代替医療の"魅力"と正統医療

医学史研究者の鈴木晃仁先生のツイートを中心に構成。ちなみに、正統医療はorthodox medicineの訳語。
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岩池意児 @eykg

誤字訂正:ホメオパシー論議に加わっていると、隠していた自分の党派性があらわになってきますな~ (私はその昔、中医学・漢方医学を学んだことがあるので、ホメオパ、オステオパシー、カイロあたりを敵視する癖が残ってるんだわ。いかん、いかん)

2010-08-26 22:09:11
ほつま @hotsuma

プラセボやCAMの話題に深めに踏み込むと不偏不党とはいかないですね QT @eykg ホメオパシー論議に加わっていると、隠していた自分の党派性があらわになってきますな~

2010-08-26 22:17:32
岩池意児 @eykg

御意。自分の党派性(?)を否認するのではなく、むしろ自覚することが大事なのでしょう。 RT @hotsuma: プラセボやCAMの話題に深めに踏み込むと不偏不党とはいかないですね QT @eykg ホメオパシー論議に加わっていると、隠していた自分の党派性があらわになってきますな~

2010-08-26 22:20:12
@akihito_suzuki

ホメオパシーの歴史について、服部伸先生のものを見つけました。 http://bit.ly/cPaNVl 

2010-08-31 06:35:07
@akihito_suzuki

ホメオパシーが19世紀初頭に生まれて各国で受け入れられたときの正統医学は、1) 大量の瀉血や重金属系の吐瀉・下剤など、強烈に身体への介入をして、あまり効かなかった療法だった、2) 18世紀の啓蒙主義で重視された「自然」に従うという思想を治療法の中に取り込んでいなかった。

2010-08-31 06:40:09
@akihito_suzuki

19世紀のホメオパシーは、正統医学に較べて少なくとも無害であったし、それはもともとは、希釈した薬物だけでなく、産業社会を離れて自然と調和した生活が健康であり、人間の体には自然治癒力が備わっている(だから、希釈薬剤でそれを刺激すればいい)という、思想的な魅力を持っていた。

2010-08-31 06:43:40
@akihito_suzuki

ホメオパシーはドイツ生まれだけれども、19世紀にヨーロッパと世界に広まった。 特に自由の国アメリカでは、ホメオパシーをはじめとする代替療法は、正統医学をしのいで駆逐することが本気で心配されるほど流行していた。 

2010-08-31 06:46:18
@akihito_suzuki

現代においては、正統を使うか、代替で行くかという判断は、ふつうは患者・消費者にまかされていて、生命にかかわる場合には正統医学、ライフスタイルにかかわる場合には代替的なものを選択している。大きな病気なら大学病院に行くし、一日の疲れを癒すときには、アロマの入浴剤を使う。

2010-08-31 06:52:09
@akihito_suzuki

これがうまく機能すればOKなんだけど、たぶん問題は二つある。一つは、その背後にあって患者にとって治療に意味を与えている思想でいうと、代替とかホメオのほうがはるかに魅力的なこと。あなたの身体には自然治癒力がそなわっている、それを信じなさいと言われるのは、自己をエンパワーする。

2010-08-31 06:57:10
@akihito_suzuki

正統医学ももちろん自然治癒力を否定はしていない。ただ、明確な治療の思想を持っていないし、たぶん、持とうとしていない。ある意味で、効果があることだけが、よりどころになっている。

2010-08-31 07:00:43
@akihito_suzuki

そこから、二つ目の問題が出てくる。正統医学が効果を持たない病気のときはどうしたらいいか、という問題である。思想はないし、効果もない。これは、代替に較べて非常に旗色が悪い。それに乗じて、代替の療法者が、自らの効果について誇大にいうことは、容易に想像できる。

2010-08-31 07:03:51
@akihito_suzuki

正統医学が魅力的な思想を持てばいいのだろうか?(もしそれが可能だとして) さまざまな医療サービスを選択するときの「消費者の心得」のようなものを作ればいいんだろうか。代替は魅力的な奢侈財、必要にせまられて正統に行く必需品ということを徹底するといいんだろうか。

2010-08-31 07:08:15
ほつま @hotsuma

代替医療(の少なくとも一部)は顧客をかなり選べるので実践上は楽ですよね 正統医療は患者を選ばず多様な背景に対応しないといけない だから無思想で無宗教となりがちかと RT @akihito_suzuki 正統医学が魅力的な思想を持てばいいのだろうか 代替は魅力的な奢侈財...

2010-08-31 07:24:56
いくた♥️なお/伊奈緒たく美/土東ヌ14a @ikutana

今、気づいた。どうも諸悪の根源はロハスだ。ホメオパシーもマクロビオティックもこれの流れ。アーユルヴェーダも入ってる。

2010-08-31 07:52:57
2スレ781 @2sure781

アニリールセルカンもこの流れ。RT @ikutana: 今、気づいた。どうも諸悪の根源はロハスだ。ホメオパシーもマクロビオティックもこれの流れ。アーユルヴェーダも入ってる。

2010-08-31 08:20:52
佐野 剛士 @akumatengoku

ロハスが根源というか、そういう「自然っぽいもの」を集積した運動がロハスかと。 RT @2sure781: アニリールセルカンもこの流れ。RT @ikutana: 今、気づいた。どうも諸悪の根源はロハスだ。ホメオパシーもマクロビオティックもこれの流れ。アーユルヴェーダも入ってる。

2010-08-31 08:28:35
いくた♥️なお/伊奈緒たく美/土東ヌ14a @ikutana

ロハスは運動というよりマーケティング用語なんです http://bit.ly/b5s6Ye @akumatengoku ロハスが根源というか、そういう「自然っぽいもの」を集積した運動がロハスかと。 RT @2sure781: アニリールセルカンもこの流れ。RT @ikutana:

2010-08-31 08:42:15
佐野 剛士 @akumatengoku

なるほど。それっぽいモノを片っ端から「ロハスな生き方」として売り込め、という訳ですね。 RT @ikutana: ロハスは運動というよりマーケティング用語なんです http://bit.ly/b5s6Ye RT @2sure781

2010-08-31 08:51:34
佐野 剛士 @akumatengoku

つまり、マーケティングとして「LOHASという生き方」をでっち上げ、それまで割とバラバラに存在していた「自然っぽいモノ/商売」を集積して一気に拡販した、と。

2010-08-31 09:07:07
いくた♥️なお/伊奈緒たく美/土東ヌ14a @ikutana

効くか効かないか以上に重要な指標はないと思う。効く医療なら道理に基づく必要は無いし、道理に基づいていても効かない医療に価値は無い。 @ouchi_de_homeo 「道理」に基づくことのみを唯一の指標にしています。

2010-08-31 09:14:11
いくた♥️なお/伊奈緒たく美/土東ヌ14a @ikutana

[mixi] 懐疑論者の集い-反疑似科学同盟- では、ホメオパシーは2007年にはすでに問題視されていた。 http://goo.gl/Gi8E

2010-08-31 14:11:13
@akihito_suzuki

@ikutana ホメオパシーの方がいいって言う人たちの多くは、現代医療についてゆがんだ情報を受けていて >この問題について、きちっと調査したデータが欲しいところですね。ホメオではないけれども、一昔前は、帝国大学医学部教授たちが妙な療法に凝っていました。

2010-08-31 17:00:40
名取宏(なとろむ) @NATROM

医療の現場で「嘘も方便」がOKかどうかは議論があるだろう。サイモン・シン著の「代替医療のトリック」は「嘘も方便はダメだろ」という立場。その立場も良く理解できるが、私は「嘘も方便もあり」派。方便は医師の裁量権の範囲内。これはトレードオフの問題。

2010-08-31 17:36:53
名取宏(なとろむ) @NATROM

日本学術会議会長の「例えプラセボとしても、医療関係者がホメオパシーを治療に使用することは認められません」という談話。「方便は一切ダメ」ではなく、よく読んだら、「ホメオパシーはダメ」としか言っていない。

2010-08-31 17:37:15
名取宏(なとろむ) @NATROM

ホメオパシーがダメな理由は、「ホメオパシーに頼ることによって、確実で有効な治療を受ける機会を逸する可能性があることが大きな問題」だから。有効な治療を受ける機会を逸しない他のプラセボ的な治療については日本学術会議会長は言及していない。

2010-08-31 17:37:42