NATROMさんとTAKESANのやり取り

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@ublftbo

@NATROM 全体として患者のためになることを選択したい、のは重要とは思いますが、それはその処遇に対する社会的認知などが前提の作用ですよね。当然社会的認知は容易に変化し得ますよね。総体的な改善が望めるなら、社会的認知などもそのままにしておくのもよしとする、ということでしょうか。

2010-09-11 09:58:16
名取宏(なとろむ) @NATROM

@ublftbo 「おまじない」については、社会的要因が絡み合ったコンテクスト上で行われた結果だ、という指摘はその通りです。たとえば、仮に海外で「カウンセリングを含めたホメオパシーが軽症うつ病に効果がある」というRCTの結果が出たとして、日本で同じ効果があるとは限りません。

2010-09-11 12:17:04
名取宏(なとろむ) @NATROM

@ublftbo 「総体的な改善が望めるなら、社会的認知などもそのままにしておくのもよしとする」ことはありません。日本では、「ビタミン入りの注射をすれば風邪が早く良くなる」という社会的認知がありました。RCTを行えば、注射群のほうが患者満足度が高い、という結果がでるかも。(続く)

2010-09-11 12:17:36
名取宏(なとろむ) @NATROM

@ublftbo しかし、「風邪に注射」という社会的認知はいろいろな理由で望ましいものではありませんので、風邪の患者さんが注射を希望しても、基本的には断ります。どの社会的認知が望ましいかどうかは、個々の判断になるでしょう。(続く)

2010-09-11 12:18:00
名取宏(なとろむ) @NATROM

@ublftbo 現在の日本で「ホメオパシーが効く」という社会的認知をつくるのは危険だと考えます。ただ、その話と、「虚構体系としてのホメオパシーに効果があるかも」という話は別です。「仮に虚構体系として効果があったとしても、ホメオパシーはダメ」というのが私の立場です。

2010-09-11 12:18:53
@ublftbo

@NATROM 鍼にしろホメオパシーにしろ、心理社会的要因、つまり、”社会全体として”「何やら効くものなのだろう」という認知が形成されていることが全体的効果に繋がる、ということがあるとするなら、その認知が変化すれば全体的な効果も減じられる可能性がある訳ですよね。(続く

2010-09-11 12:25:26
@ublftbo

@NATROM 続き)だからこそ、その部分を除いて、与えられた錠剤や手技そのものの効果(特異的効果)を評価するのが肝要であるのだと思います。

2010-09-11 12:28:52
@ublftbo

@NATROM ところで、NATROMさんは、「おまじないだろうがなんだろうが、効けばいいのだ。」と仰っています。しかるに風邪に注射の方法は望ましくないとされ、それには相応の理由があると考えておられる訳ですよね。そこには医学的あるいは社会的な理由があると思うのですが(続く

2010-09-11 12:39:37
名取宏(なとろむ) @NATROM

@ublftbo 特異的効果を重視する立場もわかりますが、それはそれとして、「虚構体系を含めればホメオパシーにも効果があるのでは?」という疑問は正当だ、というのが、ブクマからエントリーまでの私の意図です。

2010-09-11 12:39:39
名取宏(なとろむ) @NATROM

@ublftbo ホメオパシーなんかは特異的効果は無いに決まっていますので、どうせなんか研究するなら「虚構体系」を含めた効果を測って欲しいです。どれくらい効果があるか、実はちょっと知りたい。

2010-09-11 12:41:29
@ublftbo

@NATROM 続き)たとえば鍼などは、仮に特異的効果がなくとも全体的な効果が望めれば使用は許容出来る、という立場ですよね(多分)。その場合の、「患者に訊かれた場合」の説明はどうするのだろう、という関心を持っています。少し話が脱線しますが。

2010-09-11 12:42:05
@ublftbo

@NATROM 米光さんのエントリーについてということですと、NATROMさんの読みは好意的過ぎると感じました。あの文脈だと、「そこで言う”効果”は特異的効果のことだ」というのを指摘して、その上で学術的には全体的な評価を行うのは重要、とするのが適当だったと考えています。

2010-09-11 12:44:23
@ublftbo

@NATROM たとえば、プラセボだと「価格」によってプラセボ効果の出方に差が出たという研究があるようですし、そういう意味で、興味のある要因を操作して違いがあるかを調べるのは、学術的に大変意義深いことであると思っています。

2010-09-11 12:46:01
@ublftbo

@NATROM それから、「虚構体系」と呼ぶのは、コアの部分に特異的効果がないのが前提なので、鍼を例示するのはちょっと不適切と言うか、誤解を招くと思ったので、昨日の指摘をした次第です。ホメオパシーについては、「偽薬を用いた心理療法もどき」という表現をよくします。

2010-09-11 12:48:14
@ublftbo

実際に存在する療法なので、それが「効果がなかったとしたら」と仮定するのはちょっと怖いかな、ということで。たとえば全く架空のを考えた方が良かったかも、とか。

2010-09-11 12:49:54
名取宏(なとろむ) @NATROM

@ublftbo 「患者に訊かれた場合」はケースバイケース。たとえばの話、ホメオパシーを始めていない人から聞かれたら「あんなもんはインチキです」ぐらいは言いますが、すでにどっぶりはまっている患者さんから聞かれたら、「私は効かないと思うけど、効くと言っている人もますねえ」とか言う。

2010-09-11 22:35:22
名取宏(なとろむ) @NATROM

@ublftbo 鍼やホメオパシーについては聞かれることはほとんどないけれども、健康食品の類についてはよく聞かれます。値段や疾患(肝疾患の人には危ない)にもよりますが、基本的に否定しません。もしかしたら効くものもあるかもしれませんが、あれも基本的には「虚構体系」。

2010-09-11 22:38:21
名取宏(なとろむ) @NATROM

@ublftbo というか、よく言われることですが、標準医療でなされている治療にも、「虚構体系」的なものはわりと含まれています。白衣を着たお医者様が使うから効くわけね。特異的効果にこだわりすぎるのはブーメランです。

2010-09-11 22:43:24
@ublftbo

@NATROM いや、それを「虚構体系」と表現するのは不適当だと思います。「的」がついているとしても。何故「虚構」かと言えば、それは核になる部分が虚構だと判っているからです。だからこそ、そういったものすごく強烈な(強烈ですよ。「虚構」なので)言い方が出来る訳です。

2010-09-11 23:43:22
@ublftbo

@NATROM と言うかまあ、私はその「虚構体系」という表現自体、使わなくてもいいものだと思っている訳ですが、それはともかくとして、状況が影響して非特異的効果として作用する、のは当然そうなのでしょうけれど。ブーメランというのはよく分からない喩えです。

2010-09-11 23:47:36
@ublftbo

@NATROM 私は歯科を受診した時、疼痛軽減の目的で、合谷の経穴に電気刺激を受けた際に、まあ気休めでも、と歯科医に言われました。そういうもんか、と。場面に応じて言い方が変わるのは当たり前とは思いますが、「効かないと判っている場合」にもそういう言い方をするかどうかということです。

2010-09-11 23:52:36
@ublftbo

@NATROM 読み返してみましたが、もしかするとこれは、効かないと分かりきっているものを効くと称して与えるやり方が標準医療内にわりとある、てことでしょうか?

2010-09-12 00:36:53
名取宏(なとろむ) @NATROM

@ublftbo 「虚構体系」という表現はわりといいところを突いていると思います。鍼に特異的効果があったと判明したとしても、経絡やらの説明は「虚構体系」でしょうから。仮に「肩甲骨下を針で刺激すると腰痛が軽減する」ことが二重盲検法で証明されたとしましょう。(続く)

2010-09-12 13:18:24
名取宏(なとろむ) @NATROM

@ublftbo でも、白衣を着た医師が肩甲骨下を注射針で刺激するのと、鍼の「名人」とされている人が経穴を刺すのとでは、特異的効果は変わらなくても、全体としての効果は変わるかもしれませんよ。経穴の科学的正当性とは無関係に。

2010-09-12 13:18:41
名取宏(なとろむ) @NATROM

@ublftbo 具体的な例がいいでしょう。おばあちゃんが、「きついからいつもの点滴してくれ」と外来にきたとしましょう。大きな異常がないことを確認できたら、200mLぐらいの「いつもの」点滴をすることはあります。(続く)

2010-09-12 13:31:09