Specula #3 「セカイ系という想像力」まとめ
前島:1982年生まれでSF、ライトノベルまわりのライター。波状言論出身として批評もかじっているが、本業ではない。 #specula2010
2010-07-17 14:49:45「セカイ系」とは主人公とヒロインを中心とした小さな関係性の問題が具体的な中間こうを挟むことなく「世界の危機」「この世の終わり」など抽象的な大問題に直結すること #specula
2010-07-17 14:50:27前島:セカイ系の一般的な定義と代表作「イリヤ」「ほしのこえ」「最終兵器彼女」。しかしどれもセカイ系の定義に当てはまらない。なぜこのような曖昧な言葉が流通したのか、という視点からこの言葉を捉えたい。 #specula2010
2010-07-17 14:53:44〈エヴァっぽい〉前半=「究極のオタク向けアニメ」膨大な設定、伏線、ハイクオリティな作画。後半=「オタクの文学」主人公がひたすらいじいじする。監督の自意識の問題に焦点があたる。 #specula
2010-07-17 14:55:36エヴァンゲリオンとは前半は「オタク向け」の表現、後半は「オタク」そのものを表現していたもの。〈エヴァっぽい〉と呼ばれるものは後半にある。 #specula
2010-07-17 14:56:58前島:ウェブサイト「ぷるにえブックマーク」の管理人・ぷるにえが造語し、「エヴァっぽい(=一人語り的な)」作品に対して、わずかな揶揄を込めつつ用いた。つまりセカイ系=エヴァっぽい=自意識。しかしこれは普遍的な題材。それを奇妙に感じるオタクたちに原因がある。 #specula2010
2010-07-17 14:57:49第一次セカイ系:エヴァっぽい=自意識性。第二次セカイ系:ボクとキミのセカイが社会・政治的中間項なく世界と繋がる設定 #specula2010
2010-07-17 14:58:26ガンダムなど大塚、岡田が描き出したオタクはエヴァの世界観の掲示や謎解きをしようと試みるも後半の崩壊で違和感を覚える。しかしエヴァ以降のオタクはその崩壊した後半に注目する #specula
2010-07-17 15:01:17前島:岡田としお『オタク学入門』=オタクは作品の差異、細部、引用に注目。大塚英志『物語消費論』=ガンダムを通じてガンダムの世界観を消費している。つまりオタクたちは物語を消費していない。 #specula2010
2010-07-17 15:01:53前島:『ほしのこえ』『イリヤ』『サイカノ』はオタク系のガジェットを導入しつつも、ベタな青春の物語。遠距離恋愛や難病もの。しかし従来のオタクたちには、世界設定の欠落(≒物語消費の欠落)が奇妙に移った結果、セカイ系という言葉で括られるようになった。 #specula2010
2010-07-17 15:05:43「Fate/stay night」(2004)「とある魔術の禁書目録」(2004)など物語消費の要素を持つバトルものなどが再び降盛していく。 #specula
2010-07-17 15:08:02前島:しかしセカイ系という言葉が定義された結果、今度はその定義を前提とした作品が生まれた。西島大介『凹村戦争』や谷川流『絶望系 閉じられた世界』など。ただしこの盛り上がりも05〜6年ぐらいがピークで、その後はFateなど物語消費的なバトルものが隆盛した。 #specula2010
2010-07-17 15:10:01前島さんのレジュメ。セカイから、もっと近くへ!→セカイから、もっと近くに!妄想パンデミック→空色パンデミックかな #specula2010
2010-07-17 15:10:33オタク文化の現在。・日常、空気系の降盛=「らき☆すた」「けいおん!」など。・パロディ的(楽屋落ち的な)作品=「生徒会の一存」など・CGM(消費者生成メディア)=「東方project」「ニコニコ動画」など #specula
2010-07-17 15:11:12これ気になる RT @mine_o: 小学生の頃からってどういうことだろうかRT @tokada: 木幡氏、前島氏と小学生のときから繋がりがある。黒瀬氏とは大学院での縁。 #specula2010
2010-07-17 15:11:35