「祖国志向」と「権利保障」をめぐる徐泰雄氏と金明秀氏の議論

徐泰雄氏が“「祖国」とのつながりを誇りの基礎とするなら日本の「庇護」に頼るのは違うのではないか”と投げかけたことに対し、金明秀先生は「祖国」を志向しすぎるあまり「マイノリティとしての権利保障」という現実の要請から乖離した総聯のあり方を論じています。
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李成主(り・そんじゅ) @38sanpachi

@pukkochu @whokilledxxxxx @han_org 横槍すみません。5年前の卒業生として言わせてもらますと、公民化教育って言葉自体が「昔やな〜」って感じがします。

2013-04-13 23:38:28
金明秀 Ꮶɨʍ, ʍʏʊռɢֆօօ @han_org

.@38sanpachi 朝鮮学校に関しては90年代に「国民教育から民族教育へ」という大きな教育課程の改正があったことは事実ですね。でも、それで総連および傘下団体の組織としての公式見解まで変わったということではないと思いますよ。 @pukkochu @whokilledxxxxx

2013-04-13 23:47:45
高林 敏之 @TTsaharawi

@han_org @38sanpachi @pukkochu @whokilledxxxxx 失礼します。明秀先生の「在外公民」イデオロギーの限界に関する指摘は妥当と思いますが、少なくとも私の知る総聯関係者らは町田の件でも、朝鮮学校と直接関わりのない権利差別の問題でも熱心です。

2013-04-14 08:54:47
高林 敏之 @TTsaharawi

@han_org @38sanpachi @pukkochu @whokilledxxxxx 朝鮮学校の教科書もそうですが、総聯の組織としての見解が表面的に変わっていなくても、現実的な行動のあり方は80年代くらいから民族的マイノリティとしての権利追求の方向にあるのではないかと。

2013-04-14 08:59:19
高林 敏之 @TTsaharawi

@han_org @38sanpachi @pukkochu @whokilledxxxxx もともと「在外公民」団体として設立され60~70年代には「祖国」の強固な影響下に置かれた団体が、現にDPRKへの「帰国」親族もいる中で、組織的見解自体を変えるのは容易ではないと思います。

2013-04-14 09:01:47
山いちご @santtalgi2018

@TTsaharawi わたしが保護者として接した朝鮮学校の先生の中にも、はっきりと在日コリアンの母語は日本語であると認め、子供たちに朝鮮語を一から教えそれで授業もする難しさを認識している方もいらっしゃいました。先生と直接やりとりしてみると、努力や変化がよくわかります。

2013-04-14 09:02:12
高林 敏之 @TTsaharawi

@pukkochu 私は外から関わっている立場ですが、公開授業を拝見したりしていても、そのことは感じられます。組織の公定イデオロギーは何であれ、人々は現実状況において必要な選択を求め行動するものだと思います。そうでなければ組織だって持ち堪えられないでしょうから。

2013-04-14 09:23:45
高林 敏之 @TTsaharawi

@han_org @38sanpachi @pukkochu @whokilledxxxxx 現状は言わば過渡的状況であると、日本人の私などには見えます。参政権の件ですら、朝鮮学校の保護者とプライベートに話してみると「参政権に賛成」という方はいますから。

2013-04-14 09:03:47
高林 敏之 @TTsaharawi

@han_org @38sanpachi @pukkochu @whokilledxxxxx ただ「民族マイノリティ」「少数民族」という言葉への拒否反応は確かに強いかと。単一民族国家主義の根強い日本では「少数~」という語に日本人への従属・周縁化という語感が漂うのでしょう。

2013-04-14 09:11:13
高林 敏之 @TTsaharawi

@han_org @38sanpachi @pukkochu @whokilledxxxxx しかし、国際人権法の通念としては「民族マイノリティ」は劣位の庇護民ではなく、法的権利主体でありますね。そういう積極的な意義付けで「マイノリティ」の概念をとらえることが重要だと思います。

2013-04-14 09:18:19
金明秀 Ꮶɨʍ, ʍʏʊռɢֆօօ @han_org

.@ttsaharawi ありがとうございます。実のところ大きな異論はありません。そのことを前提として、いくつか事実認識の相違を指摘するなら、以下のようになるでしょうか。

2013-04-14 11:38:27
金明秀 Ꮶɨʍ, ʍʏʊռɢֆօօ @han_org

.@ttsaharawi まずはこのツイート。ぼくが勉強不足なのかもしれませんが、総連の各部局の中で人権問題を取り扱う部署が80年代以降に重用されるようになったという事実をぼくは寡聞にして知りません。むしろ非メインストリームというか、極端な言い方をすれば閑職部署にすら見えます。

2013-04-14 11:42:19
金明秀 Ꮶɨʍ, ʍʏʊռɢֆօօ @han_org

.@ttsaharawi 次にこちら。帰国親族が云々というのは、個々のメンバーについてはその種のことが言動の制約になるケースも中にはあったでしょうが、組織としての意思決定の場面ではあまり関係のない話だと思っています。むしろ、反総連言説の一種にすぎないですよ。(続)

2013-04-14 11:48:33
金明秀 Ꮶɨʍ, ʍʏʊռɢֆօօ @han_org

.@ttsaharawi むしろ、総連については70年代を問題視するのが一般的な議論だと思います。あの当時、様々な現実的意見と建設的批判をパージしながら、イデオロギーに固執したことが、それから現在に至るまでの基本的問題の一つとなった、とぼくは理解しています。

2013-04-14 11:53:29
金明秀 Ꮶɨʍ, ʍʏʊռɢֆօօ @han_org

.@ttsaharawi 次はこのツイート。「『民族マイノリティ』『少数民族』という言葉への拒否反応」(は、この十余年であまり聞かなくなったと聞いていますが、それはともかく)が何に起因するかというと、それらの言葉が「日本社会の構成員」という前提を必要とするからですよね。(続)

2013-04-14 12:00:32
金明秀 Ꮶɨʍ, ʍʏʊռɢֆօօ @han_org

.@ttsaharawi 「日本社会の一員」という認識には抵抗感を示すことが少なくないのに、実際には生まれ育った土地に強い愛着を抱いていたり、日本に対するナショナル・アイデンティティに近い感情を内面化してもいる。そのネジレは決して幸せな状態ではないと思います。(続)

2013-04-14 12:06:20
金明秀 Ꮶɨʍ, ʍʏʊռɢֆօօ @han_org

.@ttsaharawi 朝鮮学校では、90年代以降、そうしたネジレが実質的に問題にならないように、国民教育から民族教育へと舵を切りました。でも、それはイデオロギーを背景へと取り下げただけなので、実のところ問題の解決にはなっていないとぼくは思っています。

2013-04-14 12:21:17
金明秀 Ꮶɨʍ, ʍʏʊռɢֆօօ @han_org

.@ttsaharawi 最後にこのツイートについて。総連は「在外公民として保護されるべき権利」というロジックを最初から採用していますので、法的権利主体という考え方は総連イデオロギーとは矛盾しません。それが、むしろどんどん内向きになっていった印象があります(続)

2013-04-14 12:26:25
金明秀 Ꮶɨʍ, ʍʏʊռɢֆօօ @han_org

.@TTsaharawi 昨晩、このツイート http://t.co/cYlKzjZPbH で指摘したことにもつながりますが、90年代末以降あまりにも総連バッシングが激しかったせいでしょうか、むしろ積極的に日本に権利を求めていくべき場面で「内政不干渉」に拘ることがあります。(続)

2013-04-14 12:31:36
金明秀 Ꮶɨʍ, ʍʏʊռɢֆօօ @han_org

.@ttsaharawi 「内政不干渉」という立場を厳守すれば日本政府もこちらの「内政」に干渉しないでくれるはずだなどという期待が通用しないことはもうはっきりしているというのに。なのに、なぜそんな内向きの戦略を採用するかといえば、…いや、書きたくなくなってきました。

2013-04-14 12:39:14
金明秀 Ꮶɨʍ, ʍʏʊռɢֆօօ @han_org

.@ttsaharawi ともかく、総連コミュニティは、時代状況を見据えて、採用するイデオロギーと戦略を大きく飛躍させるべきだとぼくは思っています。

2013-04-14 12:40:28
高林 敏之 @TTsaharawi

@han_org ありがとうございます。当事者であり専門家でもある先生に比べれば私は全然勉強不足ですが・・・。総聯が何らかの部局を置き組織的にマイノリティとしての人権問題を重視したというよりも、個々の活動家とか支部のレベルで漸次そういう方向性に向かっていったというイメージです。

2013-04-14 18:15:28
高林 敏之 @TTsaharawi

@han_org 例えば社会保障(年金など)の権利であるとか、朝鮮学校のことであれば通学定期取得の権利、各種競技大会への参加権、大学受験資格の獲得などの運動は、定住マイノリティとしての権利獲得の側面が強いものと考えます。総聯はその種の権利獲得には積極的であったと理解しています。

2013-04-14 18:22:03
高林 敏之 @TTsaharawi

@han_org これは、現に帰国親族を持つ当事者の受け止めが先生と同じであるかどうか、判断を留保したいと思います。実際に9万人もの「帰国」者という規模は(その家族がすべて総聯支持者であり続けたわけではないにせよ)組織総体としても無視できない規模のように思えます。

2013-04-14 18:27:20
高林 敏之 @TTsaharawi

@han_org 「ディア・ピョンヤン」のような映画を観て強いインパクトを受けた者としては、帰国親族云々の話を「反総聯言説の一種」と断定することには、迷いがあります。私自身は少なくとも、反総聯という文脈で「帰国事業」を捉えてはいませんし。

2013-04-14 18:29:55