人類は「縮む」ことができるか

地球がこれ以上壊れないようにするには、人類は拡大をやめ、「縮む」ことが必要だ。だが、現在の経済システムは拡大を前提としており、拡大できないときは破綻する仕組みとなっている。「縮む」経済システムを考えなければならない時期に来ている。
14
shinshinohara @ShinShinohara

生物学や生態学を学ぶと「縮むこと」が人類に科されている課題であることが分かる。人間活動が拡大すればするほど私たちの生活は豊かになるが、地球上の他の生物は痛めつけられ、環境は破壊され、やがては人類が生きていけない星になってしまう。人類は「拡大」から「縮む」へとシフトする必要がある。

2012-12-06 00:29:15
shinshinohara @ShinShinohara

ところが現代の金融システムは拡大が大前提。銀行からお金を借りたら利息を付けて返さなければならないからだ。借りては増やして返す、を繰り返す必要から、経済は拡大しなければならぬ。拡大が止まることは、どこかの会社が倒産するか銀行が破綻するかのどちらか。拡大停止=破綻なのだ。

2012-12-06 00:32:35
shinshinohara @ShinShinohara

今の経済システムでは人類は「縮む」ことを選べない。しかし「縮む」ことができなければいずれ人類はほとんどが滅び去るほどの深刻な破局を迎えることになる。縮まなければならないのに縮めない。麻薬をやめなければ体がぼろぼろになることが分かっているのにやめられない中毒者のように。

2012-12-06 00:34:50
shinshinohara @ShinShinohara

宗教は多くの迷信を含むが、多くの宗教が禁欲を奨めていたのには一定の合理性があったのかもしれない。拡大を目指し続ければ人類は自らの生存基盤である地球を壊してしまう。それを防止していたのが宗教。だが合理主義が宗教を否定し、同時に禁欲も否定された。その後は拡大という麻薬にとりつかれた。

2012-12-06 00:38:31
shinshinohara @ShinShinohara

今や生態学や生物学などの科学も、人類に「縮む」ことの重要性を教えてくれる。だが、「拡大」を前提とする経済システムは簡単に変更できない。生活を豊かにするには「拡大」しかない、と私たちは信じてきたし、それ以外の成功体験を持ち合わせていないからだ。「縮む」ことは非常に難しい。

2012-12-06 00:39:57
shinshinohara @ShinShinohara

ルネッサンス前は「農・神」の時代。豊かさとは田畑からの実りのことであり、神(宗教)はその実りに感謝し、その中で幸せを見つけるように説いていたのだろう。だが現在は「商・合理主義」の時代。コメよりもゲームや株、国債に価値があり、金儲けが優位。合理主義は「欲望のまま生きよ」と説く。

2012-12-06 00:46:00
shinshinohara @ShinShinohara

現代の私たちは、「欲望にタガをはめよ」と説く宗教を今さら単純には信じることができない。だが、生物学や生態学が説く「縮む」ことの重要性も、「どこかでなんとかならないか」という油断が出て、今ひとつ真剣に聞く気になれない。この結果、「縮む」という選択を私たちは撮ることができない。

2012-12-06 00:48:40
shinshinohara @ShinShinohara

だが、原発事故を見ても分かるように、拡大を目指すことは大地を汚すことになる。二酸化炭素の問題を見ても分かるように、拡大を目指すことは大気を汚すことになる。陸海の生物を絶滅に追いやり、いつかは人類も絶滅の危機に追いやることだろう。「縮む」ことはもはや喫緊の課題なのだ。

2012-12-06 00:50:39
shinshinohara @ShinShinohara

私たちは「縮む」経済の仕組みを考えなければならない。「拡大」を前提とした金融システムをもう一度見直さなければならない。借りた金は増やして返さないといけない、元手の金は増やさないと商売にならない、という経済システムは、地球を壊してしまう。では、どんなシステムを目指せばよいのか?

2012-12-06 00:52:24
shinshinohara @ShinShinohara

お金が「縮む」必要がある。現在のお金は、1万円はずっと1万円。それどころか銀行に預ければもっとお金が増えてしまう「信用創造」など、お金は全く減らないどころか増えるという、この世に他にない性質を持っている。万物はすべて壊れるか腐るのに、お金は腐らないのだ。

2012-12-06 00:53:55
shinshinohara @ShinShinohara

生物や生態系の中にあるものはすべて「腐る」のに、お金は腐らない。このギャップにこそ、地球のサイズは変わらないのに人類が拡大を目指してしまう原因がある。お金も腐らなければならない。リンゴが少しずつ腐っていくように、お金も少しずつ腐っていかなければならない。自然界にあわせるのだ。

2012-12-06 00:56:16
shinshinohara @ShinShinohara

今日の1万円が明日には9999円の価値へと腐る(縮む)のなら、社会全体の経済規模は小さくなる。縮むことが可能になる。そして意外と、経済はよく回る。日が経てば経つほどお金の価値が下がるから、「さっさと使った方がマシ」となり、お金を貯め込んでいられないからだ。

2012-12-06 01:00:02
shinshinohara @ShinShinohara

お金の性質を変えるなど、様々な工夫をして人類は「縮む」ことを早急に始めなければならない。そうでなければ、絶滅に瀕するような破局を迎えることになるだろう。

2012-12-06 01:01:22