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「〈野生の思考〉再興」の関連ツイート
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東洋哲学にとって「無」は恐ろしいものではない。しかし、西洋にとっては、きわめて恐ろしく不気味なものだったのだ。それが或る時期に様子が変わる。
2013-09-27 23:02:11![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
井筒俊彦氏は西洋、東洋、日本、インド、中国と広く哲学を極められた。「無」の比較研究というと薄くなるが、井筒先生であれば、無の問題をずいぶん深いところまで見ていたと思う。
2013-09-27 23:03:44![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
おそらく「一」を根底的に思考していくとどうしても「無」にたどり着いてしまう。レヴィ=ストロースも最晩年、「無」について繰り返し語った。
2013-09-28 10:44:53![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
山内志朗先生が井筒俊彦の「無」とまとめているのは、実は「存在の一義性」のことなのです。山内先生は御著書『存在の一義性を求めて』のなかで、スコトゥスの神を「海」として語っている。あらゆる完全性を一つに溶かし込んだ「海」と。
2013-09-28 10:48:29![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
来週に向けてですが、『野生の思考』はなんといっても第8章「見出された時(Le Temps retrouvé)」です。展開されているのは呪術論・宗教論なのです。もとはもちろんプルースト。なぜ見出された時なのでしょうか?
2013-09-28 10:48:41![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
『野生の思考』については、自文化中心主義批判、文化相対主義、サルトルとの論争、つまり第1章と第9章ばかり論じられてきました。その重要性を否定するつもりはありませんが、この書物にはまだまだ可能性があります。その一つが呪術と宗教をめぐる考察です。
2013-09-28 10:51:53![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
スコトゥスのインスピレーションのもとになっているのはギリシア教父ヨハネス・ダマスケヌスに由来する「無限の実体の海」という考え方ですが、山内志朗先生はその「海」と井筒俊彦の「無」を一つに重ね合わせている。先ほどの御著書で井筒俊彦のいう「無」を引いて、こう述べている。
2013-09-28 10:51:59![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
「無性の世界は何もない世界ではなくて、森羅万象が現れ出る源泉、多様性の源泉としての『無性』でした。スコトゥスは、存在を『無限の実体の海』と表現しました。一なるものの中に無限に多様なるものが溶け込んでいる姿なのです」(273頁)。スコトゥスの「海」と井筒の「無」が一つに重なり合う。
2013-09-28 10:56:46![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
「無」であり無限でもある一なる「海」から無数の二項対立からなる神話という交響楽が立ち現れる。…というのが昨夜から今朝にかけて考えたことでした。
2013-09-28 10:59:12![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
@pettazzoniano まさに「見出された時」こそが、『野生の思考』に書き残された最大の可能性ですよね…。来週、ぜひその核心を突き詰めてみましょう!
2013-09-28 11:04:11![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
POCKETという廉価版を数ユーロで買うことができますが、図版がいくつか省略されているものがあります(La pensée sauvageもそう!)。レヴィ=ストロースは意味がないものを収録したりしません。Pléiade版はお薦めですね。
2013-09-28 11:19:57![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
それから昨日は、Pléiade版レヴィ=ストロースはよくできていますよ!という話ができてよかったです(ただし年号の表記が間違っていました。正しくは2008年です。お詫びします)。
2013-09-28 11:23:13![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
研究会終了後、「レヴィ=ストロースは何を信じてるの?」という鋭い質問をくださった方がいらっしゃいました(笑) 答えは今までしつこいくらいツイートしてきたので省略。
2013-09-28 11:43:35![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
Francois Tremlett, Levi-Strauss on Religion (Key Thinkers in the Study of Religion), Equinox Publishing, 2008という本もあります。宗教学からの考察は実は始まったばかりです。
2013-09-28 11:44:17![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
「レヴィ=ストロースの著作は、厖大な資料を扱いながら、理論的にきわめて重要とみなされる場合で、しばしば説明不足なように思われ、解釈に頭を悩ます読者にたいして、かなり無責任なようにも見えるからである」田島節夫(ジェンキンズ『レヴィ=ストロース再考』、「序」より)
2013-09-28 13:24:39![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
【速報】 クロード・レヴィ=ストロース(川田順造 訳)『月の向こう側 ―日本について』(中央公論新社)は、来月22日発売予定だそうです!
2013-09-29 00:50:36![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
金曜日に少しだけ触れた、L'autre face de la lune. Écrits sur le Japon, Seuil, 2011の翻訳ですね。 http://t.co/gKxi6vDvah
2013-09-29 00:54:53![](https://pbs.twimg.com/media/BVQupXiCEAAJ1r2.jpg:medium)
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金曜日に話した「ボアズの本」というのはこれです! → フランツ・ボアズ(前野佳彦 編)『北米インディアンの神話文化』中央公論新社 http://t.co/WX7IiLJ1Z3
2013-09-29 17:46:19![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
「ここにあるのは、現実によって人間の想像力に仕掛けられた罠である。人間は自然の秩序のなかに現実の多様性を探すことによって、その罠から逃れようとした。」続
2013-09-29 23:50:05