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『小児甲状腺がん発生リスクが通常の10倍近くに上がっていると言っていいのだろうか』斗ヶ沢氏の指摘

「さあこれからだ:/49 甲状腺検診、加速させよ=鎌田實」毎日新聞 2013年2月23日 東京朝刊 http://mainichi.jp/feature/news/20130223ddm013070017000c.html という記事に対して、斗ヶ沢秀俊氏が問題点を指摘しています。 貴重な指摘だと思いましたので、まとめさせていただきました。 発生率(罹患率)と有病率の違いや、平常時の有病率は「病気が存在する率」ではなく「病気が気付かれて診断された率」など、重要。 続きを読む
原発 震災
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このまとめを作ろうと思ったきっかけは、
福島市に住み子育てをしているお母さんの小さな呟きを偶然目にしたからです。
大きな不安をかかえているわけではなく、つとめて冷静に現実を見ている方のようでした。
でも、流れてくる情報に小さな不安を感じることはあたりまえのことです。
不安な気持ちをそっと口にしたそのお母さんに、この情報が届けばいいなと思いました。

斗ヶ沢秀俊 @hidetoga
毎日新聞連載:さあこれからだ:/49 甲状腺検診、加速させよ=鎌田實http://t.co/bJMDKuJ5TZ 鎌田先生は何度かお会いし、著書もよませていただき、心から尊敬している方ですが、今回は敢えて批判を。
斗ヶ沢秀俊 @hidetoga
鎌田先生は、福島県の県民健康管理調査で、子ども3人に小児甲状腺がんが見つかり、さらに7人に甲状腺がんの疑いがあることについて、「福島県での発生リスクが、通常の10倍近くに上がっていることを意味している」と書かれている。
斗ヶ沢秀俊 @hidetoga
「通常、小児甲状腺がんの発生率は100万人に1人といわれている。36万人の子どもがいる福島県で3人見つかった」から、「福島県での発生リスクが、通常の10倍近くに上がっている」とのことです。しかし、この論には、問題があります。第一に、「発生率は100万人に1人」は本当か。
斗ヶ沢秀俊 @hidetoga
「小児甲状腺がんの発生率(罹患率)は100万人に1人」というのは、よく見かける表現ですが、私の調べた範囲では、それを裏付けるデータはありません(どなたか、ご存じでしたら教えて下さい)。概ね10万人、あるいは数十万人に1人程度というデータはありますが。

発生率(罹患率)と有病率の違いが大事なことがわかります。
比べられないものを比べてはいけないということですね。

斗ヶ沢秀俊 @hidetoga
この小児甲状腺がんの罹患率というのは、何らかの症状があったり、たまたま検査して見つかった人の割合であり、積極的にスクリーニングして得られた数値ではありません。ですから、今回の福島県でのスクリーニングの数値と比較するのは、そもそも適切ではありません。
PKA @PKAnzug
@hidetoga 平常時の有病率は「病気が存在する率」ではなく「病気が気付かれて診断された率」なので、そもそも見てる数字が違うんです。ご提示の論と全く同じ勘違いをする人が、ここのところ後を断たないんですよ。 http://t.co/9J88xGwYOv
斗ヶ沢秀俊 @hidetoga
御意です。RT @pkanzug 平常時の有病率は「病気が存在する率」ではなく「病気が気付かれて診断された率」なので、そもそも見てる数字が違うんです。ご提示の論と全く同じ勘違いをする人が、ここのところ後を断たないんですよ。 http://t.co/ki0BfcfNZO
斗ヶ沢秀俊 @hidetoga
さらに鎌田先生は「100万人に1人」と「30万人に3人」を比較して、10倍程度と書かれていますが、これもおかしい。30万人に3人は「有病率」であり、「罹患率」ではありません。有病率は現在その病気を有する人の割合であり、罹患率は一定期間(例えば年間)に発生した新たな患者数です。
斗ヶ沢秀俊 @hidetoga
つまり、甲状腺がんのように予後の良いがん(一部の予後の悪いタイプは別として)では、患者はあまり亡くならないから、小児甲状腺がん(0~20歳)では、年間罹患率は有病率の10分の1か20分の1ほどになるはずです。ともあれ、有病率と罹患率の数値をそのまま比較するのは間違っています。
斗ヶ沢秀俊 @hidetoga
日本で小児甲状腺がんの積極的なスクリーニングをするのは初めてのことなので、福島県でのスクリーニングで初めて小児甲状腺がんの実態が分かることになります。現在、青森県などで同様の検査をして比較する試みが進められており、年度内にも一定の結果が出るでしょう。
斗ヶ沢秀俊 @hidetoga
はい、そうです。RT @montagekijyo これですね→”環境省は福島と他地域の子どもたちを比較するため、青森県などで約4500人を対象に検査を進めており、結果は3月下旬に公表予定http://t.co/BKdgEoDE5p 
斗ヶ沢秀俊 @hidetoga
現在、青森県などで同様の検査をして福島県の検査結果と比較する調査が進められており、年度内にも結果が出るでしょう。対象人数が約4500人なので、小児甲状腺がんの患者が見つかる可能性は高くはありません。のう胞や結節については、比較できるデータになると考えられます。

悪意を持って書かれたものでなくても、
その内容によって不必要なストレスを抱える人たちが出てくることを
どうかメディアも自覚してほしいと思います。
今回は斗ヶ沢氏の指摘があり、鎌田氏が書かれたことの問題点がわかりましたが、
その記事によって、不安感を強めたかたもいるはずです。
自分の発言の先に、福島で暮らす人たちがいることを想像してほしいと思いました。

斗ヶ沢秀俊 @hidetoga
鎌田先生は立派な方で信頼度も抜群ですから、「南相馬市の若いお母さんからメールが届いた。『怖くなった。とても不安です』と書いてあった。当然だ」と書かれると、読者もまた、「やっぱり危ないんだ」と不安を感じてしまいます。
斗ヶ沢秀俊 @hidetoga
「甲状腺検診を加速せよ」という主張には賛同しますが、疑問符の付く内容でした。鎌田先生の東日本大震災後のご活動には深く敬意を抱いており、尊敬の念は全く変わらないのですが、敢えて批判をツイートしました。
斗ヶ沢秀俊 @hidetoga
たいへん難しい問題ですが、以下に私の考えを。RT @powpowpic スクリーニングの結果、必然的に有病者・罹患者ともに出現することが予想されると思います。その事実だけで「原発の影響だ」と主張される方々が多く出てくるかと思いますが、そのような主張にどのように対応
斗ヶ沢秀俊 @hidetoga
本来は「原発事故による放射線影響が出てくるには少なくとも3年程度はかかると思われるので、最初の3年間が基礎データとなり、以降にがんが増えたかどうかにより、原発事故の放射線影響かどうかを判断できます」と説明すれば、それですむはずです。(続)@powpowpic
斗ヶ沢秀俊 @hidetoga
しかし、「チェルノブイリで4年目以降に増えたのは、それまでに検査されなかったからだ=3年以内でも影響が出る可能性がある」「原発事故の放射線影響は早く出る」といった意見を語る方々がいます。それらの言説に根拠があるとは考えていません。(続)@powpowpic
斗ヶ沢秀俊 @hidetoga
私は1~2年のうちに甲状腺がんが発生して見つけられる大きさのがんになるという例は極めて少ないと考えますが、前述の言説を述べる方にそう言っても同意してくれないでしょう。今から3年後(事故後5年)に全く小児がんが増えていないことが分かるまで、待つしかない。@powpowpic
斗ヶ沢秀俊 @hidetoga
はい。そう思います。RT @PowPowPic 結局、「スクリーニングすれば、癌に限らず、どんな病気だって発見されてしまうものだから増えてるように見えるだけなんだよ。」と我慢強く繰り返すことと、継続的なスクリーニングと3年後の結果を待つほかないんですね。
斗ヶ沢秀俊 @hidetoga
韓国のような事態にならないように。RT @stratos1976 甲状腺がんの罹患率と有病率の違いは毎日新聞の「Dr.中川のがんの時代を暮らす」 http://t.co/iYITeWpMMz でいち早く指摘されていただけに、今回の「さあこれからだ」の記事は残念に思いました。
斗ヶ沢秀俊 @hidetoga
ご指摘の通りですので、批判ツイートをしました。RT @kazooooya この記事「さあこれからだ:=鎌田實」 http://t.co/jhvko5Sk1i は読者に誤解を与え不味いのではないでしょうか?
斗ヶ沢秀俊 @hidetoga
ご教示に感謝します。RT @botti_now ハリソン内科学三版では年間10万人あたり約9人となっていますね。発生率は加齢で増加、50歳過ぎで頭打ち。付属の発生率のグラフでは、20歳で10万人あたり0.5人程度でしょうか。それより年齢が下がると発生率もさらに低下します。
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コメント

neologcutter @neologcuter 2013年2月25日
日本チェルノブイリ連帯基金 http://jcf.ne.jp/  これを見て「偽善」を感じるのは私だけでしょうか?
のぶ @silvia14625 2013年2月25日
3年後まで待たなくても、死ぬまでの甲状腺癌の発生率より、今回の小児スクリーニングでの発生率が高ければ、明らかに異常と判断できるのでは。死ぬまでの甲状腺癌の発生率はどのくらい?
miesizu @miesizu 2013年2月26日
国立がん研究センター http://p.tl/gSEH がん統計 http://p.tl/F-Vo いずれも0-19歳なら40or50万人で1人ですね。0-14歳なら100万人で1人 RT @hidetoga 概ね10万人、あるいは数十万人に1人程度
のぶ @silvia14625 2013年2月26日
ありがとうございます。上の国立がん研究センターの資料を見ると2005年時点のデータで64歳までの累積罹患リスクで男性0.15%、女性0.5%ぐらいですね。小児のスクリーニングで0.5%以上見つかるようになったら明らかに異常。
小川靖浩 @olfey0506 2013年2月26日
ツムラだったかの漢方薬のCMで一昔前に使われていた「未病」ってのが背景にあるだろうからね、震災前データだと。で、震災で人海戦術的に調べていって発病していない境界域がカウントされてきてあたかも「震災後に急増」というように見える形になったと。
T.K. fukushimaタグ付けよう @aizujin_k 2013年2月26日
「有病率と罹患率の違いを知ることが大事」という纏めのコメント欄で有病率と罹患率をゴッチャにした話をする人がいる不思議。
せいの@えりんぎの塩焼きに一票 @hseino1 2013年2月26日
これだけ丁寧に解説されているのにコメント欄に何も理解してない方が登場orz。・・・今だに騒いでる方に何かを伝えることは不可能なのかな、とかなりへこむ・・・。
sakai @SkiMario 2013年2月26日
silvia14625 どうして小児のスクリーニングで0.5%以上見つかるようになったら明らかに異常なんでしょうか?
のぶ @silvia14625 2013年2月27日
@SkiMario 小児の罹患率と小児のスクリーニング結果を比べるのは誤りであることは理解しています。上記コメントは65歳まで累積罹患率よりは、さすがに小児の有病率=スクリーニング結果の方が低いだろうという推測からです。理解の誤りがあれば教えてください。
のぶ @silvia14625 2013年2月27日
0.5%って、小児で1000人中5人有病してたら、さすがに異常だろうと言っているのですが間違ってますか?
sakai @SkiMario 2013年2月27日
silvia14625 ありがとうございます。つまり「異常だと思う」ということであって、何らかの論理的な展開ではないんですね。 私も0.5%であれば非常に多い様には思いますが、比較ができないので分かりません。
のぶ @silvia14625 2013年2月27日
@SkiMario 論理的な展開ではないと言われると若干心外です。小児の期間に潜伏状態だった甲状腺癌も65歳までには多くは発症し発見されるだろうという素人の推測を含んでいますが、その推測が正しいならば65歳までの累積罹患率(女性で0.5%、男性で0.15%)よりも小児の有病率は低いはずでしょという論理展開です。
sakai @SkiMario 2013年2月27日
silvia14625 「小児の期間に潜伏状態だった甲状腺癌も65歳までには多くは発症し発見されるだろう」の根拠が無ければ、ご自身仰る様に推測でしか無く、「明らかに異常」と言うには無理があるのではないですか?
のぶ @silvia14625 2013年2月27日
@SkiMario その通りですね。「明らかに」と断言してしまうのは不適切でした。潜伏状態の甲状腺癌がどの程度の時間と割合で発症するものなのかは、情報があればどなたか教えていただければと思います。
あふらん/afran @pinwheel007 2013年2月27日
私見を書き加えました。
Hira@ビール好きの怪しいオヤヂ @hhhira 2013年2月27日
鎌田医師は活動家色のつおい「子ども福島」から派生の「子ども信州」に自身のNPO事務所を場貸しする等、いささか気になる動きをしてますね→(PDF) http://kodomo-shinshu.net/images/events/2013/20130309web.pdf
sakai @SkiMario 2013年2月28日
silvia14625「。潜伏状態の甲状腺癌がどの程度の時間と割合で発症するものなのか」 非常に難しい問題ですね。健診等で発見され、治療される様な癌はある程度増殖速度も分かるでしょうが、そうでない場合(癌が見つかる前に他の要因で死ぬ場合)は全く情報が無いですもんね。そういう比率が多いのか少ないのかも分かりませんし。私もそれが0.5%にも上るとは思えませんが、現在の調査結果からの分析を待ちたいと思います。
齊藤明紀 @a_saitoh 2013年2月28日
愛知県立大紀要「臨床的な徴候が認められず,死後剖検によりはじめて甲状腺癌の存在が確認される甲状腺潜在癌が本邦でも3%から10%存在すると報告8 ~ 10)されている。」http://www.epu.ac.jp/uploaded/attachment/1014.pdf
青空 @Aozora1986 2013年2月28日
ダニエル・カール氏「なして人間が、うそをつくんだ?」 http://togetter.com/li/463654
luckdragon2009(rt多) @rt_luckdragon 2013年3月1日
何かの要因による増加を論じるときには、他の要素を同じ条件にするか、同じ条件にするような統計処理を加えて考察するのが重要でしょう。 比較は「それ以外は同じ要素からなる数値」です。
頭文字爺 @initial_g3 2013年3月2日
より危機感を煽りやすい「死亡率」をスルーして、わざわざ「罹患率」等で比較してるあたり、反/脱原発な人達も色々分かってて敢えてすっとぼけているような。
staircase @gyontapaw 2013年3月4日
甲状腺癌について(いわき市内の医師のコメントを紹介します。)http://bit.ly/XjUBne
あふらん/afran @pinwheel007 2013年3月8日
まとめを更新しました。
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