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2013年5月19日

農林省図書館の歴史を紐解いてみた

1949年に、「問題は図書館の概念が、「スペース」に止まっている所と、もはや既に「機能」としての働きの考え方に移っている所との間、その根柢的構成の差異にあったのである。」という考え方が示されていた件。
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このまとめを元にした論文
林賢紀. 「農林省図書館に関するショー氏の勧告」の影響とその受容. 日本農学図書館協議会誌. 2016, no.184, p.1-10
https://www.researchgate.net/publication/311434429_nonglinshengtushuguanniguansurushoshinoquangaonoyingxiangtosonoshouron
参考文献:URLは2013年5月19日参照
中井正一. 支部図書館三周年に寄せて. びぶろす. 1951, 第2第11号 http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/files/49710_36056.html
中井正一. 機構への挑戦. 東大新聞. 1949年6月
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card46274.html
原田勉. 若き日の近藤康男(後編). 百四歳翁の恵・104歳の農業経済学者・近藤康男の3世紀 http://nazuna.com/100sai/wakakihi2.html
原田勉. 近藤康男履歴. 百四歳翁の恵・104歳の農業経済学者・近藤康男の3世紀
http://nazuna.com/100sai/ryakureki.html
沢本孝久. 日本の農学系図書館. Library Science. 1965, No.3, p.107-119.
http://mslis.jp/article/LIS003107

農林資料を語る. 農林図書資料月報. 14(1), p.4-13,1963.
省庁図書館の現状と将来. 農林図書資料月報. 15(1), p.6-15, 1964.
農林省図書館20年の回顧と展望. 農林図書資料月報. 17(1), p.4-17, 1966.
酒井悌. 国立農林省図書館の実現を : ショウー氏勧告を再読して. 農林図書資料月報. 22(3), p1, 1971
沢本孝久. 農林水産研究者のための基礎的二次資料. 農林図書資料月報. 16(5), 1965, p.14-15
久保田義喜(国立国会図書館農林課). 農林図書資料月報. 19(4), 1965, p.14-15

Takanori Hayashi @tzhaya

あ、戦後の農林省図書館の成立などをまとめた論文が刊行になりました。そのうちresearchmapにupします。 林賢紀 / 「農林省図書館に関するショー氏の勧告」の影響とその受容 日本農学図書館協議会誌 (184) 1-10 2016年12月

2016-12-04 12:44:37
Takanori Hayashi @tzhaya

中井正一. 支部図書館三周年に寄せて. びぶろす. 1951, 第2第11号 (青空文庫 http://t.co/ImHmlOOjso) を読む。(続く)

2013-05-19 19:20:57
Takanori Hayashi @tzhaya

(続く)「カードの整備とリストの完全なものさえあれば「どこかの本」を「誰かの机」の上に伝達することはできる」「この議論を最初に取りあげられたのは近藤康男氏を首班とした農林省の図書機関であった。」

2013-05-19 19:22:44
Takanori Hayashi @tzhaya

(続く)「そして農林省は、自分のところには室も本もなくして、ただリストの整備によって、そのころのわが館の官庁出版物を五〇パーセントは利用したのであった。」(前述)

2013-05-19 19:23:09
Takanori Hayashi @tzhaya

(続く)今の自分の業務の始祖にあたるところがこの頃から議論されていたことに驚く。近藤康男博士が農林省統計調査局長でいらした頃の仕事と思料。農業経済学が専門の博士は後に農山漁村文化協会図書館理事長であったことからも、図書館への関心も強かったのではないか。ちょっと調べてみよう。

2013-05-19 19:29:14
Takanori Hayashi @tzhaya

@shima_mossa 「夜明けの図書館」を買おうとkindleストアを眺めていたら見つけてしまいました。底本は「文化と集団の論理」(中井正一全集, 第四巻)の方です。

2013-05-19 19:33:24
Takanori Hayashi @tzhaya

@shima_mossa http://t.co/Og0ZLmuCmg によると、1947年に農文教理事、図書館理事長就任は1981年ですね。

2013-05-19 19:51:37
Takanori Hayashi @tzhaya

「彼等は近藤康男氏を主班として渉外局、 調査局及び八つの研究所を」という表現は 中井正一. 論理とその実践. 東大新聞. 1949.6 にも見られる。(続く)

2013-05-19 20:05:10
Takanori Hayashi @tzhaya

(続き)ここでは「 固定した場所を図書館というのではなくて、 省の全機構を流れている研究及び調査の流れ作業全体が一 つの図書館という機構となっている」

2013-05-19 20:05:49
Takanori Hayashi @tzhaya

(続き)「国会図書館の国際業務部は、 恰も乳房の如き役目を果たして、 アメリカの農業技術の戦争中の進歩の姿、 また刻一刻を争う現実の革新の姿が、 農林省のあらゆる機構に向って、 血管の中に流れ入る如くみなぎり、 ゆきわたり、 満ち溢れていったのである。 」

2013-05-19 20:06:00
Takanori Hayashi @tzhaya

(続き)(出典:青空文庫 http://t.co/pfhAHaQ4uu)「場所としての図書館」うんぬんの議論の答えがこう示されている。

2013-05-19 20:07:55
Takanori Hayashi @tzhaya

(続き)「本は省内の何処の室にあってもよい。カタローグがしっかりしており、流れ作業の組織さえ厳密に、そして巧に出来てさえいれば立派に新しい意味の図書館が、そこにその姿を現わしているのである。」

2013-05-19 20:08:03
Takanori Hayashi @tzhaya

(続き)中井正一をしてこう言わしめた「彼等は近藤康男氏を主班として」の氏は一体何を農林省で成したのか。他省庁の支部図書館と比べて頭一つ出ている支部農水省図書館の基礎はここになるのか。この頃から実は先端を突っ走っていたのか。ちょっと震えた。

2013-05-19 20:11:56
Takanori Hayashi @tzhaya

(続き)近藤康男氏は東京高等農林学校(東京帝大農学部実科が前身、今の農工大の母体)教授にして図書館長(1935-1939?)でもあった。(ref: http://t.co/Juu4rfZvVa) この人は一体何を図書館でやらかしたんだ?調べなければ。

2013-05-19 20:15:27
Takanori Hayashi @tzhaya

(続き)とはいえ、沢本孝久. 日本の農学系図書館. Library Science. 1965, No.3, P.107-119. では「大学の農学系学部に比べて,国公立の農学系試験研究機関では,研究費を2倍以上も費しているのに,1人当り図書費は5分の1に過ぎない。」

2013-05-19 20:20:19
Takanori Hayashi @tzhaya

(続き)「国立の試験研究機関の1人当り研究費は,国立大学の農学系学部と比べて多いくらいであるのに,1人当りの図書費は5分の2ほどである。」

2013-05-19 20:20:32
Takanori Hayashi @tzhaya

(続き)「このような点からみてもまた農林水産技術会議事務局の行なった調査等によっても,国公立の農学系試験研究機関の研究者が図書その他の資料を通じて農学情報を入手する場合,はなはだしい困難に当面していることがわかる。」との指摘もある。

2013-05-19 20:20:48
Takanori Hayashi @tzhaya

(続き)立派なポリシーは建てられたが、予算が付いてこないなどどこかで継続してこなかったこともどうやらあるようだ。1970年前後は筑波移転を控え、移転後に建てられるセンター館(今の農林水産研究情報総合センター)への期待の大きさが伺える。

2013-05-19 20:29:51
Takanori Hayashi @tzhaya

(続き)そして現在、図書館システムの集約整備、OPACへのAPI実装などカタログデータ、いやメタデータの作成から共有、配信までの環境整備を成したといえる。一見突飛に見えるところもあるが、当初の姿勢を振り返れば、先人が敷いたレールの上にあるのかもしれない。

2013-05-19 20:32:56
Takanori Hayashi @tzhaya

(続き)再び中井正一の「機構への挑戦」に戻れば、「問題は図書館の概念が、「スペース」に止まっている所と、もはや既に「機能」としての働きの考え方に移っている所との間、その根柢的構成の差異にあったのである。」

2013-05-19 20:35:10
Takanori Hayashi @tzhaya

(続き)「そのことは現代の現実の生活を支えている機構そのものが「場所的」考え方に止まることができずして、「機能的」すなわち、働きとしての考え方に移らなければ、組織自体が立ちゆかないことを示しているかのようである。」を読むと、自分たちが取り組んでいる業務が明確に示されている。

2013-05-19 20:36:18
Takanori Hayashi @tzhaya

今日は農林図書資料月報を複写。1978年8月号巻頭言は岸田實NDL館長、続いて砂川雄一日野市立図書館長(10月号)、浜田敏郎JLA理事長(11月号)、松田智雄図書館短期大学学長(12月号)ってなにこの最強打線

2016-02-23 18:32:05
Takanori Hayashi @tzhaya

その後、戦後の農林省図書館の設立には、NAL館長Ralph R. Shawによる「農林省図書館に関するショー氏の勧告」が元となったことがわかる。 / 農林省図書館の歴史を紐解いてみた - Togetterまとめ togetter.com/li/505327

2016-02-24 02:05:46
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コメント

Takanori Hayashi @tzhaya 2013年5月19日
まとめを更新しました。
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Takanori Hayashi @tzhaya 2015年5月19日
まとめから2年経っても追加の調査は進んでいないのですが,戦後すぐにアメリカから提供を受けた「農業技術の戦争中の進歩の姿、 また刻一刻を争う現実の革新の姿」を表した資料の一部は現在の農業環境技術研究所の図書館で所蔵しており,遡及入力が望まれます。
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stk @shima_mossa 2015年12月23日
インターネッツが現れる前から「図書館の広さと、本の量、これが図書館を形成するものでは決してないことを私たちは取り上げたのであった。カードの整備とリストの完全なものさえあれば「どこかの本」を「誰かの机」の上に伝達することはできるのである。大切なのは「本を読む」はたらき、機能さえ果たされればよいのであって、本と図書室という実体そのものは必ずしも、その当体がもっていなくてもよいのである。」という発想はすでにあった
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Takanori Hayashi @tzhaya 2016年2月24日
まとめを更新しました。
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Takanori Hayashi @tzhaya 2016年2月27日
まとめを更新しました。
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