【ネタバレ】 #屍者の帝国 感想ツイート 【 #projectitoh 】

ネタバレ防止アカウント使ったのに「ハッシュタグでネタバレをするな」と怒られてショボーンだったので、タイトルにハッシュタグ入るようにまとめました。これならきっと怒られない。
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あさみ㌠(ダヨー) @adonis_fish

あーあと「これはペンです」だな。松ノ枝の記。

2012-08-28 02:21:19

※「松ノ枝の記」は、『道化師の蝶』所収です。。

あさみ㌠(ダヨー) @adonis_fish

松ノ枝の記(昨日なぜか「これはペンです」所収と書いてしまったけど道化師ですね。。。)、もちろん最初に読んだときから「彼」が伊藤計劃であることは明らかだったけど、ここまで屍者の帝国とリンクしてるとは思わなかったわー

2012-08-28 22:02:10
あさみ㌠(ダヨー) @adonis_fish

そして今から松ノ枝の記を読み返そうとしている…原稿はどうするんだ…

2012-08-28 21:54:06
あさみ㌠(ダヨー) @adonis_fish

今さらながら道化師で芥川賞取って、受賞会見で屍者帝の告知して、その道化師に同時収録されたのが松ノ枝ってマーケティング的に完璧というか、これ計算してたらすごい。。。

2012-08-28 22:05:53

ここで @butfilp さんより感想をいただき、話は思わぬ方向へ。

BP@究極映像研 @butfilp

興味深く拝読しました。特に「松ノ枝の記」との関係!僕も読み返してみようかと…。傑作短篇ですね! RT @adonis_fish 「【ネタバレ】 #屍者の帝国 感想ツイート 【 #projectitoh 】」をトゥギャりました。 http://t.co/UOfyjJil

2012-08-28 22:28:23
あさみ㌠(ダヨー) @adonis_fish

いま読み返してたんですが、不覚にも162pを読み落としてました…初出は順序が逆で、これが宣戦布告なんですね。。円城塔と神林長平が伊藤計劃挟んでにらみ合う、なんて三角関係。。。 RT @butfilp: 特に「松ノ枝の記」との関係!僕も読み返してみようかと…。傑作短篇ですね!

2012-08-28 23:45:51

「松ノ枝の記」(『道化師の蝶』所収)
http://amzn.to/OVmJsC

異なる言語を使う2人の作家、「わたし」と「彼」が、お互いの言葉について一知半解の状態で小説を翻訳しあっている。しかし彼が送ったという5作目がいつまでたっても届かず、仕方なく彼を訪問したわたしは彼の姉を名乗る女に迎えられる。
作中の「彼」は伊藤計劃、「わたし」は円城塔に対応している。「姉」はおそらく伊藤の遺した作品群。
問題の162pは(ネタバレまとめなので書いてしまいますが)
わたし「彼は集合的無意識とかそんなものに接続していると思われますか」
姉「いいえ」
というやりとり。

BP@究極映像研 @butfilp

@adonis_fish 「From the Nothing, With Love.」SFM08.4月「屍者の帝国」同09.7「いま集合的無意識を、」同11.8「松ノ枝の記」群像12.2『屍者の帝国』12.8なんですね RT @adonis_fish 円城塔 神林長平 伊藤計劃…

2012-08-29 00:02:59

いま読み返しても「松ノ枝の記」という作品の中で「集合的無意識」という単語は明らかに異質で、神林さんへの応答という文脈しか見えない(視野が狭くてすみません…)。。

腐女子的記法でいくと
円城塔×伊藤計劃 ←神林長平

という構図がここではっきりといたします。
すると、円城さんの
「その死は運命などというものではなく、ミクロには決定的で、マクロには偶然的な出来事でした。しかし、という逆接は慎重に呑み込んでおく必要があります。たとえ感じ、知るところがあったとしても、それを語ることはいかに小説であってもできないからです。死者をそのように用いることはできません」(「あとがきにかえて」 http://www.kawade.co.jp/empre/

の含意するところも見えてきた気がします。
結局かけ算になってしまいますが、なんといっても伊藤×円城は公式です(キリッ

そして、話は神林長平に。

あさみ㌠(ダヨー) @adonis_fish

そうであるなら尚更、という仮定をおくまでもなく、「ぼくらは都市を愛していた」は伊藤計劃の呪いを、あるいは問いを、解くものとして書かれたはずなんだけど、いまいちそっちの文脈が見えづらいんだなー。

2012-08-29 00:09:06

『ぼくらは都市を愛していた』
http://amzn.to/Ok63YY

デジタルデータだけを破壊する原因不明の「情報震」に襲われ壊滅した世界と、「体間通信」なる疑似テレパシーが可能になった世界。明らかに異質な2つのストーリーが交互に進行する。
作中では「体内埋め込み型通信機による半ば識閾下のコミュニケーション」「疑似テレパシーによる『自己』の拡張/拡散感」「意識を持った都市」など、神林の考える「集合的(無)意識」のあり方がかなり直接的に描かれている。

「いま集合的無意識を、」で「ぼく(=神林自身)」は、『ハーモニー』が伊藤計劃の呪詛でなかったならば、「問い」であると述べている。ヒトが進化の過程で必要な形質として知能と意識を獲得することにより、これまで生き延びてきたのならば、「知能と意識の次には何が出てくるのか」という問い。しかし伊藤自身は「意識」の定義を曖昧にしていたために『ハーモニー』ではその答えを得ることができなかったとして、
「大丈夫だ、われわれが、ぼくが、書いてやる」
と宣言する。そして、すでにその「答え」に迫る新作SFを書いていることも明かす。
この「新作SF」が、『ぼくらは都市を愛していた』であることは、神林自身が認めている。

BP@究極映像研 @butfilp

(たびたびすみません…)同感です。「いま集合的無意識を、」から直接、意識にダイレクトに繋がっていない… RT @adonis_fish 「ぼくらは都市を愛していた」は伊藤計劃の呪いを、あるいは問いを、解くものとして書かれたはずなんだけど、いまいちそっちの文脈が見えづらいんだなー…

2012-08-29 00:12:32
あさみ㌠(ダヨー) @adonis_fish

@butfilp うーん、接続じたいは比較的明らかかなあと。情報震=ネットによる「集合的な」意識/フィクションの暴走ですから…でも、その先に神林長平が用意した答えがまったく理解できないです。。めいめい勝手にやったらええやん、ってそれができないから苦労してるわけでして。。。

2012-08-29 01:03:22
BP@究極映像研 @butfilp

@adonis_fish 確かにその接続は明らかですね。書きたかったのは「From the Nothing, With Love.」 と『アンブロークンアロー 戦闘妖精・雪風』( http://t.co/gMJYPMPT )に『ぼくらは都市』がどう繋がるか期待してた…でしたorz

2012-08-29 08:15:42

以下『ぼくらは都市を愛していた』(=ぼく都市)、『アンブロークンアロー 戦闘妖精雪風』(=UbA雪風)とします(・ω・)

あさみ㌠(ダヨー) @adonis_fish

@butfilp ぼく都市は雪風シリーズの直系と考えています。あえて雪風の形をとらなかったのは、東日本大震災とそれに伴う混乱を経たいま、人間の本質といったものを問うのにもはや「未知の外敵」は不要ということでしょう。それこそ、敵はここにあったといいますか。

2012-08-31 11:33:38
あさみ㌠(ダヨー) @adonis_fish

@butfilp そのため、僕はひょっとしたら雪風シリーズはもう書かれないかも、という心配もしています。あるいはUbAで雪風が希望していたような「ジャムのいない戦闘」、人間との闘いという形になっていくのかもしれませんし、そうであることを望みますが(いきなり閑話休題ですみません)。

2012-08-31 11:33:44
あさみ㌠(ダヨー) @adonis_fish

@butfilp さて、ぼく都市でジャムに替わる脅威となった情報震は、作中ではっきりした原因は不明ながら「過度なコミュニケーションによって都市が情報爆発を起こした」ものと捉えられています。また、雪風のようなコンピュータ(群)に代わり「都市」全体が意識を持つものとして登場します。

2012-08-31 11:33:46
あさみ㌠(ダヨー) @adonis_fish

@butfilp 都市の意識、とはいうまでもなく「集合的意識/無意識」で、じつはその原型はUbA雪風にすでに現れています。エディスがMacProⅡを対ジャム用に調整する過程で実施した、特殊戦の各メンバーのpaxコードから(ジャムから見た)特殊戦全体としての意識を抽出する行為です。

2012-08-31 11:33:50
あさみ㌠(ダヨー) @adonis_fish

@butfilp ほんらいこのような集合的意識は、組織や家族などある程度密接な関係を持つ集団にしか生じなかった。が、携帯情報端末の発達などにより、それよりはるかに希薄な集団であるところの都市にも、集合的意識が生じるようになった。

2012-08-31 11:33:54
あさみ㌠(ダヨー) @adonis_fish

@butfilp ただし、それをエディスのようにそれを表出する対象がいなければ、意識は意識として立ち現れることはありません。集合的「無」意識として眠っているわけです。それが徐々に目覚めつつある、というのが神林長平の現状認識で、事態が行き着くところまで行き着いたのがぼく都市の世界。

2012-08-31 11:33:58
あさみ㌠(ダヨー) @adonis_fish

@butfilp 作中で都市の意識を目覚めさせたのが何かは、明確に描かれていません。情報化がさらに進むことで勝手に目覚めたのか、情報震が刺激になったのか。僕自身は、昨今はやりの「ビッグデータ」の取り扱いが、眠っていた意識を徐々に表出する役割を担ったのかなと想像しています。

2012-08-31 11:34:00