「シー・ノー・イーヴル・ニンジャ」#4#5(再放送バージョン)

ニンジャスレイヤー再放送のまとめです。#1 http://togetter.com/li/408634 #2#3 http://togetter.com/li/423038 #4#5 http://togetter.com/li/451419
0
NJSLYR SAIHOSO @njslyr_r

本日昼過ぎから、「再放送版 シー・ノー・イーヴル・ニンジャ #4」のTwitter放送を開始します。

2013-02-06 12:37:37
NJSLYR SAIHOSO @njslyr_r

「シー・ノー・イーヴル・ニンジャ」#4

2013-02-06 13:21:49
NJSLYR SAIHOSO @njslyr_r

◆あらすじ:ニンジャスレイヤーは獄中にいた!彼は敢えて罪を犯し、収監されたのだ。ニンジャを恐れて刑務所内に身を隠す重要人物、ウミノ・スドを探す為に!同室の者たちの脱獄計画を把握したニンジャスレイヤーは、ウミノを見つけ出す事を交換条件に、彼らの脱獄計画に乗った。◆

2013-02-06 13:30:17
NJSLYR SAIHOSO @njslyr_r

◆計画は着々と進行していた。だがその一方、彼らの預かり知らぬところで、別の邪悪ニンジャが刑務所を目指す。一人はイグゾーション。キョートを私するニンジャ組織、ザイバツ・シャドーギルドの重鎮である。そしてもう一人はデスドレイン。ニンジャとなった凶悪殺人鬼である。良くないぜ!◆

2013-02-06 13:33:45
NJSLYR SAIHOSO @njslyr_r

「アップ……ダウーン」「アップ……ダウーン」むせ返る熱気とバイオイカが焼ける臭気で、この日のバイオイカジャーキー作業場も平常どおりの過酷さであった。囚人たちは単調な作業に埋没し、己が機械のネジクギとなって取り込まれたような感覚に陥る。それが何年も、罪によっては何十年も続くのだ。1

2013-02-06 13:40:10
NJSLYR SAIHOSO @njslyr_r

「アップ……ダウーン」「アップ……ダウーン」ベツリキは顔色がすぐれず、目が泳ぎがちだ。無理もない。フジキドはそれを尻目に、変わらぬ無表情で淡々とイカを裏返す。「……モリタ=サン」思いがけずフジキドに声をかけて来たのはゼンダであった。「どうした」「この前は済まなかった」「……」2

2013-02-06 13:41:33
NJSLYR SAIHOSO @njslyr_r

フジキドはイカを裏返しながら、続く言葉を待った。ゼンダは無駄口を叩かない男である。極端に。「あんた、どうしてここに?」「前も言った通り、スシ屋強盗だ」フジキドは答えた。だがゼンダは遮った。「いや、建前はいい。なにも俺は、あんたを咎めたり、チクろうってンじゃない」「……」3

2013-02-06 13:43:49
NJSLYR SAIHOSO @njslyr_r

「俺が言うのも何だが、あんたは普通じゃ無い」「……その質問は単純な興味からか、ゼンダ=サン」「そうだ」ゼンダは言う。「今後あんたと話す機会も無いだろう」「……」フジキドはイカを裏返しながらゼンダを見た。ゼンダは確信的な表情であった。『今後話す機会が無い』と彼は言ったのだ。4

2013-02-06 13:47:32
NJSLYR SAIHOSO @njslyr_r

ゼンダはベツリキの脱獄計画について、ある程度勘付いているようだ。そして今日これからフジキドが行う事について……?「だいたい知ってる」ゼンダの方から口を開いた。「やるのは今日なんだろ。ベツリキ=サンのあの態度を見てりゃ、わかる。俺は鋭いんだ……最近な……」5

2013-02-06 13:49:35
NJSLYR SAIHOSO @njslyr_r

フジキドは無言である。ゼンダは続けた。「俺もベツリキ=サンの計画に乗っからせてもらう」「……復讐か」「俺にはもう何も無い。だが、外でやるべき事が残ってる」ゼンダは目を細め、フジキドの反応を見守った。挑むように。「ソバシェフ・ランペイジ事件は続いているんだ」 6

2013-02-06 13:56:07
NJSLYR SAIHOSO @njslyr_r

フジキドはイカを裏返しながら考える。ゼンダはどこまでやる?彼が世に放たれれば、今度は建設中物件の破壊などでは終わるまい。彼を絶望へ追いやったメガコーポの人間のみならず、多くの無実の市民すら犠牲になるやも知れぬ。……だが、フジキドにはゼンダの復讐を懸念する資格など、ありはしない。7

2013-02-06 14:00:12
NJSLYR SAIHOSO @njslyr_r

フジキドがニンジャスレイヤーとしてニンジャを殺し続ける中で、無実の市民がどれだけ死んだだろう。ニンジャスレイヤーの存在がどれだけの市民を不幸にしただろう。そんな事を考えていてはキリが無い……。「イカを裏返せ。ゼンダ=サン」フジキドは言った。 8

2013-02-06 14:03:00
NJSLYR SAIHOSO @njslyr_r

「アイエエエエ!アイエエエエ!アイエエエエ!グワーッ膵臓!膵臓がーッ!」グラウンドにフジキドの絶叫が響き渡ったのはその日の昼休みの事であった!「グワーッ!アバーッ!」砂利の上に嘔吐!さらに両腕をしゃにむに振り回し、近くの囚人を殴りつける!「グワーッ!?」「苦しい!苦しい!」10

2013-02-06 14:08:26
NJSLYR SAIHOSO @njslyr_r

「てめェ何をグワーッ!?」「持病が苦しい!」「グワーッ!?」「取り押さえろよ!看守!」「助けて!」「グワーッ!グワーッ!」ジュッテとサスマタで武装した看守達が駆けつけた時には、フジキドは砂利の上で痙攣、虫の息であった。「この野郎!」殴られた囚人達が倒れた彼を蹴りつけている。11

2013-02-06 14:13:46
NJSLYR SAIHOSO @njslyr_r

「おい畜生やめろ!」ジャイゴが食堂からグラウンドへ飛び出し、他の囚人を押しのけて近づいた。「そいつはウチの部屋だ!おい!どうしたんだモリタ=サン!」「膵臓グワーッ!」「どけ」看守が無慈悲にジャイゴを押し返す。そしてフジキドから他の囚人を引き離した。「全員首の後ろで手を組め!」12

2013-02-06 14:16:27
NJSLYR SAIHOSO @njslyr_r

「グワーッ!アバーッ!」痙攣するフジキドは、今度は嘔吐どころか吐血!「ヤバイぜ」「ヤバイよね」囚人達がどよめく。「医務室だ!急げ。ストレッチャー重点!」看守が大声で指示。すぐにストレッチャーが別の看守達によって運ばれてくる。「グワーッ!グワーッ!」「急げ!」13

2013-02-06 14:18:13
NJSLYR SAIHOSO @njslyr_r

「ナムアミダブツ!あいつ、マジでやりやがった」ベツリキは柱の陰で呟いた。フジキドは複数の看守によって医務室へ運ばれて行く。医務室は独房と同じ建物、渡り廊下の先だ。グラウンドでは興奮した囚人達が看守に詰め寄り、あるいは互いに言い争い一触即発! 14

2013-02-06 14:25:10
NJSLYR SAIHOSO @njslyr_r

ベツリキはしめやかに歩き出す。囚人達の視線とは逆方向へ。看守達もグラウンドでの騒ぎが暴動に発展しないよう、今まさに瀬戸際の状態である。そんななか、ベツリキ一人だけが目的を持って……否!「待て。ベツリキ=サン」「アイエエエ!?」ベツリキは思わず悲鳴を挙げた。振り返るとゼンダ! 15

2013-02-06 14:30:05
NJSLYR SAIHOSO @njslyr_r

「俺も行く。連れてゆけ」「なンだと!?」「お前の企みに気づいたのはモリタ=サンだけではなかったと言う事だ。だが話は後だ。とにかく、お前に拒否権は無い。断ればすべてバラす。迷っている時間も無いぞ、さあ!」「……クソッ!なら来い!早く!」16

2013-02-06 14:32:51
NJSLYR SAIHOSO @njslyr_r

ブガー!ブガー!警報音が鳴り響く。『正門でトラブル!各自武装し、侵入者を押し留めよ。マッポの到着を待て!』「マジかよ!計画がバレ……いや待て」ベツリキは訝しんだ。「正門?俺らじゃねえぞ。別件か?」ブガーブガー!「まあいい、好都合よ。いいかゼンダ=サン。ボイラー室だぜ」「うむ」17

2013-02-06 14:47:28
NJSLYR SAIHOSO @njslyr_r

紳士然とした男は……イグゾーションは独房の外へ耳を向けた。「騒がしいね」「アイエエエ」狭い独房の隅でトオヤマ・デンジは震えながら失禁した。イグゾーションはにこやかに見下ろした。「私の気のせいかな?どうかね?ウミノ=サン」「……!」「そんなに怖がる事は無い。ウ、ミ、ノ、サ、ン」19

2013-02-06 14:57:05
NJSLYR SAIHOSO @njslyr_r

「アイエエエ……!」「私は、その……拷問だの暴力だの、その類の野蛮な行いを好まない。あれはそれ相応のゲニンの仕事だからね」イグゾーションは無感情に言う。「私の部下にはその手の行為を好むサディストも少なくないが。ニンジャソウルは人間の残虐性に影響を及ぼすだろうか?どう思う?」20

2013-02-06 15:00:38
1 ・・ 5 次へ