@natrom 着地点を問わずに現時点の考えをあえて言語化するとすれば、ぼくが倫理的に受け入れがたい要素は医療というシステムそのものの中に構造的に取り込まれてしまっているのかもしれない、ということです。
2012-09-11 18:27:19@natrom 同種の指摘は古くから人文・社会科学分野においてなされてきましたが、頭の鈍いぼくはこのほどやっとそれをリアライズした、ともいえるかもしれません。
2012-09-11 18:28:29@natrom ただ、先達の攻撃的な指摘とぼくの実感との間にはまだ差異があるようですし、すでにぼくは乱暴な表現を中途半端に投げかけてしまっているので、できればもう少し精緻に議論を提起したいと思っています。(申し訳ありませんが時間切れです。続きはまた後ほど)
2012-09-11 18:29:56@han_org お返事ありがとうございました。医療のシステムの中にいたら見えないものが、外から見えることもあるのでしょう。これから提起される議論も期待して拝読いたします。
2012-09-11 21:53:17野村一夫「健康の批判理論序説」『法政大学教養部紀要』(2000) http://t.co/JGhRNCZz
2012-09-12 18:50:12山下俊一理事長が日本甲状腺学会会員あてに送った通知( http://t.co/QMo0RaRu )のどこに強い不快感を覚えたのか、だいたいわかったと思う。同時に、なぜそれを言語化するのにこれほど時間がかかったのかについても。
2012-09-12 20:30:45細かくいえば不快ポイントはたくさんある。学内外の専門委員会とは何か。そのメンバーと協議内容は公開されているのか。18歳以下に関して二次検査を判断するための既存のデータはあるのか。もし不確定要素があるとすれば、なぜ特定の数値を確定的で揺るぎないものとして通知しようとしているのか。…
2012-09-12 20:37:31そして、上記のような疑問にもかかわらず、この通知に対して専門医から非難が起こっているという話を聞かないが、それはなぜなのか、等々。
2012-09-12 20:37:47最初はギョッとしたが、これらのうちいくつかについては、それなりに妥当な回答があるということは理解した。だから、一読目の驚愕はすでにない。でも、当初感じた不快感のほうは、むしろ弱まるどころか強まっている。
2012-09-12 20:41:41上記の通り、不快ポイントがありすぎて自分にとってクリティカルな要素は何だったのかよくわからなかったけど、おそらく2点に要約できると思う。つまり、あの通知は(1)悪しき専門家支配を代表するものであり、(2)その結果として医原病を反転したような構図になっている、と思われたからだ。
2012-09-12 20:45:56「第六章 高度反省社会への課題」ソキウス-リフレクション http://t.co/onpTOXnL これの一番下にある「専門家支配とインフォームド・コンセント」がいちばんコンパクトでわかりやすいかな。
2012-09-12 22:25:01ついでにこれも。「西欧近代医学が意外に「はりぼて」仕様の、脆弱な基盤しかもたない営みであることがわかる。それが確固たるものに見えるのは、私たちが「近代医学」という神話を信じて制度をこしらえてきたという事実に起因するのだ」「医療問題の構造」 http://t.co/WqM280GC
2012-09-12 22:31:59これについて続きを書き終えておこう。 < あの通知は(1)悪しき専門家支配を代表するものであり、(2)その結果として医原病を反転したような構図になっている、と思われた
2012-09-12 22:39:59このテーマをめぐる専門家支配の問題については、島薗進氏がすでに詳細に論じている。 http://t.co/Z5Q8uMfv 島薗氏は山下氏らがパターナリズムによって情報を隠蔽することを厳しく論難しているが、まったく同感である。
2012-09-12 22:41:06ただ、医療社会学で専門家支配というと無条件で悪いものというイメージがあるが、実際には功と罪がある。「功」というと、例えば知の高度化によって様々な問題が改善したり、専門家倫理の徹底によって専門知の悪用が抑制されたりする。「罪」といえば、不当な支配の隠ぺいに利用されたりする。
2012-09-12 22:45:59例の通知でいえば、18歳以下のデータははっきりしないにもかかわらず、少人数のメンバーで閉鎖的に決定されただけにすぎない特定の数値を、あたかも確定的で揺るぎないものとして通知しようとして流通させようとしたことが、あしき専門家支配の代表的な表現形態だと思われた。
2012-09-12 22:50:19この点、野尻先生の模擬通知文(診断基準も決まってないのにはじめて医療現場を混乱させたのは大変遺憾ですが当面通常の診断基準で運用し、診断基準の確定に努力したい)と比較すると、山下氏らの通知がいかに専門家支配に胡坐をかいたものであるか、わかりやすくなると思う。
2012-09-12 22:53:43ウィキペディア「医原病」 http://t.co/ERHopVX5 /「社会的医原病」とは|医療の対象が拡大していくことを指す。かつては自宅で身近に触れ得た死や出産が病院に囲いこまれていき、自然な過程であるはずの老化も医療の対象|過剰医療をも意味する
2012-09-12 22:59:57ウィキペディア「医原病」 http://t.co/LYq7CGoM /「文化的医原病」は|自分の身体、自分の健康にも関わらず主体性を失い、人々がその管理に関して無関心・無責任となり、医師に全面的に任せて平気となる=思考停止し怪しまなくなってしまっている状態
2012-09-12 23:01:08