【ミステリ】「本格ミステリ冬の時代」はあったかなかったか

@junk_land さんの自己紹介文をきっかけに始まったやりとりをまとめました。 参考 「昭和50年代の本格ミステリについて」 http://togetter.com/li/6946
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琴瀬美沙 @K_misa_maguro

ちょっと前のなんですが、興味深いものを見つけたので投げてみる。  「昭和50年代の本格ミステリについて」  http://togetter.com/li/6946   #air_mys_ken

2010-07-17 14:39:31
@Schunag

この件、電書フリマで売ってる「翻訳ミステリ座談会」で川出正樹氏が証言してるとのこと。RT @K_misa_maguro もう一つ。現在進行形です。//「本格ミステリ冬の時代」はあったかなかった http://togetter.com/li/36011  #air_mys_ken 

2010-07-17 14:45:46
麻里邑圭人 @mysteryEQ

@ashibetaku 失礼致しました。確かに「一部の」で留めておいた方が良かったかもしれません。しかし排除する動きがあったというのは凄い話ですね。色々なミステリの形があっても、特に問題があるとは思えないのですが……。

2010-07-17 14:47:57
@ZEZEZENZO

興味ある方、青山へ RT @Schunag この件、電書フリマで売ってる「翻訳ミステリ座談会」で川出氏が証言// RT @K_misa_maguro 「本格ミステリ冬の時代」はあったかなかった http://togetter.com/li/36011  #air_mys_ken 

2010-07-17 14:57:25
芦辺 拓 @ashibetaku

@mysteryEQ 排除というよりは、「今さら本格でもないだろう」という“空気”(そう、日本人を動かす空気!)ですかね。これは都市伝説として聞いてほしいのですが、乱歩賞の下読みをしていたベテラン編集氏が、必ず一編は本格物を残すようにしたが、それは必ず落とされる運命にあった、と。

2010-07-17 14:57:28
芦辺 拓 @ashibetaku

ここで思い出されるのが、昨日も話に出た都筑道夫氏です。ミステリの有数の理解者であった氏は、その厳しいパズラー観ゆえに、「大がかりなトリック+最新の社会風俗」で圧倒的な面白さを実現した森村誠一先生の諸作を評価しなかったし、その20年弱後に登場した新本格にも厳しい態度を取り続けた。

2010-07-17 15:02:03
麻里邑圭人 @mysteryEQ

@ashibetaku うーん、都市伝説というには妙なリアリティがあるような気も……(苦笑)。まあ確かに近年の乱歩賞受賞作を見るとそう思えるのも仕方ないかもしれません。一応、去年受賞した「プリズン・トリック」は本格と言われてましたが、あれは本格以前にミステリとして(以下、自粛)。

2010-07-17 15:06:27
芦辺 拓 @ashibetaku

余談ですが、大阪読売時代、サントリーミステリー大賞の公開選考会取材から戻ってきた文化部のテレビ担当記者が、いつもは温厚な人なのに「都筑道夫て何もんや、あんな奴絶対に許さん。応募者に対してあの言い草は何や」とカッカとしていてビックリしました。とにかく辛辣な人だったようですね。

2010-07-17 15:07:46
MAQ @junk_land

というわけで、再開します。

2010-07-17 15:10:54
MAQ @junk_land

【幻影城の頃10】そんな風に、強烈な飢餓感と共に、もっぱら欧米古典本格だけを頼りに冬の時代を耐え忍んでいたわけですが。そんな自分が(幼少時の乱歩以来久しぶりに)国産の本格に目を向けたのは、1970年頃から本格化したいわゆる横溝正史ブームでした。横溝作品にはそれに先立つ数年前に……

2010-07-17 15:11:18
MAQ @junk_land

なんかこうして改めて振り返ると、当方って、ミステリ界の流れのままに流されてるだけだなあ……

2010-07-17 15:12:07
MAQ @junk_land

【幻影城の頃11】少年マガジンが『八つ墓村』を連載していたのでわりかた抵抗感なく読みはじめました。でも『八つ墓村』はああいう作品だし、最初は本格としては期待してませんでしたね。ところがその最初に読んだ本が『獄門島』。そりゃぶっ飛びます。なんだこれは!と。あったじゃん!本格!と。

2010-07-17 15:14:23
麻里邑圭人 @mysteryEQ

@junk_land @ashibetaku それはまた悲惨な体験をされましたね……。作家にサインをお願いして窘められたあげく断られる(!)なんて話、初めて聞きました。ホント都筑氏というのは色々な意味で凄い人だったんですね……。

2010-07-17 15:17:51
MAQ @junk_land

【幻影城の頃12】自宅にいたよ青い鳥!とでもいいましょうか。これこそ「不明を恥じる」ってやつだな、と思いましたね。で、横溝一直線!2匹目の泥鰌よろしく復刊される古い国産本格幻想小説もがんがん行く!すると比例して(当時の)最新の国産ミステリへの不満がぶいぶい膨らみ始めるわけです。

2010-07-17 15:18:09
MAQ @junk_land

【幻影城の頃13】昔はこんなにイカした本格がいっぱいあったのに、なぁーんで今の作家さんはこーゆうの書いてくんないわけぇー? 明けても暮れても辛気臭い「リアルな推理小説」ばっか書いてさ、バッカじゃない!おっさんたちはだからダメなのよね。超ダサー!……てな感じになっていったわけです。

2010-07-17 15:21:26
芦辺 拓 @ashibetaku

まぁこれは僕の妄想なのでしょうが、「『禿鷹城(ガイエルスブルク)の惨劇』の悲劇」というのがありまして、高柳芳夫氏の『禿鷹城の惨劇』は第19回乱歩賞を『アルキメデスは手を汚さない』と争って敗れた長編で、小峰作品のその後の影響力を考えると正しい選択だったと思うのですが、

2010-07-17 15:25:36
井田英登 @Hideto_Ida

一千万の懸賞掛けて次代の才能を発掘しようとしてるのに、町内会の歌合戦みたいなベロ甘選評はないでしょう?辛口当然かと。 RT @ashibetaku サントリーミステリー大賞の公開選考会//「都筑道夫て何もんや、あんな奴絶対に許さん。応募者に対してあの言い草は何や」

2010-07-17 15:26:06
MAQ @junk_land

@mysteryEQ あ、いや。これはトークイベント直後でお疲れだったのに、路上で声をおかけした当方が無礼だった、と思っています。さすがに路上では「無し」でしょう。当方も時間が無く焦ってたもので……お恥ずかしい話です。

2010-07-17 15:26:20
芦辺 拓 @ashibetaku

僕には松本清張の推薦で出た高柳作品が面白かった。氏は『ライン河の舞姫』(『「ラインの薔薇城」殺人事件』)で候補になりますが、結局は国際謀略物『プラハからの道化たち』で受賞。何か本格さえ書かなきゃ賞をやるって感じがしたものです。当時21歳の本格バカの思ったことですから許してください

2010-07-17 15:27:18
MAQ @junk_land

【幻影城の頃14】そこには、古い本格や探偵小説=ナウくてイケてる若者のエンターテインメント。最新リアル推理=オヤジの読むだっさい本。そんな転倒した構図があった気がします。で、餓えた若人は、凄い勢いで横溝を読みまくる。奇跡的に出た新作『仮面舞踏会』なんかも涙を流しながら丸のみする。

2010-07-17 15:28:10
MAQ @junk_land

【幻影城の頃15】けっこう多い横溝の主要作品を、復刊されるそばからガシガシ読み切って、その他入手できる範囲の探偵小説も読んでしまうと、再び飢餓感と不満が高まります。若者は腹が減るんです。飢餓感が高まって高まって……その飢餓と不満の頂点で、奇跡のように出現したのが『幻影城』でした。

2010-07-17 15:35:53
芦辺 拓 @ashibetaku

@Hideto_Ida その点はおっしゃる通りです。そもそも「公開処刑」みたいな選考形式が悪いんですが、いつもノホホンとしてる記者が熱くなってたので何ごとかと思ったのです。おそらく自らのミステリの美学から外れた作品は、たとえ自分自身が書きたいものでも許せなかった人なのでしょう。

2010-07-17 15:37:08
MAQ @junk_land

【幻影城の頃16】1975年登場の『幻影城』を捕捉したのは、創刊3号から。当方は当時17歳の高校生。といってもTwitterどころかwebも携帯もミス研もない時代。当方がそれを知ったのは新聞記事でした。古典的な探偵小説の密かなブームが!という記事で『幻影城』が紹介されていました。

2010-07-17 15:40:08
MAQ @junk_land

【幻影城の頃17】即座に本屋に走りました。マジで即座に。このキモチって今の若い人には理解しにくいと思いますが、とにかく餓えてたんですよ。そこへ降臨した『幻影城』は、干天の慈雨というか砂漠のオアシスというか。本屋で見つけた瞬間光り輝いていましたね。「これだ!」「これしかない!」と。

2010-07-17 15:41:35
麻里邑圭人 @mysteryEQ

@ashibetaku 「『禿鷹城(ガイエルスブルク)』の惨劇」は確かに面白かったですね。トリックがポンコツな自分には難しすぎましたが(爆)。後に「プラハからの道化たち」を読んだ際、何で「禿鷹城」で落ちて「プラハ」で受賞したんだろうと首を傾げたものです(苦笑)。

2010-07-17 15:45:16
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