フー・キルド・ニンジャスレイヤー #4

翻訳チームによるサイバーパンクニンジャ活劇小説「ニンジャスレイヤー」リアルタイム翻訳 (原作:Bradley Bond-san & Philip Ninj@ Morzez-san) 日本語版公式ファンサイト「ネオサイタマ電脳IRC空間」 http://d.hatena.ne.jp/NinjaHeads/ 書籍版公式サイト http://ninjaslayer.jp/ 続きを読む
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ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

0100010ャスレイヤーは身体感覚を再びシンクロさせた。経過時間は驚く程に短い。ニンジャアドレナリンのフィードバックが彼のニューロン速度を極限まで増幅させ、全ての状況を提示した。突入してきたモーターヤブ!その銃弾を受け、足元に倒れるエーリアス!飛来するディテクティヴの弾丸!50

2012-12-13 21:03:51
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはブリッジを繰り出す!メンポを削り取りながら49マグナムの弾丸が通過!「イヤーッ!」彼はそのままバックフリップし、ディテクティヴの追撃を回避!「いいぞッ!グッドタイミングだ!」ニンジャスレイヤーはIRC通信先のナブケをねぎらう! 51

2012-12-13 21:07:54
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

黒塗りの無骨な逆関節殺戮機械が走査LEDを不吉に光らせ、合成音声を発した。「ドーモ、モーターヤブです。ニンジャスレイヤーはあなた方の降伏を受け付けています。降伏意志をしめしてください」掃射を終えた腕のガトリングガンがヒュンヒュンと余剰回転する。何たる払い下げ品!カネの力だ! 52

2012-12-13 21:16:19
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

ニンジャスレイヤーはバックフリップから着地する。一瞬の交錯だ。エーリアスのアンブッシュを受けた一瞬後、モーターヤブが突入、エーリアスを撃ち、ディテクティヴが発砲、そして……「ハーッ……」ニンジャスレイヤーはカラテを構えた。その腕が炎を纏う。かつてない火力の炎を。彼は笑った。 53

2012-12-13 21:22:48
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「アイエエエエ!」ナムサン!?ドージョー隅で悲鳴をあげるのはフートンから転がり出たウミノ!盾めいてフクスケを掲げるが、無意味!ニンジャスレイヤーはゴミでも見るように冷たい一瞥をくれ、ディテクティヴに向き直った。「……ドーモ。私が真のニンジャスレイヤーです」54

2012-12-13 21:29:18
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「真の、と来たか」ディテクティヴは笑おうとした。「参ったね」「貴様はわざわざ死ぬために出て来たのだ。大人しく焼け死んでおればよかったものを」「俺もびっくりしてンだ。景気良く落ちたのにな」ディテクティヴは中腰になり、銃を交差させた。悲壮なピストルカラテだ。「冷たい水だったぜ」 55

2012-12-13 21:33:12
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

KRAAASH!破れ窓を窓枠ごと破壊しながら、さらに一機のモーターヤブが突入してきた。「派手だな、オイ」「ドーモ、モーターヤブです。ニンジャスレイヤーは降伏を受け付けています」「あれはバグだ」ニンジャスレイヤーは言った。「降伏は受け付けない。貴様は死ぬのだ。ニンジャのクズめ」56

2012-12-13 21:38:00
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

シュイイイ……モーターヤブ二機のガトリングガンが予備回転を開始!「アイエエエエ!」ウミノがへたり込み、絶叫!エーリアスはうつ伏せに倒れ、動かない!ニンジャスレイヤーの目が殺意に燃える!「イヤーッ!」 57

2012-12-13 21:41:00
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

ドージョー入口方向から恐るべき速度で飛来したスリケンが、一機目のモーターヤブのやや横を通過し、壁の「不如帰」のショドーを破壊した。ニンジャスレイヤーは、ディテクティヴは、反射的にそちらへ注意を振り向けた。その直後!KABOOOM!そのモーターヤブの頭部はいきなり爆発した! 58

2012-12-13 21:44:06
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「新手」ニンジャスレイヤーは呟き、ディテクティヴとそちらを同時カラテ警戒した。「見敵。攻撃対象を再吟味プロセスな」もう一機のモーターヤブは困惑したように足踏みし、ディテクティヴへの攻撃を取り止めた。ディテクティヴは新たな人影を見やった。彼は目を細めた。「お前……」 59

2012-12-13 21:47:53
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「ピガガガガガ」爆発し崩れ落ちた一機目のモーターヤブが、炎を再度吹き上げ、完全停止した。スリケンだ。二発目のスリケンがクリティカル部位に命中、破壊したのだ。歩いて来るのは禍々しい赤黒の装束に身を包んだニンジャである。メンポには「忍」「殺」のレリーフ。その目は赤黒く燃えていた。60

2012-12-13 21:52:04
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「……来たか……」ディテクティヴは呟いた。彼の声音には何らかの感慨があった。喜びとも悲しみともつかぬ感慨が。何らかの事実認識が。「……来たんだな。そうか」破壊されたヤブの炎が生み出す陽炎に、赤黒のニンジャの姿は揺れた。ニンジャはアイサツした。 61

2012-12-13 21:57:45
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「ドーモ。ニンジャスレイヤーです」 62

2012-12-13 21:57:57
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「ニンジャ……スレイヤー」ニンジャスレイヤーはこの新手ニンジャを凝視した。「ニンジャスレイヤーだと」「ああそうだ、あれがニンジャスレイヤーだ」ディテクティヴが言った。「よかったな」「アイサツせよ」ニンジャスレイヤーがジゴクめいて促した。「アイサツせよ。名乗れ」 63

2012-12-14 00:07:59
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「貴様……貴様は。貴様……嘘だ」「……」ニンジャスレイヤーはジュー・ジツを構えた。「オヌシの目的を訊いておこう」「俺は……お前……貴様、今更何をしに来た!」ニンジャスレイヤーは叫んだ。両腕に帯びた炎が渦巻かんばかりに勢いを強めた。「俺がニンジャスレイヤーだ!」「愚か者」 64

2012-12-14 00:15:16
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

ニンジャスレイヤーは一歩踏み出す。「い……今更何をしに来た!」ニンジャスレイヤーは繰り返した。「今更ッ!身勝手にオブセントした貴様がそんな!俺がどれだけ貴様を……許さんぞ!」「オヌシが何を許し何を決めると言うのだ?ニンジャスレイヤーは私だ」65

2012-12-14 00:26:35
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「ピガッ!?ピガッ、装束認証な、同一性、矛盾ループ関係、エラーな」モーターヤブがガシャガシャと足踏みした。「オムラのポンコツだからしょうがねえ。許してやろうぜ」ディテクティヴが言った。「ピガガガガ!破壊!」モーターヤブがガトリング砲を旋回させる!BRATATATATAT! 66

2012-12-14 00:30:03
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「Wasshoi!」ニンジャスレイヤーが跳んだ!ディテクティヴは横跳びに転がり、逆関節脚部めがけ2丁拳銃を撃ちまくった。脆弱な脚部を破壊されたモーターヤブは自重で潰れ、うずくまる!そこへニンジャスレイヤーが決断的な降下チョップを振り下ろした。「イヤーッ!」「ピガガーッ!」67

2012-12-14 00:36:00
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

火花が散り、二機目のモーターヤブは活動停止!「ウ……ウオオーッ!」飛び越されたニンジャスレイヤーは振り向きざまにスリケンを二枚同時投擲!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは回し蹴りでこれを弾き飛ばし、その動作からスリケンを投擲、ウミノめがけて飛んだもう一枚にぶつけて破壊した。 68

2012-12-14 00:40:19
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「アアーッ!」ニンジャスレイヤー……セイジは、衝撃の余り奇声を発した。彼はニンジャスレイヤーを指差し、たたらを踏んだ。「ニンジャを……ニンジャだぞ!何をやっている?何を、何を考えているニンジャスレイヤーッ!?なぜそんな卑しい命を!なぜそのディテクティヴとかいうクズと共にッ!」69

2012-12-14 00:43:05
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

ニンジャスレイヤーはツカツカと接近する。歩きながら言い捨てた。「状況判断だ」 70

2012-12-14 00:45:35
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「ぐガッ……」セイジは血走った目を見開いた。ニンジャスレイヤーはセイジに向かって歩きながら、チョップ手を構える。決断的殺意がその目に宿っていた。「オヌシのふざけた企みは、既にある程度把握している」『どうしましたニンジャスレイヤー=サン!』ナブケの通信がセイジを我に返らせた。71

2012-12-14 00:52:51
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「ちょっとしたトラブルだ!」セイジは叫んだ。「俺の偽物だ!」「目的を言え」ニンジャスレイヤーが間合いに踏み込む!「イヤーッ!」セイジは爆発する炎をまとった右拳をニンジャスレイヤーの顔面めがけ繰り出す! 72

2012-12-14 00:55:02