茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第703回「政治は最初から、ガラパゴス化していた」
- toshihiro36
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連続ツイート第703回をお送りします。文章は、その場で即興で書いています。本日は、このところ感じていた「違和感」の正体。
2012-09-02 07:48:56せが(1)報道によると、時期衆議院選挙が近いらしい。自民党、民主党の二党に加えて、「維新」を始めとする第三極が注目されている。いずれにせよ、いろいろな政党から候補者が出て、選挙後の政権の枠組みは複雑なものになると思われるが、私は、どうも「直観」が働かないと感じていた。
2012-09-02 07:50:48せが(2)白洲次郎の孫である白洲信哉(@ssbasara)がつぶやいていたように、「国のかたち」が見えない。おそらく、明治維新の後の国のかたちが賞味期限を迎えている。これには、文明論的な必然性があるのであって、つまり、明治の物語だった「西洋に追いつけ、追い越せ」が無意味になった。
2012-09-02 07:52:07せが(3)グローバル化した世界の中で、パワーバランスも多極化している。ネット文明が世界を覆い、環境、エネルギー問題などの人類共通の課題もある。そんな中で、西洋諸国の植民地主義に対抗し、追いつけ、追い越せだった明治維新の国家体制は、完全に時代遅れとなってしまった。
2012-09-02 07:53:12せが(4)国が転換期を迎えていることは事実であり、白洲信哉や、木内孝胤さん(@takatanekiuchi)とも議論を重ねているところであるが、今回の選挙については、どうも直観が働かない。「国のかたち」として本当に課題になっていることが、論点になっていないからではないか。
2012-09-02 07:57:42せが(5)どうして、今回の選挙における論点が見えないのだろう、と考えているうちに、あることに気づいた。それは、政治が、その出発点からして「ドメスティック」なものだということである。考えてみれば当然であって、有権者も、候補者も、「日本国民」なのだから、ドメスティックに決まっている。
2012-09-02 07:59:04せが(6)顔ぶれを見ても、橋下徹さんを始め、すぐれた方々がたくさんいる中で、全体としてみると、ドメスティックな印象が否めない。サッカーがグローバルなタレント・サーチをした混成の態勢なのに対して、政治家は、徹頭徹尾ドメスティック。日本の国家的課題とは、どうもそぐわない。
2012-09-02 08:00:37せが(7)日本の新たな国づくり(nation building)を熟慮してみると、日本人だけのチームでそれが実現できる感じがどうにもしない。だから、国家主権の性質から仕方がないことだとしても、日本人だけで争われる選挙に、あまり関心がわかないのかもしれぬ。
2012-09-02 08:02:53せが(8)考えてみれば、政治は最初から、ガラパゴス化していた。統治機構の本質として、ガラパゴス化を余儀なくされている。一方、日本の国としての課題の解決には、有能な外国人を大量に参与や助っ人として起用することが求められている。そのような決断をできる政党を、支持したい。
2012-09-02 08:04:53せが(9)ベネツィア・ビエンナーレでも、イギリス館は国籍に関係なくプロジェクトを募集して、日本人の建築家も参加していた。アメリカは世界からタレントを集めている。世界中から天才を集める国作りをしないと、陽はまた昇らない。政治家だけは国内でまかなわなくてはならないから、それが苦しい。
2012-09-02 08:07:02