「人に勧めるには注意を要するミステリ」作家別シリーズ

mysteryEQ様の「人に勧めるには注意を要するミステリ」シリーズを まとめさせていただきました。意外な視点からの作家別レビューです。 特別ゲストの参加もあり。 <2010年7月~2012年11月までに取り上げられた作家> 続きを読む
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麻里邑圭人 @mysteryEQ

そして例によって自分の好きな我孫子作品を三作挙げるとするなら「0の殺人」、「弥勒の掌」、「裏庭の死体」(「たけまる文庫 謎の巻」収録)といったところだろうか。特に「裏庭の死体」は個人的には隠れた名作だと思っているので、興味がある方は是非読んでほしいと思う。

2010-07-11 21:17:36
麻里邑圭人 @mysteryEQ

ノンシリーズ短編集「なぎなた」「こめぐら」が無事9月に発売するように願掛けの意味を込めて(?)人に勧めるには注意が必要な作品シリーズその5、倉知淳編である。ちなみにこのチョイスは、一見新本格第一世代繋がりから離れたように見えて実はあるミッシング・リンク(!)があったりする。

2010-07-16 19:22:24
麻里邑圭人 @mysteryEQ

その1「壷中の天国」。何故この作品が、と思う人もいるかもしれないが、本作が「第一回本格ミステリ大賞受賞作」であることを知れば、納得してもらえると思う。決して悪い作品ではないが、賞を貰う程のものかと言うと……という微妙な位置にいる作品である。

2010-07-16 19:23:29
麻里邑圭人 @mysteryEQ

その2「星降り山荘の殺人」。何故この作品がシリーズその2。本作に関してメインの仕掛けを評価する声がある一方で、事件自体に面白みが欠けるという声もよく聞かれる。確かにもう少し派手さがあっても良かったのではと思わなくもない。それにしてもノベルス版の粗筋はいい仕事をしていると思う。

2010-07-16 19:25:20
麻里邑圭人 @mysteryEQ

その3「まほろ市の殺人 春―無節操な死人」。倉知淳ミーツ不可能犯罪。かつては「天然カー」と呼ばれたこともある倉知淳だが、その割に本作は本格として詰めの甘さが目立つ残念な仕上がりになってしまっている。とはいえ倉知淳らしい楽しい作品ではあるので、その辺のことは割り切った方が吉かも。

2010-07-16 19:26:44
麻里邑圭人 @mysteryEQ

以上三作品選んだのはいいのだけど、一方で「ただでさえ作品数が少ないのに余計なことをするな」とお叱りの声が聞こえてきそうで恐縮しきりである(汗)。ちなみに個人的なお勧め作としては「過ぎ行く風はみどり色」「幻獣遁走曲」「競作 五十円玉二十枚の謎・解答編(佐々木淳名義)」を挙げたい。

2010-07-16 19:28:06
麻里邑圭人 @mysteryEQ

有栖川有栖、我孫子武丸、倉知淳ときたら、「まはろ市」繋がりでこの人しかいないだろう。……というわけで人に勧めるには注意が必要な作品シリーズその6・麻耶雄嵩編である。まあ麻耶作品なんてどれも取り扱い注意だろうとの声もあるだろうが(爆)そこは大目に見て頂きたい次第である。

2010-07-18 21:04:40
麻里邑圭人 @mysteryEQ

その1「」。本作が取り扱い注意な理由としては「夏と冬の奏鳴曲」の後日談だからというのも勿論あるが、それ以上に本作に登場するある人物に纏わる秘密が人によって多大なショックを与えかねないというのがある。だが見方によっては○○○物の先駆けとも言えるのでその辺の判断が難しい作品である。

2010-07-18 21:06:14
麻里邑圭人 @mysteryEQ

その2「」。本作はよく麻耶初心者向けとして名前が挙がる作品だがその一方でミステリ初心者が読むと最後まで仕掛けの凄さに気付かないまま「何が凄いのかよく分からなかった」と言われることの多い不遇な作品でもある。なので人に勧める場合はその人がミステリ初心者かどうか確かめてからにしたい。

2010-07-18 21:08:17
麻里邑圭人 @mysteryEQ

その3「神様ゲーム」。今更言うまでもないことかもしれないが本作は児童書の皮を被ったX指定作品である。その為、見かけに騙されると確実に痛い目をみることになるだろう。だがその反面、本作は児童書だからこそここまでの黒さを発揮することができたとも言える。名実共に取り扱い注意な作品である。

2010-07-18 21:09:30
麻里邑圭人 @mysteryEQ

以上三作品挙げたけれど本音を言えば全作品取り扱い注意にしたいくらいである(あ、言っちゃった)。そんな麻耶雄嵩で自分が好きな作品を三作挙げるなら「翼ある闇」「メルカトルと美袋のための殺人」「様ゲーム」になるが……何度も言うように「神様ゲーム」は要取り扱い注意でお願いします(汗)。

2010-07-18 21:11:38
麻里邑圭人 @mysteryEQ

ちなみに自分が思う麻耶初心者向け作品は「メルカトルと美袋のための殺人」「名探偵木更津悠也」「貴族探偵」の三作である。ただこれだと普通過ぎるので、やっぱり「神様ゲーム」をお勧めしたい気も(爆)。

2010-07-18 21:44:49
麻里邑圭人 @mysteryEQ

しかし麻耶雄嵩ほど人に勧める作品を選ぶのが難しい作家もいないと思う(汗)。自分は麻耶初心者向き作品として「メルカトルと美袋」「名探偵木更津」「貴族探偵」の三作を挙げたけど、他の方だったらどんな作品を挙げるのか……私、気になります(千反田える風)。 #air_mys_ken

2010-07-18 22:00:43
麻里邑圭人 @mysteryEQ

あ、初心者向きとしては「まほろ市の殺人 秋―闇雲A子と憂鬱刑事 」も案外悪くないかなと思ったり……。 #air_mys_ken

2010-07-18 22:21:22
麻里邑圭人 @mysteryEQ

ついでにもっとも麻耶らしい三作も考えてみた。「夏と冬の奏鳴曲」「」「神様ゲーム」……どれも初心者向けとは到底言い難いが、この三作を読んで面白いと思った人は確実に麻耶ファンになる素質があると思うw #air_mys_ken

2010-07-18 23:04:39
麻里邑圭人 @mysteryEQ

法月、我孫子、歌野とくれば、当然次はこの人しかいないだろう……ということで、人に勧めるには注意が必要な作品シリーズその7・綾辻行人編である。ホントは一作だけ紹介して「今日の一本」といきたいところだけど、それだとさすがにナンなので今回もいつも通り三作品取り上げたいと思う。

2010-07-20 19:19:05
麻里邑圭人 @mysteryEQ

その1「人形館の殺人」。人形館と言えばやはりエピローグの衝撃だろう。本作には館シリーズの読者に向けたある仕掛けが用意されているのだが、それは言い換えれば館シリーズを初めて読む人間には全く効果を発揮しないということでもある。故に本作を読むのはシリーズを二、三作読んでからにしたい。

2010-07-20 19:20:03
麻里邑圭人 @mysteryEQ

その2「殺人鬼(2含む)」。もしあなたが綾辻行人という作家に優等生的なイメージを持っているならば本作は絶対に読んではならない。逆にどんな作品でも楽しめる人なら本作は格好の贈り物となる可能性を秘めている。かつて大森望は本作を綾辻行人の裏代表作と称したがその言葉は言い得て妙だと思う。

2010-07-20 19:21:27
麻里邑圭人 @mysteryEQ

その3「Another」。本作が取り扱い注意である理由は主にその仕掛け部分にある。読んだ人なら分かると思うが、本作の仕掛けは同じ綾辻作品の「○○○」の応用である。従って本作を先に読んでしまうと「○○○」の衝撃が薄れる危険性があり、そういう意味ではお勧めしていいか迷う作品である。

2010-07-20 19:23:01
麻里邑圭人 @mysteryEQ

以上三作品。個人的には暗黒館など愛憎半ばな作品もある(苦笑)綾辻行人だが、そういった作品を紹介するのはまた別の機会に譲ろうと思う。因みに自分が好きな綾辻作品は「霧越邸殺人事件」「十角館の殺人」「四〇九号室の患者」の三作。「フリークス」も嫌いではないが「四〇九」は単体の方が好み。

2010-07-20 19:24:34
麻里邑圭人 @mysteryEQ

何となく今朝二階堂話で盛り上がった勢いで作ってしまいました……人に勧めるには注意が必要な作品シリーズその8・二階堂黎人編w まあ個人的にはX騒動以降の二階堂作品の扱いに些か不満を覚えていたのも事実なので、これが二階堂作品に対し少しでも興味を持つきっかけになれば(!)幸いである。

2010-07-21 20:33:47
麻里邑圭人 @mysteryEQ

その1「宇宙捜査艦《ギガンテス》」。本作は二階堂作品には珍しいSFミステリである反面、電子頭脳に「コンピュータ」とルビを振るセンスや「ゲドババア!」に代表される独特の言語感覚など取り扱い注意な要素がテンコ盛りな作品でもある。そして、それはある意味まほろと似てる気も(爆)。

2010-07-21 20:35:38
麻里邑圭人 @mysteryEQ

その2「双面獣事件」。目から発する光線で焼き殺し口から吐く息で肌を爛れさせ窒息死させる二つのゴリラのような顔と四本の腕を持つ獣と聞いて、そこに何らかのトリックが仕掛けられていると思うのは間違いである。本当にそれが登場する事実(!)を許容できるか否かが本作の評価の分かれ目だと思う。

2010-07-21 20:42:52
麻里邑圭人 @mysteryEQ

その3「増加博士と目減卿」。まず本作は絶対に軽い気持ちで読んではいけない作品である。題名からカーのパロディ物か何かだと思ったら大間違い。実際は取り扱い注意の代名詞とも言えるメタミステリ物(しかもコテコテの楽屋落ち物)であり、それを念頭に置いた上で読まないと危険過ぎる作品である。

2010-07-21 20:45:12
麻里邑圭人 @mysteryEQ

以上、三作品。今まで取り上げた作家の中では一番ネタ度が高いように思えるが気にしない(爆)。因みに自分が好きな二階堂作品を三作挙げるのであれば「吸血の家」「人狼城の恐怖」「ロシア館の謎」になるだろうか。……あれ? 取り上げた作品のネタ度に比べると至って普通のラインナップだ(汗)。

2010-07-21 20:46:32
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