の思い通りにはならないし、必ずしも、教師の知っている世界にだけ住んでいるわけではない。

2012-04-29 23:08:47
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

知っているようで知らないことってたくさんありますよね。例えば、あいさつ運動。あいさつは大切です。でも、もし、あいさつ運動を、「人に会った時は、必ずあいさつをしよう」という風に簡単に考えると困ったことにもなります。あいさつ言葉の不思議な点をちょっとお話してみますね。

2012-04-29 23:11:37
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

もし、家族に人にも、クラスメートにも、知らない人にも、恋人にも、あったらあいさつをするという「あいさつ運動」を展開したとしますね。そうすると、いろいろ大変ですよ。例えば、「おはよう」なら、親にも兄弟にも、クラスメートにも恋人にも言える。丁寧に言いたければ「おはようございます」。

2012-04-29 23:13:57
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

ほら、みんなにあいさつできるじゃないかって? ならば、「こんにちは」は? 親に昼間に会って、「こんにちは」って言えますか? 朝なら「おはよう」って親にも言える。でも、昼に親が相手なら「こんにちは」とは言えない。 恋人に「こんにちは」と言えますか? 妹には? 兄には?言えませんよね

2012-04-29 23:15:38
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

では、「こんばんは」は? 学校の先生に夜会ったり、不意のお客様なら「こんばんは」でも良い。 しかし、親に「こんばんは」って言えますか? 家族には? 恋人には? 言えないですよね?

2012-04-29 23:17:12
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

ところが、「おやすみ」は誰にでも言えますね。友人にも、親にも、恋人にも言えますよね。 面白いですね。

2012-04-29 23:19:18
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

そして、「さようなら」も比較的疎遠な人や公式な場では言えますが、親に「さようなら」なんてあいさつすると、家出でもするのではと心配させますよね(笑)。もっと困るのは、恋人に「さようなら」なんていうと大変なことになりそうですね(爆笑)。

2012-04-29 23:21:00
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

あいさつって、そう簡単に、いつでも、どこでも、誰にでもはできないんですよ。「おはよう」とか「ありがとう」とか「おやすみ」ならいつでも(朝なら)、どこでも、誰にでも言える。だから、これらには、おはようございます、ありがとうございます、おやすみなさいという丁寧形が存在します。

2012-04-29 23:23:07
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

ところが、「こんにちは」、「こんばんは」、「さようなら」はごく親しい人には言えない。親にも恋人にも兄弟にも言えない。そして、これらには丁寧形はない。

2012-04-29 23:23:57
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

だから、マスコミ関係とか水商売などでは、時間に関わらず、「おはようございます」、「おはよう」とあいさつするようですね。誰にでも言えるからです。

2012-04-29 23:24:41
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

あいさつ運動で、朝は「おはよう」、昼は「こんにちは」、夜は「こんばんは」と言おう!なんて言いかけた人、いま説明したようなことをちゃんと分かった上でのあいさつ運動の呼び掛けでしたか?日本語のあいさつ習慣を本当に理解した上でのものでしたか?もしそうでなかったのなら机上の空論でしたね。

2012-04-29 23:26:33
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

さあ、英語の教師の方に質問です。英語ではどうでしょうか。Good morning, Good afternoon, Good evening, Good night, Good bye 全部、誰にでも言えますか?親にも?恋人にも? 兄弟にも?これがすぐに分かればネイティブ並です。

2012-04-29 23:28:06
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

というようなわけで、知っているようで知らないこと・気付いていないことは、たくさんあるのです。知ったかぶりで自己アピールや面接応対原稿を書くととんでもない恥をかくことになりますよ。ちゃんと考えて、ちゃんと学んで、ちゃんと調べて語りましょうね。それが教師の責任というものですよ。

2012-04-29 23:32:26
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

さて、これから、ワインを少しいただくので、今日のツイートは、これでおしまい!!

2012-04-29 23:32:57