第四話 「護るべき笑顔は～ノー・ティアー！ノー・アゲイン！」 #6　「トライ＆メイク」

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ミストルティン編第四話「護るべき笑顔は～ノー・ティアー！ノー・アゲイン！」 #6　「トライ＆メイク」

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(ミストルティン編・これまでのあらすじ：企業向けロボット競技大会アクトボット。この大会に中学生のみで優勝を狙う少年、観崎智明。彼は全国から彼自身を含めた13人の精鋭を集めた。13年度は部内試合やデータ収集に当て、14年度での優勝を狙う構えだった)

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(その精鋭の一人にして最凶と目される少年、浅空勇矢。彼は部活の顔合わせの帰りに■■・■■■に■い、『Ｍ文書』を受け取る。彼■の言と、文書によれば…半年程後に世界の破滅が訪れるのだという。その引き金となるという魔術師組織ＵＡＲ。これを討伐するべく少年は動き出した）

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(町に潜伏していたワイドリバーら魔術師6人は、一度目の儀式の開始直前にあっさり全滅した。謎の男『ホワイトナイト』によって…。だが何故かＵＡＲの本部は儀式の成功と『大魔方陣』の起動を観測していた。6人の捜索と次の儀式の為に人員が編成されたが、先遣隊3名は瞬きする間に皆殺しにされた)

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(儀式自体は成功しているのに、人員は何故か消息を絶つという理解困難な事態……業を煮やしながらもＵＡＲは予定通りに15人の派遣を計画していた。一方、勇矢は水・金と練習試合での死闘を楽しむ片手間に、ＵＡＲの本部を突き止めると、間接・直接に監視カメラや盗聴器などを無数に設置していた)

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(…激動の一週間が過ぎ、勇矢は来週の試合の為、七橋裕岐・子安星護、妹の浅空結希と共に自宅で練習試合を行っていた。彼と同居する染川絢女、染川緋華理がそれを見守りサポートする。そして解散後、セーラー服姿の星護を送って行った帰り、彼の前に現れたのは……忍者風装束の…少女！）

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（勇矢の殺害を宣言した彼女は一体何者なのか！？そして勇矢と入れ替わるように現れ、彼女に立ち向かうのはホワイト！……いったいなにものなんだ！？)

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『イヤーッ！』ホワイトが肉声では無い合成音声で叫びながら、両手で銀の刃を投擲する。メス状の刃、シルバーエッジだ。銀刃が正面から忍者少女に迫る。追尾効果があるため避け切るのは難しい。しかし、彼女の間合いに入った瞬間その全てが切り刻まれる。辺りに納刀音が静かに響いた。 1

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少女が得意とする高速の抜刀術である。ホワイトの目でもその動きは追い切れず、しかも空気すら切り裂く速度でありながら斬撃音は殆ど聞こえなかった。少女は両手で六本の苦無を投擲！ホワイトは銀刃で迎撃しつつ少女をも狙うが、黒い影は躊躇なく刃弾幕に飛び込んで来る。その左手には忍者刀の鞘。 2

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刃が一閃し納刀音が静かに響くと、12本の銀刃のうち10本が切り落とされた。無論苦無の迎撃に向かった内の4つもである。投げた苦無を追い抜いたのだ。4本の苦無と少女の同時攻撃！ホワイトは右手の赤い腕輪に魔力を込めて叫んだ。『光刃剣フラガラック！』腕輪が光輝き、忍者刀を受け止めた。 3

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その腕に出現していたのは金色の手甲剣。握りから腕の延長かの様に、発光する刃が伸びている。斬撃を弾くと同時に口からの炎弾で苦無を打ち落とす。「！」更に光刃剣で反撃。剣本体から延びる１ｍ程の光刃を、少女はしゃがんで回避、左回し蹴りで更に反撃する。ホワイトは右側に回避。 4

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少女は蹴りの勢いをそのままに地面を蹴って、跳躍！ホワイトに斬撃を見舞おうとする。ホワイトは後方の地面に素早く倒れ込みつつ、右腕を発光させる。それを見た少女『は空気を蹴り』、素早く後転。『光陣圏ゲイアサイル！』新たに出現したのは右腕全てを覆う大手甲。無数の光弾が発射される。 5

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数十発の光弾が忍者少女に襲い掛かる。少女は回避しても追尾してくるそれらを刀に片手を当てて一つ一つ消滅させていく。ただ切っただけでは消し切れない恐れがあるのだ。彼女が光雨の相手をしている2秒ほどの隙に、ホワイトは更にモードを切り替える。『光尽顕タスラム！』金色の拳銃である。 6

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同時に左手は腰のベルト『プロトドライバー』から光線銃プロトムーバーを引き抜いていた。『Ｖｉチェイサー！』二丁拳銃。自動照準自動追尾の必中弾が次々に射出される。弾幕の八割強を処理し終えていた忍者少女に襲い掛かる。「っ……！」戦闘開始から六分、初めて少女の表情が変化を見せた。 7

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少女はプロトムーバーからのチェイサー光弾を敢えて無視して、タスラムからの光弾に集中した。無論ダメージはそれなりにあるが、神代宝具の脅威の前に、半ば御遊び感覚で作成された現代科学武器になど構っていられないのだ。少女は守りの姿勢を取ると、全身全霊で弾丸を一発ずつ迎撃にかかった。 8

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黄金拳銃タスラムからは、光弾が一発づつ発射される。そのサイズはゲイアサイルのものより小さい。一見下位互換の様にも思われるがそうでは無い。ゲイアサイル弾は亜音速程度だが、タスラムの方は極超音速である。しかも敵の迎撃を自動回避し、防御の弱所を自動で掻い潜るのだ。 9

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高い技量を持つ少女と言えど、全力で無ければ破壊出来ない。狙い通り迎撃に釘付けとなり、チェイサー弾に撃たれ続けている。だがホワイトは警戒を一層強めていく。少女が秒速数ミリずつ迫っている。今戦法を変えれば、即座に全力で斬りかかられるだろう。釘付けにされたのは同じだ。 10

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→　中断　→→→→→→→→→

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→　再開　→→→→→→→→→

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忍者少女―夜葉がタスラム弾を切り裂きつつ、5ミリ前進する。プロトムーバーからの光弾雨が夜葉の腕や脚に命中する。ホワイトは光尽顕タスラムの引き金を引く。夜葉は弾丸を切り裂き、更に前進。光弾雨が夜葉の顔と腹に命中。ホワイトの射撃。夜葉が弾を切り裂き前進し、光雨が両脚に命中。 11

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ホワイトの射撃を夜葉が切り裂きつつ前進し、光雨に撃たれる。その一工程ごとに5ミリづつ距離が詰まる。二人の距離は3メートル程離れているが、どちらにとっても一跳びで辿り着ける距離だ。数センチの間合いの誤差が生死すら分ける。そして十数度目の攻防で、両者が動いた。 12

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夜葉が飛び込み、一瞬で距離を詰める。ホワイトは黄金銃をフラガラックに戻し、先制の突きを放つ。夜葉は紐付きの鞘を叩きつけるようにして、それを向かって右へ弾く。その反動を載せて抜刀し腰を狙って切りつける。ホワイトは後退し立膝姿勢で光刃剣を構える。その防御に忍者刀が迫る。 13

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ここでホワイトは防御を捨てて、夜葉の左手へと剣を投げつけた。『ふっ！』夜葉をそれを反射的に躱すが、押さえていた鞘の紐を飛ばされてしまう。「！」『タイムブースト四倍速(クワドラプルタイムズ)！』ホワイトが自分の時間を加速させた。戦闘中に可能な最大加速だ。 14

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負荷に全身が軋むが、超音速の斬撃が僅かに鈍化する。『(感覚強化、速度強化最大(センス、スピードアクセル・アルティメット)！！)』同時に感覚と速度も強化した。胸を斬られ胸骨も砕けながらも、スライディングで辛うじて斬撃をやり過ごした。そして足を引き戻し地面を殴りつける。 15