茂木さんの朝の連続ツイート2010年8月

2010年8月4日「勉強」 から 「秋刀魚の味」「就職」「タイガージェットシン」「赤毛のアン」「利他」「笑い」「国境」「独学」「美人」「ツイ」「戦争」「憲法」「青春」「情熱」「効率」「弱さ」「おまかせ」「フロー」「変化」「映画」「男女脳」「ネット」「サンデルさん」「隣人」「英語」「(佐藤賢一さんと歴史の話になった時のことを思い出しながら)」「アジア」「海」
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茂木健一郎 @kenichiromogi

利他(7)不特定多数の他人のために、とがんばることで、それだけ大きなエネルギーを得ることができる。そして、そもそも人間とは何かという普遍的な哲学も、自分自身の中に育むことができるのである。

2010-08-09 07:48:05
茂木健一郎 @kenichiromogi

利他(8)他人のために、と身を粉にしてがんばっていると、不思議なもので、世間の人も、その人に何かお礼を言いたくなる。評価が高まり、結局は自分のためになるのである。

2010-08-09 07:48:41
茂木健一郎 @kenichiromogi

利他(9)ノーベル賞は、その人の研究のおかげで皆が助かった、研究ができるようになった、ありがとうという「感謝状」のようなものである。

2010-08-09 07:49:46
茂木健一郎 @kenichiromogi

利他(10)『プロフェッショナル 仕事の流儀』に出演したゲストの方々は、皆、一人残らず「他人のために何ができるか」ということを考えている人たちだった。利他を貫いているうちに、自分自身の輝きが増した。

2010-08-09 07:52:41
茂木健一郎 @kenichiromogi

利他(11)若者は、自分が何とかなりたい、という狭い考え方を捨てて、利他の海に自らを投企してほしい。生きるエネルギーがわき、人間観が鍛えられ、やがて社会にとって価値のある存在になることができるだろう。

2010-08-09 07:52:54
茂木健一郎 @kenichiromogi

笑い(1)笑いは、恐怖や不安のすぐそばにある。バナナの皮に滑って転ぶ古典的なスケッチのように、本当はリスクがあるのだが、それを乗り越えようとする脳の働きとして、笑いがあるのだ。

2010-08-10 07:50:16
茂木健一郎 @kenichiromogi

笑い(2)男子学生に言うことがある。お前ら、絶対にもてる方法があるぞ。どんなに姿かたちが悪くても、性格が良くなくても、お金がなくても、バカでも、どんなやつでもモテル方法がある。そんな風に言う。

2010-08-10 07:51:48
茂木健一郎 @kenichiromogi

笑い(3)他人の前で、自分の欠点をユーモアをもって笑いとともに語れるやつは、もてる。チビでも、デブでも、髪の毛がなくても、不足だらけでも、そのような自分の欠点を「メタ認知」して、余裕を持って他人に語れるやつは、もてるのだ。

2010-08-10 07:55:56
茂木健一郎 @kenichiromogi

笑い(4)お笑い芸人の人たちは、決してルックスがいい人たちだけではない。それでも彼らがもてるのは、自分の欠点、人生の苦しいこと悲しいことを笑いにしてコミュニケーションする力があるからだ。

2010-08-10 07:56:39
茂木健一郎 @kenichiromogi

笑い(5)自らの欠点をメタ認知してユーモアを持って語れる男は、女からすれば、自分の欠点も包容力をもって見守ってくれるだろうと感じる。一方、自分の欠点を隠そうとするやつは、往々にして他人の欠点には厳しいものだ。

2010-08-10 07:57:44
茂木健一郎 @kenichiromogi

笑い(6)女性が男性の話を聞いて笑っている時は、その男性に好意を持っている確率が高い。一方、女性にとっては残念な知らせだが、その逆は必ずしも真ではない。

2010-08-10 07:58:31
茂木健一郎 @kenichiromogi

笑い(7)男のお笑い芸人にとっては、笑わせることがすなわちモテに直結する。しかし、女のお笑い芸人は、往々にして、「笑わせること」と「モテ」の二者択一を迫られる。女を捨ててこそ笑いがとれることも多いのだ。

2010-08-10 07:59:21
茂木健一郎 @kenichiromogi

笑い(8)自分の欠点や人生の悲惨を笑いに変える芸人魂はすさまじい。ある芸人のこんな話。母にいつも暴力を振るう父。妹と泣きながらとめる日々。ある日、母が耐えかねて父を殴った。眼鏡が飛んで、炊飯器のしゃもじを入れるところにストライク。笑いなどなかった家庭につかの間の笑い声。

2010-08-10 08:01:49
茂木健一郎 @kenichiromogi

笑い(9)笑いは、暗さや悲惨を生きるエネルギーに変えてくれる魔法である。人生がうまく行かない時、メタ認知を通してそれを笑いに変換できれば、生きるエネルギーにすることができる。マイナスが大きいほど、変換した時のプラスも大きい。

2010-08-10 08:02:53
茂木健一郎 @kenichiromogi

笑い(番外1)椎名誠に似ていると時々言われる。10年くらい前も、道を歩いていたら、おじさんがいきなり「あんた、椎名誠に良く似ているねえ。」まんざらでもない顔をしていると、続いて「もっとも、あんたはちょっと肥えとるけど。」

2010-08-10 08:45:09
茂木健一郎 @kenichiromogi

笑い(番外2)俳人の黛まどかが、ある時、ぼくのお腹を見て言った。「宮崎駿さんは崖の上のポニョだけど、ケンケンの場合は腹の上のポニョねえ。

2010-08-10 08:46:03
茂木健一郎 @kenichiromogi

笑い(番外3)ぼくはほぼ毎朝走っている。それを聞いて、俳人の黛まどかが言った。「うそ〜ケンケンが毎日走っているなんて、ありえない。毎日走っているのに、どうしてその体型が保てるの〜」

2010-08-10 08:47:08
茂木健一郎 @kenichiromogi

笑い(課外1)笑いで一番難しいのは、社会の中でタブーとされている領域に突っ込んでいくこと。BBCのコメディLittle Britainのこのスケッチ(http://bit.ly/acL57h)は、とりわけ勇気ある試みである。

2010-08-10 10:52:59
茂木健一郎 @kenichiromogi

笑い(課外2)周囲の人たちが普通に接しているのに、差別や偏見を抱く側の方が変調を来したり、みっともないことになる。そのようなスタイルを作ったLittle Britainの功績は大きかった。たとえばこのスケッチ。http://bit.ly/cSXLgE

2010-08-10 10:57:27
茂木健一郎 @kenichiromogi

笑い(課外3)もっとも、コメディの目的は社会批評自体ではない。あるネタをやった時に、笑いがでなければ意味がない。ダイアナ妃の事故死以降の英国では、伝統的な王室ネタで笑いが取りにくくなったという。

2010-08-10 10:58:59
茂木健一郎 @kenichiromogi

笑い(課外4)タブーにどれくらい踏み込んで、笑いがとれるか。そのぎりぎりの線を見きわめるのが、プロのコメディアン。それはとてもスリリングで、創造的な行為である。

2010-08-10 10:59:36
茂木健一郎 @kenichiromogi

国境(1)関係性を記述する法則は、たくさんの事例を集めて統計的に見ないとわからない。それにもかかわらず、私たちは往々にして目の前の特定の二項間関係に目を奪われてしまう。

2010-08-11 08:53:26
茂木健一郎 @kenichiromogi

国境(2)国際関係もそうで、特定の二国間関係にだけ注目していると、歴史的事実、両国のメディアの言論、政治家の発言のディテールに目をとらわれて、そもそも国際関係でどのような事象が起こりうるのかという統計的法則性に気付かぬことがある。

2010-08-11 08:55:14
茂木健一郎 @kenichiromogi

国境(3)日本は、近隣諸国との間に領土問題を抱えている。これらの問題の具体的詳細を追うことはもちろん大切だが、同時に、そもそも領土問題とは何かという統計的視点も必要である。

2010-08-11 08:56:01
茂木健一郎 @kenichiromogi

国境(4)世界の領土問題のリスト(http://bit.ly/9J7tTt)を見ればわかるように、領土問題というのは、特定の二国関係に固有の問題として生じるのではない。ある国が特段の悪意を持っているから領土問題が生まれるのではない。「雨後の竹の子」のように至るところに生じる。

2010-08-11 08:58:28
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