【怪談】 たまには実話怪談の話をしてみようか 【恐怖譚】
まず否定的批判者からの疑念と批判(または非難)はまず著者に向けられる。体験者Aさんの名前や情報が明らかになっている場合や、著者が「責任は体験者Aにあり自分は引き書きしただけ」と言えば、疑念と非難は体験者Aさんに集中してしまう。
2013-02-17 12:38:48そうなると、体験者Aさんはどう考えるかというと、「元々信用されにくい話で、自分でも自分の体験を疑わしいと思っていた。結果的に自分はそれを明かしたことで嘘つき呼ばわりされ、社会的信用も失った。ならば、次からはもう二度と、どんなものを見ても体験しても人に言うまい」となる。
2013-02-17 12:39:52面白い(≠funny、=interesting)話はそうやって人知れず埋葬されていってしまうわけで、まあこれでは怪談稼業は商売あがったりですがw、それ以上にニュースソースを庇う義務が著者にはある。体験者が「自分の個人情報も全部出してよい、批判は自分が引き受ける」とする場合は稀。
2013-02-17 12:42:04だから実話怪談には「嘘は書かないし書けないが、それ以上に故在って書けない(伏せざるを得ない)事情」もあり、話は当然ながらどうでもいいことや、もしくは重要な事が虫食い状になった状態になりやすい。この虫食いを在ったるままでうまく読み物になるように成立させるのが怪談著者の腕の見せ所。
2013-02-17 12:43:37聞いた話を全てくまなく語るスタイル、事情を加味して伏せるところを伏せるスタイル、伏せたところを仄めかすタイプ、伏せたところに別の話を書き足すタイプ、後日談まで語るタイプ、著者の採話感想を付け足すタイプなどなど、一口に実話怪談著者といってもその手法にも様々ある。
2013-02-17 12:45:20@azukiglg 怪談って「原始的体験としての元ネタ」+「話者著者伝聞者の創作や別ネタの導入」で発展していく二次創作みたいですなあ
2013-02-17 12:48:10そうすね。その「話者著者伝聞者の創作や別ネタの導入」をできるだけ減らして体験者(採話元)の視点に寄り添うことに注力しているのが、ここ20年くらいの間に成立した現代の実話怪談の主流のスタイルだろうとは思います QT @20100313bg: @azukiglg 怪談って「原始的体験
2013-02-17 12:49:42あと、著者がフロントに出過ぎるというか、著者が「俺の成果」に拘泥しすぎると、著者にとって体験者は邪魔者になっていく、という生臭い話もありましてね(^^;) QT @20100313bg: @azukiglg 怪談って「原始的体験としての元ネタ」+「話者著者伝聞者の創作や別ネタの導
2013-02-17 12:50:55興味深く話題になる怪談ほど、「これは元ネタがいいのだ。作者の腕前など関係ないのだ」という評が高まるわけで、作者は評価を得にくくなる。作者が「自分なりのスタイル」「自分の業績」をもっと拡大しようと思い始めたら、作者の感想や作者の創作部分が増えていく QT @20100313bg:
2013-02-17 12:52:30ところが、作者の創作部分が増えていくと、それは「個性の主張」にはなるけど、「実話怪談が実渡りうる信憑性」からは逆に離れてしまうことになるので、「実話怪談」としての期待された価値は減じてしまう、とかなんとか。 QT @20100313bg: @azukiglg 怪談って「原始的体験
2013-02-17 12:53:21つまり実話怪談というのは、さじ加減と著者の耐久力(体験者に向けられるはずの非難を肩代わりする精神力も)が重要になってくるんじゃないかなあ、とは思います。スルー力wと面の皮の厚さは実話怪談を書くには割と必須。 QT @20100313bg: @azukiglg 怪談って「原始的体験
2013-02-17 12:54:26@azukiglg 体験者の経験をそのまま伝える事が目的なのか、読者をより怖がらせることが目的なのか。怪談を基本フィクション(作り話でも怖いものは怖い)だと思う人は後者、あくまでノンフィクション(事実でないなら怖くない)だと思う人は前者に拘りそう。
2013-02-17 13:01:50で。そういうわけで、「実話怪談」とされるものは、今は随分と許容範囲が広くなってるんだけど、それでも一応、含まれないものはあるかなあ、と。例えば、「サイコ、犯罪(被害・冤罪)、事故、災害」など、原因(というより事象)が人、技術、科学で説明できるものは、怪談には含まれない。
2013-02-17 13:02:25怪談ではなくて「恐怖譚」だと含まれるケースもあるけど、「怪談」という線引きをすると含まれない。ただ、「サイコ、犯罪、事故、災害」などと並行して【どうしても納得がいかない、説明が付かない、不可解な点、違和感】があるものは、怪談として扱われるケースもある。
2013-02-17 13:03:50これは単に「アリバイが成立しない」とかそういう話ではないんだけど、事故・事件と不可分な怪異譚、災害現場で起きる不可解譚、サイコとドッペルゲンガーとか、割と隣接する怪談もあるわけで……。それらのどれを怪談に選ぶかどうかは、著者の指針になる気はする。
2013-02-17 13:05:50読者は「幽霊か呪いか祟りか、納得できない何か」を期待される向きが多いので、「腑に落ちてしまう話」はあまり歓迎されてないような気もしないでもないけど(^^;)
2013-02-17 13:06:46@azukiglg 僕の大好きな「異次元系」はそのうち科学のメスが入る気もするんですけどね。量子テレポーテーションとか。
2013-02-17 13:07:07以前に聞いて(そして書いた)話に、「空の物凄く高いところに赤いものが飛んでいる。よく見るとそれは染め抜かれた真っ赤な着物なのだが、それははためきながら雲の中に消えてしまった」というのがあって。
2013-02-17 13:08:34「腑に落ちる」というか腑に落とそうと頑張れば、「飛行機から投下」「高層ビルから投下」「見間違い」「着物型の凧でたまたま糸が切れたところ」「気のせい!」と、言えば言える。だけど、「雲の間に隠れるほど高い所を飛んでいるものが着物だと分かる」というのがもう変なんだよ、と。
2013-02-17 13:09:36そこで「あ」と、それまでの「腑に落とすための説明」が全て覆されてしまい、じゃあ、あれはなんだったの……という疑問だけが残る。僕はそういう不可解な話は割と好きで、「音を立てながら追い越していく布」とか「光りながらドップラー効果で走り抜けていく巨大なゴムタイヤ」とか大好き。
2013-02-17 13:11:05が、これらは意志があるかどうかわからず、人格はなさそうで、以前に殺人事件があったとかとは関連づけられそうになく、後日談も望めないし、再現性も(ほぼ)ない。で、こういう話は「怖いオチ」がないので、体験者自身が【怪談】【怖い体験】と認識していないwので、埋もれてる可能性が高いわけです
2013-02-17 13:12:28「まさか、それが怪談に含まれるとは思ってなかった」っていう話は、採話してるとたまに言われる。つまりそれだけ、体験者側も「怪談といえばこれ」という類型への縛りがあって、類型の外にある変な話が怪談に含まれるものとは思われてないってことなんだろうと思う。
2013-02-17 13:13:53