ケインズ『一般理論』を読む2
- tomokazutomokaz
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なぜ紙幣が何の裏付けもない紙切れでしかないのか。紙切れでいいからなのだ。お金とは交換の手段でしかないからだなのだ。それに気づく前はお金の裏付けが必要だと思ったので金本位制だった。
2012-06-09 20:40:37「アメリカはいま古典的な債務デフレに苦しんでいる:経済のいたるところで,みんなが支出を削減して債務返済につとめているんだけど,まさにそうすることによって,不況が引き起こされ,みんなの債務問題はいっそうひどくなっていく」(クルーグマン)日本も同じらしい。
2012-06-10 11:55:13「(イギリスの)連立政権のプランでは,公共投資の劇的な削減を求めている――あれはほぼ確実にいい考えじゃないわけでね.」(クルーグマン)
2012-06-10 12:11:59非ケインズ効果「財政赤字の国では、大胆な財政引き締め策がむしろ民間の消費などを拡大させ、GDPの落ち込みを防ぐ可能性がある」とする理論。イタリア人学者が提唱したかそのイタリアで緊縮策失敗続行中。アイルランドやデンマークのような小さい国ではいいらしいが。
2012-06-13 22:32:09クルーグマン「ギリシアの零落はEUが統一政府を作らずに統一通貨だけを作ったことが原因。ブリュッセルの高官たちはギリシアを自分の国の州と同じように考えて救う気にならない限りギリシアは滅亡する」。Greece as Victim nyti.ms/MA42IH
2012-06-18 19:13:58山形浩生訳『一般理論』p43(pdf)「利用者費用は、設備を使わないときと比べて、使った場合の設備の価値低下だと定義しました。有益だと思われる維持改善費用と、他の事業者からの購入分は除外します。」除外してはいけない。user costは原材料購入費+減価償却とどの事典にもある。
2012-06-20 00:04:58allow for は頻出するが、だいたいケインズは「含めて」で使っているようだ。「差し引いて」というも意味はなくはないので、他の訳書では「考慮に入れて」とたいていはごまかしている。
2012-06-20 00:09:59『一般理論』user cost の定義はそれより上のところで、A1+(G’-B’)-Gと訳されている。A1は購入費だから、間違うわけないんだが、allow for には誰もが苦労する。
2012-06-20 00:31:43今のマクロ経済学ではものに価値を置かない。お金を沢山貯めたら豊かになるという考え方はしない。だから、その逆に借金が沢山あるから貧乏という考え方もしない。だから国の借金が多いといって騒ぐのはおかしい。それは金本位制時代の発想。
2012-06-20 20:37:37山形浩生訳『一般理論』p44注9「最初に使われる設備の利用者費用は、産出の総量と独立(下を参照)なだけではありません。」not only independent of the total volume の苦心の訳だが本当のテキストはnot necessarily。これなら簡単。
2012-06-22 23:27:48ネットにあるケインズ『一般理論』の英語テキストpdfはイタリック体の単語も原本とは違っているようだ。
2012-06-23 00:12:34人は誰しも何らかの貯蓄をする時には必ず何らかの資産(それが現金であれ債務であれ資本財であるかは問わない)を獲得せざるを得ない。(ケインズ『一般理論』)
2012-06-26 02:19:35『ケインズの『一般理論』を読む』(入江雄吉)は消費性向のところからわからなくなる。やっぱり原本を読むしかないな。
2012-06-26 16:52:22山形浩生氏訳の”ジョン・メイナード・ケインズ『雇用、利子、お金の一般理論』解説”は、肝心のところで日本語変換が間違ってたりするので、このままでは読んでもわからないだろう。http://t.co/pa5aBFRs
2012-06-29 01:37:35『一般理論』(p159)”this national weakness finds its nemesis in the stock market” meet its nemesis で「天罰に会う」(英和中)。投機を好む米国人の国民性は株式市場で天罰に会っている。
2012-06-29 20:44:17『一般理論』(p159)「投機を好む米国人の国民性は株式市場で天罰に会っている。」この国民性のために、株式市場は投機家の戦場となって本来の機能を果たせていない。とすると「この国民的な弱みの宿敵が株式市場なので す。」(山形浩生訳)はどうか。nemesisに宿敵という意味はあるが。
2012-06-29 20:47:55『一般理論』(p84)the reactions of the amount of his consumption on the incomes of others このリアクションを「反作用」(塩野谷)。しかしこの場合、自分の消費量の減少が他人の所得を減らすので「反」じゃない。
2012-06-29 23:38:36『一般理論』(p84)an act of individual saving may react on someone else's savings このリアクト「影響」(塩野谷、山形)はむしろ反作用。自分が貯蓄をすることは人の貯蓄は減らす可能性があるので富の総体は増えない。
2012-06-29 23:42:57山形浩生訳『一般理論』57p。「(3) 所得の計算に算入が認められない資本価値の予想外の変化」 原文はnet income 「純所得」。しかも、予想外の変化は「所得」の計算には含まれているはず。
2012-06-30 00:17:54「負の貯蓄」とは「資産を取り崩すこと」「貯蓄率が負であること、すなわち、資産を取り崩すこと」「日本では・高齢者世帯が取り崩すのはほとんどが金融資産であるのに対して、米国の高齢者世帯は小規模な持家に住み替えることを通じて持家の一部を流動化し」http://t.co/uf6rS9Uy
2012-06-30 00:59:09このように今では「負の貯蓄」という言葉の意味も簡単にわかるが、間宮氏が『一般理論』を訳した頃は調べられなかったのか、注をつけて「正の貯蓄の誤り」と書いているらしい。つい20年前でもCEOの訳語である最高経営責任者がわからなくて苦労したものだ。
2012-06-30 01:05:17@pririn_ 「通常の租税から支払われる公債償還のための減債基金が総消費性向に及ぼす効果・・。これは一種の法人貯蓄を意味し、消費性向を低下させる。」(一般理論95p)とはどういう意味でしょう。
2012-06-30 01:42:54分かるんだ!すごい。@pririn_ そのまんまではないでしょうか“@tomokazutomokaz: 「通常の租税から支払われる公債償還のための減債基金が総消費性向に及ぼす効果・・。こ
2012-06-30 02:04:32@pririn_ 国が国債を償還するために増税して減債基金を作ると、それは法人貯蓄のような働きをして、市場にお金が回らなくなり、消費者の所得を減らして消費意欲を減退してしまう、という意味ですか。
2012-06-30 02:11:27『一般理論』はケインズが抽象的な言葉を使っているのでわかりにくい。「流動性」は現金のことらしいが、その他でもこの種のたぐいの用語がふんだんに出てくる。貯蓄を「金融準備金」と言ったりする。 「法人貯蓄」も一回しか出てこないが、それを意味する抽象語はいっぱい出てくる。
2012-06-30 19:19:36