ミュージカル「屋根の上のヴァイオリン弾き」2013年3月10日
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[屋根]ミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』から帰宅。面白かった。面白くていろいろ感じるところがあったのでまとまりなく連投していこう。※なお、吉川友さんについてはほとんど書かないと思うのでご了承頂きたい。
2013-03-10 17:00:07[屋根]公演の公式ウェブページ。 http://t.co/fZKzXrjT2M 主演が市村正親氏、あと鳳蘭氏、(五人娘中の)三人娘に水夏希・大塚千弘・吉川友。その他男女いっぱい、総勢34人。大所帯である。
2013-03-10 17:04:26[屋根]劇場は日比谷の日生劇場。 http://t.co/65T8sVOXxl 演劇に疎いぼくでも名前を聞いたことがあるぞ。今年で竣工五十周年ですか。歴史のある立派な劇場だ。地下鉄日比谷線のA13出口を出てすぐ。ほとんど歩かないアクセスの良さが素敵だ。
2013-03-10 17:07:29[屋根]『千年女優』にでも出てきそうな格式だがびびらされることのない落ち着いた雰囲気で安心する。そもそも客層自体が落ち着いている。 12:00開演の回だが11:30頃の時点で当日券を販売しているようだった。建物内には「水夏希受付」など目に入る。奥でプログラム1500円を購入した。
2013-03-10 17:14:02[屋根]劇場観覧というものの加減が分からずS席を購入していたので二階にあがる。一階はすぱっと解放された空間で客席は上階なのだった。そしてせっかくなのでさらに上のフロアなど見物した。なんかでかい画がいっぱいあるぞ。シャガールですか。お幾ら万円かしら。
2013-03-10 17:19:18[屋根]ひととおり見物してから入場。PA卓というんですか、入り口近くにあって各種ケーブルがひとまとめに床を這っている。カバーを掛けているが硬いあれじゃなく普通に布っぽい。踏まれても問題ない丈夫なケーブルなのだろうか。しかし目と鼻のむずがゆさがつらい。演者は大丈夫なのだろうか。
2013-03-10 17:24:36[屋根]メガネまで粉が吹いたように汚れていて泣く。レンズの洗浄は目薬でも代用出来るとわかったのは本日の収穫である。開演前に市村正親氏じきじきに客席へのお願いアナウンス。「携帯は電源OFFね、マナーモードじゃなくてOFFね」。係員が生声で注意喚起というのも新鮮であった。
2013-03-10 17:28:57[屋根]なお本日のスケジュールはACT1が12:00~13:40、25分間の途中休憩、そしてACT2が14:05~15:15でおしまい。途中休憩なんて『ベン・ハー』以来だよ。あらためて大がかりなことが実感される。
2013-03-10 17:32:20[屋根]劇場自体が大きかったものなあ。天井がほんとに高いし。でも客席は大人数が詰めかけるというふうでもなく、二階席なんて申し訳程度に張り付いた感じ。一階席はずーっとスロープが続いていて段差がないのがバリアフリーで良いと思います。
2013-03-10 17:35:44[屋根]開始前にプログラムで予習する。情報量があって1500円の価値があるものだった。なにしろこの『屋根の上のヴァイオリン弾き』というのがどんな話なのか【ぜんっぜん】知らないでここまで来ているので。へー、ロシアが舞台なの。ユダヤ人の話なの。たったいま知った。
2013-03-10 17:38:53[屋根](1)場所:ロシア(2)時代:帝政時代(3)登場人物:ユダヤの村人そしてロシア人。伝統と宗教慣例でなりたつ日々の生活・人間関係、そこに押し寄せる新潮流、変化、さらに民族レベルの圧政という構造。プログラムの「ユダヤ人の生活習慣」は事前に熟読しておいてよかった。ナイス企画。
2013-03-10 17:45:07[屋根]さて開演。市村正親氏演じる主人公が「俺たちは屋根の上のヴァイオリン弾きみたいなもんだ、落ちたら首を折って死ぬ、足場の悪いところでバランスを取って楽しんで云々」。これはいきなりの驚きだった。えー、「屋根の上のヴァイオリン弾き」ってそういう意味だったんだー。比喩だったのか。
2013-03-10 17:48:53[屋根]ぼくはいままでずっと、『屋根の上のバイオリン弾き』って【屋根の上のバイオリン弾きが主人公の話】だと思っていた。貧しく非モテの音楽家(趣味:屋根の上でバイオリンを弾くこと)が身分違いの高貴な美人に恋をして、てんやわんやの人生賛歌…違った。ぼくが想像していたあの話はどこへ。
2013-03-10 17:54:57[屋根]さあ話がわからなくなって俄然面白くなってきたぞ。で、足場の悪いバイオリン弾きの話などして、すぐさま手際よく作品テーマの解説&総員顔見せに流れる。父親達6人→母親達6人→息子達5人→娘達6人…いやー、ほんと大人数だ。よくぶつからないものだ。なによりバイオリン弾きがあぶない。
2013-03-10 17:59:08[屋根]舞台は奥行きも高さも十分(ほんとに十分)あって、小高く奥に伸びていく道と昇っていく傾斜が表現される。照明と扇形に切った幕を二層使って空の表現もとても充実していた。その枠組みの中で適宜家屋のセットが移動するわけだ。で、バイオリン弾き(象徴)はちょくちょく屋根の上にいる。
2013-03-10 18:04:48[屋根]屋根(床から3m以上か)の上で立ってバイオリンを弾いたまま、その建物セットをさーっと動かすんだけど観てて怖かったなあ。危ない!と冷や冷やしたよ。で、これから以降はいままで以上にとりとめもなく思いつきを書く。
2013-03-10 18:10:00[屋根]吉川友さん演じる三女は読書好きという設定。「女なのに/女なんかが本を読むとは」というのは昔を舞台にした物語での定番で、さらに「本を読む女は男に嫌われて結婚出来ない」という定番に流れるのかと思ったがそうでもなかった。この「三女の本好き」はあまり意味づけされていないようだ。
2013-03-10 18:13:41[屋根]その後この三女にロシア男(ぐいぐい来るタイプ)が贈るのがハイネというのは、文学史とか演劇の素養があればぴんときて分かるのかな。ぼくはハイネは『流刑の神々』と『ドイツ古典哲学の本質』しか読んでないので民族派でロマン派がなんかユダヤの話にあれするのかと漠然と思う程度。残念だ。
2013-03-10 18:18:31[屋根]母と娘たちの女ばかり場面で三人娘が歌うわけだがここは興味深かった。吉川さんがソロでなく他の人と合わせて歌うのを観る(聴く)というのはぼくにとって初めての体験だった。大塚千弘さんとね。よかったですよ。しかし大塚さんの歌が見事なことに驚いた。歌が本職だったっけ?
2013-03-10 18:24:25[屋根]いやまあ驚いたといっても大塚千弘さんのお仕事はフォローしておらず、大塚ちひろ時代にT.M.REVOLUTIONの人となんかあれした話題とかあったなーという記憶くらいか。 でも大塚ちひろさんの雑誌グラビアは綺麗だったなーという記憶も強く残っております。
2013-03-10 18:27:49[屋根]長女の水夏希さんはもうもろに宝塚でしたわ。このかたが宝塚の人だというのは終演後にプログラムを見て知ったんだけど、歌とか台詞回しとか立ち居振る舞いとかで「あ、この人オスカルっぽい。宝塚か」と思ったもの。涼風真世っぽい。女優さんに「~っぽい」と言うのは失礼だろうか。
2013-03-10 18:33:17[屋根]鳳蘭氏はぼくでも名前を知っているほどの人だけあって迫力があったなー。演じたキャラがそういうものだったというのもあるけど、ギラギラして愛嬌があって存在感の塊である。スターを観ているというありがたみを感じられる人だった。
2013-03-10 18:38:27[屋根]慣習が民族の生活にとって重要だという主張があり、いっぽうでその慣習が因習になっているだけじゃないかという指摘があり、新しい時代への変化が必然とはいいつつ、でもその変化を迫るのが旧体制たる帝政と、その帝政打倒をお題目にする頭でっかち左翼革命思想という嫌な連合。つらいわー。
2013-03-10 18:45:54[屋根]このパーチックくんがいい役でね。作品がともすれば「しぶとくユーモアを忘れない庶民」賛歌に終始しそうなところを、お前ら批判精神なしの現状肯定だから駄目なんだよ(誇張)、と釘を刺す。同時にそんなインテリ青年の空回り・啓蒙という暴力も見せてくれて嫌味が無い。立派なものだ。
2013-03-10 18:51:24[屋根]ぼくはよくわからないが、こういう左翼インテリ萌えという女子需要はあるのではないかと思ったな。そういえば『沈黙の艦隊』後半で出てきたメガネの美形左翼議員・河之内英樹くんは、『モーニング』誌上投票で「好みのタイプ」と女性読者コメントがついていたっけ。「理論上は!」が萌え。
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