労働組合とメーデーについて

bcxxx @bcxxx

もう明日になったら古い話題になっちゃうからこんな夜中に書いとくけど、今日の昼間、労働者の祭典であるメーデーで、労組がオスプレイだとか改憲だとか反原発とかを掲げているのはおかしい、ブラック企業はどうした、所詮正社員中心の労組ってそうなのか、といった批判が盛り上がっていた。

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僕個人は、労組というのは、左翼運動の一つの重要な中核になってきた存在であって、その労組が、メーデーという全国的な結集の機会を得て、色んな問題を取り上げることには全く問題を感じない。批判者はそこを認識すべきだと思う。しかし同時にそうした批判者の気持ちも痛いほどわかる。

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少なくとも、大企業の正社員を中心とした労組の在り方というのは、小泉新自由主義以来の、多くの労働者が非正規として働く現状には、全く適合していないし、その局面において、全く役割を果たしていない。働き盛りの団塊ジュニアを中心に、最も救済を必要とし、最も労組に見捨てられている層がある。

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どうして労働組合は、全国組織があり、巨大な行動を組織する力がありながら、自分たちの力になってくれないのか。自分の友達は鬱になってしまった。別の友達は名ばかり管理職で過労死寸前だ。別の友達は自殺した。周りはそんな話ばかりなのに、どうして助けてくれないんだ、と。

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何のための労組なんだ、誰のための闘争なんだ、組織なんだ。そう思う人たちが沢山いて当たり前だ。そして、もし労組が今も、左翼運動、社会変革の運動の重要な中心であり続けているとするなら、若者たち、働き盛りの労働者は、同時にそうした運動からも遠ざけられているということだ。

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また、労働環境に困窮する人々は、社会問題に関心を持つ余裕はない。この国で社会運動がなかなか盛り上がらない。うまくいかない。そういう背景には、こうした構造が必ずある。ツケはもうどこにも回せないところまで溜まってきている。

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幟を掲げてメーデーにデモをしていた人たちは、その同じ時間に、いつものように出勤し、業務に負われていた労働者のことを考えてもらいたい。憲法が改悪される。原発が再稼働する。沖縄から基地がなくならない。来たるべきその結果を招いたものは何か、よくよく考えてもらいたい。

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自分も団塊ジュニアだ。同年代の人たち、もっと若い人たちが、後ろ盾を奪われ、苛烈な日常の中で屈辱をなめ、身と心を擦り減らしていることに、心底怒りを感じている。彼らは子供も持てない。どんどん日本人は減っていく。世の中は老人だらけになっていく。破綻しているんだよ。この国は。

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戦後民主主義の理想を偽善と感じ、背を向ける人々がいる。奪われた誇りを手っ取り早く回復するために、ナショナリズムに走る人々がいる。そこから、在特会のような狂気の集団まではほんのわずかの距離だ。あなたたちの背中を見ながら育った息子たちは、化け物になってしまったんだよ。

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憲法が変わるかも知れないって？変わらない方がおかしい。この国をこんな風にしてしまったのはあなたたちだ。