宿題(2012/10/08):表現規制を巡る人権vs清浄の倫理
- nokkaranoumu
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表現の自由にもレギュレーションかけねばならない。わいせつやプライバシーや名誉や犯罪教唆や人権侵害には規制をかけねばならない。というかかけられている。
2012-10-08 15:10:38しかし、これは同時にわいせつやプライバシーや名誉や犯罪教唆や人権侵害の人権的な定義をせねばならんということを示している。つまり、現実的には既存の各種条約に批准してそれを憲法解釈に活かさねばならん、という訳だ。そしてそれは表現規制賛成派に決して優しいものではないぞ。
2012-10-08 15:15:18性の権利宣言はポルノについて基本的に何も言ってない。搾取がいけないとしか言ってない訳だ。ポルノ業界に搾取があれば、それは是正の余地があるが、ポルノ業界を滅ぼせ、とはならない。そこまで宣言は言ってないからだ。言ってないことを法的根拠には出来ない。
2012-10-08 15:23:33あるいは、ポルノ自体が深刻な性の権利の全般的な侵害であり、契約は全部無効、というロジックがありうる。では、いい大人のポルノスターが全員、性の権利を侵害されていると認識しているか? 全員が人身売買されている訳じゃないというか、そんなの裏ビデオくらいしかないだろう。
2012-10-08 15:39:15それともポルノスターはやめたくてもやめられない? 他に就職の口がないし、やめても転職出来ないからしょうがない? その説は多分正しい。だが、それは地上社会の地下社会に対する差別に他ならない。
2012-10-08 15:45:08また、最初に納得ずくで契約したなら、それは正当な契約だろう。それを無効とするには飛躍が要る。例えば、「公序良俗に反する」とか。それを裁判所が認めるかどうかは分からない。認められないかも知れないし、認められるかも知れない。
2012-10-08 15:47:09あと、公序良俗で思い出した。規制を厳しくすると、数年前まで犯罪者じゃなかった人が犯罪者になってしまう訳だ。地下社会の住人になってしまう訳だ。地下組織は巨大化するだろうし、そうなると地上社会の住人が地下組織によって被害を被る割合は当然大きくなる。
2012-10-08 15:53:01あと、新たに非合法化された人のキャリアパス(下手すると生存する唯一の道)が、より多くの犯罪に手を染めることを必然的に伴うかも知れない。地上社会の住人が、単純に法体系の変化によって、深刻な地下社会の住人になってしまう訳だ。それは端的に法体系の設計の根本的な誤りに他ならない。マズイ。
2012-10-08 15:59:58公安系省庁の考えていることまでは知らないが、多分地上社会を守るため、地下社会を極力無力化したいんじゃないかな。んで、規制を厳しくすると、地下社会は新たに非合法化した層を吸収して強くなっちゃう訳だ。目的に合わない。規制を厳しくすると、世の中は悪くなる、ということになっちゃう。
2012-10-08 16:06:10規制は構わないのよ。身分の保障さえあればむしろ喜んで受け入れるだろう。消滅しろ、というから、消滅したくないのであって、そりゃ地下社会にでも何でも逃げる。そうなると、地上社会の公安系省庁のコストとリスクは増える。馬鹿げている。だから、規制と身分保障はセットでなければならない。
2012-10-08 16:10:41多分、地上社会から汚れを地下社会に追いやって清浄になるなら、地下社会なんかいくら汚れても肥大化しようとも知らんって人多いだろうけど、それはいくら何でも虫が良すぎる。
2012-10-08 16:23:35地下社会が大きくなれば、その分地上社会は侵され、損なわれ、汚れるんだ。両者が対立すればもっと汚れる。究極的には手に入るリソースは全て地下組織の支配下(一時期のロシアとかそうだったと聞く)。
2012-10-08 16:28:27だったらそんな思想は「汚らわしい」んじゃないのか。地下社会を強化する浄化活動は、長期的に見ると浄化に反するのだ。穢れは地下社会に注ぎ込まずに、地上社会で処理しなければならない。
2012-10-08 16:33:46それが規制と身分保障のセットならそれでもいいのさ。ただし、与えられた身分は安易に奪われうるから、分かってる人は抵抗しているけど。それでも政府が安易に地位を奪わないという保証があるなら、やって出来ないことはない。それで説得してごらん。(俺はそこまで地位の安定を信じることが出来ない)
2012-10-08 16:36:35まあ、長期的に浄化したけりゃ、規制強化だけでは取引にならないし、彼らが地下社会に逃げないような方策を、出来ればローコストで考えねばならんということです。だから、表現者の表現は適切な(成年等)視聴者に届かなければならないし、最低限それは侵害されてはならない。
2012-10-08 16:42:15多分、これまでどんなに自主規制しても、外側から規制する圧力に晒されてきた、そんな業界を納得させるのは並大抵のことじゃないが、まあどうぞ。それとも業界には潰れてもらう? それじゃ昨日まで営業していた業界は、ほとんどそっくりそのまま地下社会に取り込まれちゃうけど、それで本当にいい?
2012-10-08 16:49:00人権のことなんかどうだっていい、浄化さえされればいい、という立場は当然ありうるけど、浄化には浄化の方法論がある。地上社会から地下社会に全部捨てるというのは悪手なのだ。あくまでも地上社会の上の移動で処理しなければならない。地位は安定すべきだし、存在意義は果たされなければならない。
2012-10-08 16:55:34何らかの真実は真実として、何らかの欲望は欲望として、何らかの不満は不満として、適切に取り扱われなければならない。それが出来ないなら、取引にならない取引は取引じゃない。叩き潰されたら彼らはどこに行くんでしょうね? それはマズイことにならんか? ということが言いたかったのだと思う。
2012-10-08 17:01:35まあ、清浄の倫理は分かるんだ。でも、長期的に見て地上社会が小さくなって汚れるなら、そりゃ「何言ってるのか分からん、矛盾しとる、どっちも損をするだけだ、そんな話全然納得いかねえ」となると思う。自分で言ってることの効果が分かってないのかな? 正直私にはよう分からんのだ。
2012-10-08 17:07:12妥協点としての「規制と身分保障のセット」。即ち、表現者は規制によって限られた客だけ相手にする。その代わりその他の客からさらに規制される筋合いはない、とする。
2012-10-08 20:22:41これが受け入れられるかというのはおのずから別の問題だが。多分立法議会で規制範囲が簡単に書き換えられてしまうから無駄だろう。だから俺はあんまり乗り気じゃない。
2012-10-08 20:23:02清浄の倫理でいうと、「規制と身分保障のセット」は、表現の自由のコア(伝えたい人に伝える)を損なず、しかも経済的自由(職業と営業)を守りつつ、清浄の倫理(わいせつ表現や暴力表現が子供に与えられない)を果たそうとする、精いっぱいの妥協案だ。飲めない? さすがにその理由は聞きたいぞ。
2012-10-08 20:30:48さらに言えば、立法に働きかければ、規制だけ残して身分保障なんかいくらでも反故にできるんだよね。憲法や人権はさておいて(さておいてはいけません)。だから俺はこれに全く乗り気じゃない。
2012-10-08 20:33:30