旭丘大戦最終巻第一章〜水深100mの魔物〜
- b_skywalker
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「南方向より、接近するミサイルを確認!目標は・・・旭丘高校です!」「ミサイルの種類は?!」「確認完了・・・!ハープーンミサイルです!」
2012-08-16 22:45:35ふと空を見上げると、轟音と共に、大きな物体がこちらへ向かってくるのがわかった。「!ミサイル拡散!各軍基地に直撃した模様!こちらにも来ます!」「くそっ、全員衝撃体勢!」
2012-08-16 22:45:57そう叫んだ瞬間、旭丘全体が、揺れた。そのコンマ数秒後に衝撃波が彼らを襲った。「!!!被害報告!同時にダメージコントロールを実行!」
2012-08-16 22:46:12「運動場のAAFドックに被害が出ています!」「第一軍今池基地、地上部隊は壊滅に近いです!地下にいた主大隊に被害はないようです!」「第二軍栄基地は、第二軍が遠征中により被害なし。」「第三軍第四軍第五軍に、大きな被害はないようです!」「すぐに部隊の再建を!」
2012-08-16 22:46:35司令官がパネルに指令を打ち込む。「ダメージコントロールフェイズ開始!」「特別軍兵舎を鯱光館へ移動します。」「校舎内で二次災害を確認!火が出ています!」「消火要員をまわせ、非常用シャッターを閉めるんだ!」
2012-08-16 22:46:54「赤い信号弾・・・?・・・!ADF第一軍より撤退信号を確認!同時に敵が迫っているとの事!」「AAF全軍にスクランブル発進を指示せよ!南方に敵あり、至急これを殲滅せよ!」
2012-08-16 22:47:55その言葉を聞いた司令官が暗号文をAAFに送る。「ADF第一軍はそのまま北上、第四軍と合流し滑走路の防衛に入れ!第四軍はミサイル第二波迎撃準備!」地図に表示された各軍のマークが動き出す。
2012-08-16 22:48:17「・・・!ADF第三軍からも撤退信号!法制より敵接近中とのこと!」司令部に動揺が広がる。「どうなってんだ・・・守山基地にいるAAF第四軍とADF第五軍を大曽根基地に派遣!第五軍は高架より砲撃を!」
2012-08-16 22:48:55全面的に攻められていることもあってか、司令部は大荒れになっていた。それに引けをとらないほど、他の戦場も激戦区と化している、だが明らかに現役軍の前線が崩れていた。司令部の地面が揺れる。
2012-08-16 22:49:23「AAF第一軍が南方敵軍のエンブレムを確認!同時にAAF第四軍が北西方敵軍のエンブレムを確認!」「解析急げ!AAFは敵軍にできる限りの攻撃を与え続けろ!」「エンブレム確認終了・・・えっ?」「どうした?報告しろ!」
2012-08-16 22:49:49「はい・・・南方敵軍のエンブレム、第一次旭丘大戦時の西軍の物と合致。また北西方敵軍のエンブレム、同じく第一次旭丘大戦時の中部軍のエンブレムに酷似!」「そんな・・・あのとき対立していた陣営が同時に攻撃しているだと!」そう言っている間にも、司令部は揺れ続けていた。
2012-08-16 22:50:23「総司令官・・・これ以上、ここを拠点に戦うことは難しいです!撤退命令を!」司令官全員の視線が、ニワレン総司令官に向けられる。
2012-08-16 22:50:36「・・・南東、栄方面なら、あの砲撃を受けていたとしても基地機能は残っているかもしれない。」彼は、心の中で大きな決断をした。
2012-08-16 22:51:03「全現役軍に連絡しろ、今時間を持って、防衛作戦を中止する!全員、第二軍栄基地へ撤退せよ!特別軍は撤退通路の確保にまわれ!ただし、司令部は最後の撤退まで待つ。いいな?」
2012-08-16 22:51:18ここで、AAF第一軍が西軍に対して遅延攻撃を行っていた。だが、当初50機いた彼ら第一軍も、今では25機と半分となっていた。
2012-08-16 22:52:50「なんとか遅らせてはいますが・・・これでは全滅が目に見えています!指示を!」彼らの無線から、叫び声と交じってこんな言葉が聞こえた。
2012-08-16 22:53:04「そんなのは俺もわかってる!だけどどうしようもないんだよ!戦い続けろ!」響くきゃんど中将の声。「3時方向より敵からの砲撃を確認!」「誰から見て3時なんだ!報告せよ!」
2012-08-16 22:53:15そのころ西軍・・・「進軍状況はどうだ?」どこかで見たような姿の人が話す。「順調・・・とまでは行きませんが、着実に進んでいます。」「遅れている理由はなんだ?」
2012-08-16 22:54:03「敵空軍による攻撃です。これがなかなか撃退できず・・・」「わかった、俺が出よう。」そう言って西軍の司令官と思われる人が立ち上がり、ヴィオラを取り出した。
2012-08-16 22:54:16「帝国復興のためだ。悪く思うなよ。」ヴィオラの音が静かに響き、女神を作り出した。「・・・ダークネスアロー。」AAF第一軍もこれに気づいていた。「あれは・・・まさか!」そうきゃんど中将がつぶやいた瞬間、彼の視界に黒い矢が広がり、消えた。
2012-08-16 22:54:33「・・・!総司令官!AAF第一軍の反応が・・・消えました。」「うそ・・・だろ・・・」「あと10分で第四軍基地に到着する模様です!」「撤退を急がせろ!時間がない・・・」
2012-08-16 22:54:57