広島教員採用塾さん「怪奇!論作文演習の不思議!!」のツイート。

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レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

今日のお話のスタートです。今日はお昼からお話です(笑)。さて、今日のタイトルは、「怪奇!論作文演習の不思議!!」です。今日もユニークな観点から、教採の論作文演習の裏側についてお話を進めていきますね。

2013-03-01 12:53:47
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

皆さんは、次のような経験はありませんか? 自分では随分と考え、表現を工夫して論作文(小論文)を書いて、模擬試験等で提出したのだが、添削結果はさんざんなもので、「教師としての熱意が感じられない」などというコメントとともに非常に低い評点となっていた。 こんな経験があると思います。

2013-03-01 12:55:48
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

小論文の添削結果や評価は、主観的な要素が強いので、厳しいコメントをもらっても一体、何をどう改善すればよいのかが分からないということも多いものです。また、採点官が何をもって良しとし、何をもって不十分だとしているのかが添削コメントからは読みとれないこともしばしばあります。

2013-03-01 12:58:52
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

この悩ましい問題を今日は3つの観点から考えてみましょう。 1.添削結果(コメント)は検証可能かつ汎用性があるか。 2.具体例かつ改善方向への示唆があるか。 3.添削のための添削になっていないか。 この3つの観点は、そもそもその添削を受ける価値があるのかということをあぶり出します。

2013-03-01 13:05:58
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

1.添削結果(コメント)は検証可能かつ汎用性があるか。 この観点は重要です。小論文の添削はトレーニングであり演習です。添削者の美学を押し付ける場ではありません。その採点に美学以上のなにかしらの文章執筆技法の指導価値が見られるかということです。これなしでは科学的な添削になり得ません

2013-03-01 13:08:56
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

例えば、「この部分からは教師としての情熱が感じられない」という添削コメントがあったとします。もしそれが書き手の文章表現の技法上からそう受け取られるので、語彙や表現や語りの流れや語り方を変えろというのなら、添削の価値があります。しかし、読んでみてそう感じるだけでは添削になりません。

2013-03-01 13:11:02
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

ここが日本のあちこちで行われている小論文添削の最大の欠陥です。添削者の美学や感性はあってもいいのですが、それだけで添削コメントを書いても、練習者の文章表現力向上にはつながらないのです。ちょうどスポーツで「気合いと根性」だけを指導する精神論的指導のようなものです。

2013-03-01 13:12:21
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

コミュニケーション論や文章表現論を学問として学んでいない、ただこれまでの経験だけで主観的に添削する添削者は、この弊害に陥ることがあります。自分の美学と主観だけでいくらアドバイスしても、相手の技能が伸びることはありません。「もっと頑張れ」以上の効果は期待できないのです。

2013-03-01 13:14:33
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

誤解しないでくださいね。私はそのような添削者を非難・攻撃しているのではありません。そういう人の添削なら、ありがたく聞いたふりをして、すぐに忘れなさいと言うことです。その添削コメントを真面目に受け止め過ぎて、「自分は論作文がダメなんだ」と悩む必要はまったくありません。

2013-03-01 13:15:23
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

小論文執筆もコミュニケーション論に基づく聴衆(読み手)説得行為です。これには理論も技法もあります。「気合いと根性」だけでは文章は書けません(笑)。教採の小論文は自己満足のエッセイではありません。採点官から合格点を勝ち取るための説得行為であり、それには種も仕掛けもあるのです。

2013-03-01 13:19:57
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

従って、添削結果には検証可能性と汎用性が必要です。つまり、ある添削コメントは、それが正しいかどうかを、もし実験すれば、その正しさが実証されなければなりません。例えば、ある書き方は採点官世代には受けないというような根拠が必要です。それも自分だけの感性でなく、客観的なものが必要です。

2013-03-01 13:22:55
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

芸術としての文学は感性に基づくものかもしれませんが、説得を目的とするコミュニケーションは大いに科学的なものです。科学的な視点を忘れて、美学と感性だけに走る精神論的な添削は百害あって一理なしです。といって、添削者とケンカする必要はありません。ありがたく聞いて忘れればいいのです(笑)

2013-03-01 13:24:56
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

また、添削者の添削方針は、採点官の添削方針とできるだけ合ったものでなければなりません。採点官のプロファイリングをしっかりした上で、どのような文章表現、論理構成、立論が採点官の心を動かすかを客観的に予想することが必要です。

2013-03-01 13:27:47
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

「熱い想いを書け」ではなく、「熱い想いだと感じてもらえるような書き方をするのだ」というアドバイスが必要です。何が「熱い想い」かは科学的な方法では決まりません。しかし、どう書けば「熱い想い」と感じてもらえるかは、コミュニケーションという科学で説明できますし、その技術は助言できます。

2013-03-01 13:29:47
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

これが添削(コメント)の検証可能性であり、また、汎用性です。検証可能性と汎用性がないコメントは、何度も言いますが、ありがたく拝聴して、すぐに忘れてしまいましょう(微笑)。

2013-03-01 13:30:47
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

2.具体例かつ改善方向への示唆があるか。 他者の文章の問題点を見つけるのは簡単です。しかし、どうすればそれを改善できるのかの具体的な戦略や技法を教えることができなければ添削の意味がありません。小論文などは執筆した人も「なんとなく満足はしていない」ということが多いものです。

2013-03-01 13:33:35
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

自分の文章に満足していない書き手に、「こういう風に書けば、説得力が増す、共感してもらえる、感動を勝ち取れる」という具体的な方策や表現例を示すことが必要です。スポーツでも同じです。「ラケットの振り方が悪い。どうすればいいかは自分で考えろ」ではダメ。どう振るのかを示すことが重要です。

2013-03-01 13:36:18
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

これは決して、添削者が執筆者の小論文を書き変えてあげるということを意味するものではありません。また、単に上手い表現例を与えるだけということでもありません。文章の添削者は、お習字やお花の師範と同じです。まずは、例を示し、そして、弟子にそれを踏まえて新たな創造を促すのです。

2013-03-01 13:39:23
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

山本五十六元帥の有名な言葉に、「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば、人は動かじ」というのがあります。注意すべきは、指導者がまずすることは、「やってみて」だということです。模範を示さない指導者は、怠惰か無能かのいずれかです。模範を示さない添削も忘れましょう。

2013-03-01 13:41:27
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

コミュニケーションが上手い人しかコミュニケーションを教えることはできません。コミュニケーションは学問であり、また、実技であるからです。ピアノが弾けない人はピアノの教師にはなれませんし、野球ができない人は野球を教えられません。文章を上手く書けない人は添削はできません。

2013-03-01 13:44:59
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

添削コメントを読んで、「なるほど!!」、「そうだったのか!!」、「よし、次はそれを応用して書くぞ!!」というような学びや感動を与えることができないのであれば、それは添削コメントに値しません。ピアノの先生の模範ピアノ演奏は素敵ですよね、習字の先生の字は綺麗ですよね。添削も同じです。

2013-03-01 13:46:49
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

またまた、繰り返しますね。感動も共感もしない添削は忘れましょう(笑)。価値のないものに悩む必要はありません。ただし、一応は謙虚にコメントを拝聴・拝読し、自分を高めるヒントがないかを考えることは必要ですよ。添削コメントを常に上から目線で見てはいけません。まずは、謙虚に受け止めます。

2013-03-01 13:48:56
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

謙虚に受け止めて、しっかり考えた上で、この添削に意味はないと確信できたら悩まずに忘れましょう!! いいですか。忘れるだけですよ。ケンカしたり、侮辱したりしてはいけませんよ(微笑)。

2013-03-01 13:49:59
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

これは添削者としての私自身を戒める気持ちで書いています。私の添削も意味がないと確信できれば忘れればいいですし、私の添削を続けて受ける必要もないでしょう。文章の添削とはそのくらいのプロ意識をもって行うものだと私は考えています。

2013-03-01 13:53:53
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

3.添削のための添削になっていないか。 これはよくあることです。特に料金を支払っての添削の場合、お金をもらって指導する側は何かコメントを書かなければいけないと思います(笑)。だから、添削コメントを書く必要がない時も、もらった料金分はなにかコメントを書こうとするのです(笑)。

2013-03-01 13:57:09