一次史料論争再び
「この一次史料という言葉に二つの意味があるのでわかりにくいですが」といってるのでひとつの意味が「同時代の史料」、もうひとつの意味が「まだ他の人が使っていない生資料」ということなのか?どっちにしろ後者の意味で使ってる人見たことないんだが
2012-10-02 17:19:55まあ、一次史料だって、完全に信じるわけには行かない。中国大返しのことを記した秀吉の書状(「浅野家文書」)は、天正十八年のものである。何と8年後の史料。記憶違いもあるし、二次史料みたいなもんだ。
2012-10-02 17:22:00與那覇先生の「一次史料」の用法で歴史学クラスタ盛り上る。個人的には、こういいかえるべきかと「歴史学には二つの側面があり、一つは文書館などで『新事実』を発見する」もう一つは「既存知の事実から、新たな解釈を導きだす」まー、両者の組み合わせなんですが @jyonaha
2012-10-02 17:22:50この記事って、TLで議論になってる史料についての定義と、与那覇さんが言いたいことって、大分違いがあるのでは??どうなんだろ?? http://t.co/BDS4yboX
2012-10-02 17:28:53長い目でみたら歴史資料の名称分類とか確定したことなさそうですよ。こないだもちょっと書いたけど、19世紀末に独仏日がそれぞれ並行して自前の史料論でがちゃがちゃやってんだもん。
2012-10-02 17:32:28@xiaoke_As @rudel101 考古の分野ではまさに「神」みたいな従来の学説を全部お釈迦にする遺跡とか遺物はたまにありますな。これを一次史料と言うかについてはまた論議があるとして。
2012-10-02 17:41:05この「一次史料」の用法、なんだか濱田耕作先生の「第一等遺物」と混同されてしまったのではという疑念を抱く。『通論考古学』(2004年新装版139頁)に「第一等遺物 考古学者自ら発掘し、発掘地点、共存遺物の明なるもの」とある。
2012-10-02 17:47:31これは全く考古遺物に関する表現なので、一等・二等の表現は歴史史料でいう一次・二次と区別の仕方が全然ちがうのだけど、何を隠そう私自身がまちがって「第一次遺物」と覚えてしまっていたのだ。
2012-10-02 17:49:21とりあえず戦前日本における「史料」の分類名称、概念の建築途上っぷりは黒板勝美の『国史の研究』と今井登志喜『歴史学研究法』の史料学のところを眺めれば雰囲気は感じられます。
2012-10-02 17:57:11「普通の」(と私が思い込んでいるだけかもしれない)歴史学では、史料の中身(テキスト)への加工の有無によって、一次史料・二次史料の区別があります。ただ二次史料であっても歴史的に価値があったりすると一次史料と呼ばれることもあるので、絶対的な基準があるとは言えないかもしれません。
2012-10-02 17:59:22たぶん古文書学の方法論と歴史研究の材料としての歴史資料(=史料)を取り扱うための方法論が未分化な過渡期っていうのがあるわけですよ。前者の方が写本の校訂とかの現実的な必要性から早々に確立されているところに、近代的な学問としての歴史学を立ち上げるために後者が求められるわけだから。
2012-10-02 18:07:33與那覇潤さんの一次史料発言を機に、私がこれまでツイッターで聞きかじってきたことがらを整理してみよう。通常、一次史料というのは、それを批判にかけて過去を再構成するための(過去から来る)痕跡のことを指す。
2012-10-02 18:11:48これに対して二次史料というのは、そのような一次史料の批判から研究者が引き出した成果をまとめた研究を指す。この区別は再構成したい過去の違いによって変化する。たとえばある歴史家にとっての二次史料が、別の歴史家にとっての一次史料となりうる。
2012-10-02 18:11:56これと違う一次・二次史料分類が行われている領域が日本史。ここではなんらの編集を経ていない直接的な過去の痕跡が一次史料と呼ばれる。たとえば歴史上の人物の書簡。一方、ある時点でたとえば過去を物語るために編纂された文書は二次史料とされる(https://t.co/VUm8yhXL)。
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