空想話 for "さくら荘のペットな彼女"

旅人水郷🦋misato_junktion @ast_wind

これから行う連続ツイートの中に、 鴨志田一先生著【さくら荘のペットな彼女】 (電撃文庫) に登場する人物名ないし地名などが含まれていますが、オマージュである点をご理解頂けたら幸いです

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【空想話『さくら荘のペットな彼女』】 空太は、ケータイの時刻表示を見ると、カレンダーを確認した。それを数回繰り返すと、ここさくら荘に来てから培った経験が、空太の脳内会議でとある動議を提出した。 ――エイプリルフールは、さくら荘ないしその住人にウソをつくべからず！ (続く)

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【空想話『さくら荘のペットな彼女』】 提案された立法に、政府・与党・野党はすぐさま合意し、速やかに成立・即日施行となった。国会審議は3分で素通りである。時計は4月1日11時23分を刻んだ。少し早いが、昼食にカップラーメンでも作っておけばよかったと思うと、腹の虫が鳴いた。(続く)

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【空想話『さくら荘のペットな彼女』】 だが、油断は大敵。何せ、変人が集まると名高い、『さくら荘』なのだ。まず注意すべきは、最初からクライマックスで登場する最終ボス、三鷹美咲の存在だ。宇宙人の彼女は、「エイプリルフールだ～！」とか叫んで、何か仕掛けて来るだろう。 (続く)

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【空想話『さくら荘のペットな彼女』】 「……」 逆に今までの日々が嘘であってほしい……。下手に嘘を付こうとすれば、真実を求める美咲に連れ回されることになるだろう。 「というか、美咲先輩ならやりかねない」 「なにをやるんだい？　こーはいくん！」 「のおおおおお!?」 (続く)

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【空想話『さくら荘のペットな彼女』】 「おー、元気がいいね、はこーはいくーん！」「な、なんで、美咲先輩がここに？」「こーはいくんの私を呼ぶ声が、ぴぴぴって聴こえたから遊びに来たんだよ♡　私がいない間は寂しい想いをさせたけど、もう大丈夫だよ！」「そんなことないです」 (続く？)

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【空想話『さくら荘のペットな彼女』】 「宇宙人の襲来をこんなにもあっさり許すとは、地球防衛軍の職務怠慢じゃないかとか思う空太なのであった」 「勝手にナレーションしないでください！ って、仁さん!?」 「つれないな、空太は。よっ、数日ぶりだな」 「あ、どうして……」 (続く)

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【空想話『さくら荘のペットな彼女』】 「美咲が勝手に提出した婚姻届の確認だよ。まったく、4年後に出そうって約束したのに」 「だって、待てなかったんだも～ん」 仁さんが大阪に向かう時とき、美咲先輩に手紙を渡していた。それが婚姻届だと、後から青山に訊いていたけど…… (続く)

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【空想話『さくら荘のペットな彼女』】 「んじゃ、俺はそろそろ戻るから」 「え～！　仁、もう帰っちゃうの!? まだ何もしてないよ～！」 「そうですよ！　行くなら美咲先輩も連れていってください！　あ、ご結婚おめでとうございます」 「あのな、まったく……」 次の瞬間―― (続く)

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【空想話『さくら荘のペットな彼女』】 「これで我慢しろ」 仁は美咲のおでこにキスをした。途端、さっきまでハイテンションだった美咲が大人しくなった。流石と思ったら、 「空太もこれくらいしてやれよ、ましろちゃんに」 一言余計なことを言い残し、仁は大阪へ戻っていった。 (続く)

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【空想話『さくら荘のペットな彼女』】 大阪へ戻る仁を美咲が送ると言い出したため、さくら荘の101号室には、数分ぶりに平安が帰ってきた。「……本当に数分だったのか」美咲や仁がいるだけで、時間の感じ方がこんなにも違うのかと思いながら、空太は部屋を出た。 (続く)

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【空想話『さくら荘のペットな彼女』】 キッチンへ向かうと、やかんに水を汲み火にかけると、戸棚から買い置きのカップラーメンを取りだした。沸騰したお湯を注ぎ、『3分待ってね！』と書かれたフタを閉じたところで、また暇になり、空太はポケットからケータイを取り出した。 (続く)

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【空想話『さくら荘のペットな彼女』】 「赤坂、起きているかな」 3分ほどのお預け状態で、暇を持て余しそうだと思った空太は、龍之介にメールを送ることにした。ちょうど、ゲームの企画について訊いておきたいこともある。 ――今、ちょっといいか？ するとすぐに返信がきた。 (続く)

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【『さくら荘のペットな彼女』題材の空想話】 ――龍之介様はただいま、「人差し指で前を刺し→自分の胸を指す→両手でハートを作る→目元でピース→バキュン♡と撃つ」 一連の動作を熱心に実践中されておりますゆえ、お取り次ぎすることができません。天使のたまごなメイドちゃんより (続く)

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【『さくら荘のペットな彼女』題材の空想話】 返信してきたのは、龍之介が開発したAIことメイドちゃんだ。元々は自動返信プログラムであったが、月日とともに様々な機能を搭載し、知識を身につけてゆき、最近では言葉では敵いそうににない。初めて会ったときは、バカだったのに……。 (続く)

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【空想話『さくら荘のペットな彼女』】 メールは送ったものの、龍之介が出てこないことは予想できていたので、暇つぶしにメイドちゃんにメールを送ることにした。特に話題は持ち合わせていなかったが、メイドちゃんが成長するというところからの連想で、どうこんなことを訊いてみた。 (続く)

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【空想話『さくら荘のペットな彼女』】 ――メイドちゃんは、何歳なの？ ――空太様ったら、ダメですよ。女性に年齢、体重、サイズなどを尋ねるのは、失礼なことです。そういう無神経なところは、もっと自覚すべきだと思いますよ、空太様。 心はいつだって17歳なメイドちゃんより (続き)

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【空想話『さくら荘のペットな彼女』】 たしなめられた……しかし、ここで反論してウイルスを送りつけられるのは避けたかったので、失礼を謝ると、メイドちゃんは許してくれた。ただ、どこまで本当の設定なんだろうか。 ――細かいことを気にするのは野暮というものですよ、空太様。 (続く)

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【空想話『さくら荘のペットな彼女』】 この話では分が悪いので、話題を変えようと、 ――メイドちゃんでも、赤坂に嘘をつくことはあるの？ ――私が龍之介様を騙すことなどありえません。しかし、龍之介様にも言えないことはあります。いつの時代も乙女は秘密を抱えているのです。 (続き)

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【空想話『さくら荘のペットな彼女』】 メイドちゃんも、しっかり女の子のようだ。メイドちゃんジョークなのか、はたまた女性が苦手な龍之介の趣向なのか、真偽は不明のままだが。 ――そういうところ、可愛いね。 ――僕のメイド姿でも思い出していたのか？　気持ち悪いぞ、神田。 (続く)

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【空想話『さくら荘のペットな彼女』】 ――お前に言ったんじゃねえ！ ――まだ風邪が残っているなら早く治せ。あと、僕にはうつすなよ。 ――あれは、すまなかったな。お前も心配してくれたのか？ ――別に心配はしていない。神田が女相手にあたふたする様は興味深かったが。 (続く)

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【空想話『さくら荘のペットな彼女』】 今年の春休み、空太は風邪をひいた。それをましろに看病してもらったら、今度は空太が看病することになり、さらにそのあと、青山まで風邪をひいて……と、ここでひとつ引っ掛かりに気付き、 ――お前、また盗聴とかしていたのかよ!? (続く)

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【空想話『さくら荘のペットな彼女』】 ――愚問だな。僕がそんな無粋なことをするわけないだろう。 ――その無粋なことを過去にしたのは、誰だったかな!? ――反省はしている。もっと上手く仕掛けるべきだった。 ――反省してねえ！ ――だが、あれ以来していないのは本当だ。 (続く)

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【空想話『さくら荘のペットな彼女』】 ――そ、そうか。疑って悪かったな。 ――問題ない。小型カメラでどれほど盗撮が可能か分かっただけでも、有意義だった。 ――問題ないわけねえ！　もっと悪いわ！ ――僕は盗撮が可能かどうかを実験しただけで、個人間の会話には興味ない。 (続く)

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【空想話『さくら荘のペットな彼女』】 ――偉そうに言うな！ ――盗撮にゃう (驚) ――このノリ久しぶりな！ ――神田。 ――今度は何だ？ ――僕は神田に出逢えてよかったと思っている。 ――い、いきなり、なんだ……。 ――神田は気付いていないようだから言っておく。 (続く)