第一回大罪大戦《負-5の狭間》【戦闘フェーズ01】

虚(ゼロ)は嫉妬、DXM‐03[ @sin_Shino ] 黒(ノワール)は暴食、グラ[ @meiji_sin ] 狭間に出で遭い、交叉する。
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【暴食の雛】 @meiji_sin

ばちりと鋭く電気が走る。痺れは一瞬だったが、ただの餌でないことを知る。 手からフォークを離すほどでも、叫び声をあげるほどでも無かったのは威嚇だからだろうか。 「ていこうするのか」 獲物だから狩れば良かった、ただ置いてあるだけでは食べる方もつまらないし。丁度いい運動だ。

2013-06-14 00:37:50
【暴食の雛】 @meiji_sin

テーブルから離れる、真っ直ぐに立った姿は最初に訪れた時よりは頭ひとつ分成長している。知能的にはともかく、肉体的には。 「全部たべる」 よく見なくてもわかる、腕も足も切り離したところからまた生えていることが。その分満腹になるのも近いかもしれない。

2013-06-14 00:43:52
黒の罪の傲慢 ヒュペレーパニア @sin_Shino

うわあ、効いてないですね。そして向こうはやる気満々ですね。 仕方ありません。私も立ち上がって身構えます。 「特に闘う理由はございませんが、やると言うのなら応じましょう」 ……あ。 「その前に、ちょっと食べ物移動させてよろしいでしょうか」 ダメになったら勿体ないですし。

2013-06-14 00:55:17
【暴食の雛】 @meiji_sin

ばらばらにしたら、全てがそれぞれに復元するのだろうか。つまりその分食べる場所も増えるかもしれない。 大きく口を開けば丸呑みもできるだろう。それにはまだ身長が足りないけれど。 「全部食べるから、関係ないよ」 成長したとはいえまだ子供のまま、食べ物を無駄にするはずもなかった。

2013-06-14 00:58:37
【暴食の雛】 @meiji_sin

相手がどういう反応をするかをまるで考えないまま駆け寄ってフォークを振りかざす。 狙うは肩、狩りを行うときは獲物の関節を狙うと決めているから。というより経験上手っ取り早くはずして食べられそうだから。味は悪くなかった、知らない感情が少しだけ芽生えはじめてもいた。 成長は加速する。

2013-06-14 01:08:40
黒の罪の傲慢 ヒュペレーパニア @sin_Shino

「いいえ、関係あります。できれば貴方と一緒に食べたいもので」 紅茶のポットとバスケットを持って、私はどこかに頑丈な容れ物はないものかと辺りを探します。 「出来れば保温が効くところなどがあったら良いのですが……」 そのような都合の良い場所はなさそうですね。残念なことです。

2013-06-14 01:09:40
【暴食の雛】 @meiji_sin

思いもよらない言葉を聞いたけれど、成長は止まらない。止められない。 みしり、と骨が歪んだ音が聞こえた。 大罪を食べるということの意味、そして効果。湧き上がる力は今までしてきた食事の比ではない。 先代の時と比べてやっと劣る程度か。 黒以外の大罪を食べない理由が、無かった。

2013-06-14 03:00:13
黒の罪の傲慢 ヒュペレーパニア @sin_Shino

「全く。避難する暇も与えないとは」 こういう時は「話せばわかる」と言うのでしたっけ。対話による決着はこちらの望むところでありますが。 肝心なのは向こうに対話の意思がないこと。 「『ベレッタ』」 銃を二丁展開。 この場合は何て言うのでしたか。 「問答無用、でしたか」 足を撃ちます。

2013-06-14 09:22:41
黒の罪の傲慢 ヒュペレーパニア @sin_Shino

狙うは膝。皿を砕く。 損傷すれば体のバランスが崩れ、結果として突進の勢いを殺すことができます。 回避は選択しません。いかに回避しようともこちらの体勢が崩れます。崩れた体勢での反撃は力が乗らず、威嚇以上の効果を得るのは難しいでしょう。 だから、このまま。

2013-06-14 10:17:05
黒の罪の傲慢 ヒュペレーパニア @sin_Shino

失敗するリスクはありますが、肩、腕、犠牲にできる部位は大量にあります。 守るべきは間接のジョイント部分と“大いなる御業”を制御する頭部。ここだけは構築できない大事なパーツです。 相手は降り下ろしで肩口を狙う構え。成功ならよし。失敗なら、また腕を差し出しましょう。

2013-06-14 10:29:01
【暴食の雛】 @meiji_sin

聞こえる発砲音、回避の選択肢は無くそのまま勢いを殺さないのがやり方。優先順位はあくまでも食べること。 被弾しても動きにくくなったな、と思えばいい方。傷口に埋まる弾は小さな口が侵入者を排除すべく食べ尽くす。 但し何も影響が出ないほど屈強でもない、小柄な身体はバランスを崩した。

2013-06-14 16:57:11
【暴食の雛】 @meiji_sin

鈍い金属音とともに、狙いをはずしたフォークはどこかに突き刺さる。 膝に力が入らないから、すがりつくように握りしめたものに力を込めた。 「邪魔しないの」 少しだけむっとした顔。 大人しく食べさせてくれないなら、丸飲みしてしまう為にもう少し成長しようか。背骨がみしりと歪んだ。

2013-06-14 17:07:23
黒の罪の傲慢 ヒュペレーパニア @sin_Shino

私の狙い通りに彼の体勢は崩れ、しかし読みよりも強い勢いでこちらに迫る。 フォークが突き刺さったのは肩でなく、腕でなく、足。 しがみつかれた。引き倒される。 「――くっ。パージ!」 取り付かれてはなりません。何故なら先ほど撃ち込んだ銃弾を、膝が「喰らって」いた。体に触れるのは危険。

2013-06-14 17:41:42
黒の罪の傲慢 ヒュペレーパニア @sin_Shino

今作り出すべきは新しい足ではなく、彼を追い払うための―― 「『レミントンM31』」 寝そべった体勢から足先にいる彼に散弾銃を構えます。弾はCN(催涙)弾。なるべく彼に傷を付けたくはありませんから。 1発、2発、3発、連続で発砲。撃ちきったら放棄、失った足を生成して距離を取ります。

2013-06-14 18:02:37
【暴食の雛】 @meiji_sin

足を中途半端に得る、同時に取り込んで回復へとエネルギーをまわす。 今はこの食べ放題を食べ尽くすことに意味があるから。 ──もう少しで、わかりそうなのだ。 ぺろりと平らげて相手を見上げる、発砲音が続いてまた同じ様に避けずに食べようとして。 噴射するガスを浴びる。

2013-06-14 19:57:15
【暴食の雛】 @meiji_sin

どんな毒でも食べてしまえる自信があった、というより効いた試しは無く自覚もなかったことが徒となる。 強烈な刺激臭に勝手に涙があふれて、咽せる。 「えふっ、……けほ。なにこれぇ」 全ての粘膜からぴりぴりと何かが侵食してくるような感じ、被害の少ない耳で相手の行動を捉えようとする。

2013-06-14 19:59:55
【暴食の雛】 @meiji_sin

食べた足だけでは視界を得ることは叶わない、ボロボロと涙をこぼしながら多分居る方を睨む。こいつ、面倒くさい!! 「うえっ、まずい……」 実は口に合わないものを食べるのは久しぶりだ。

2013-06-14 20:02:05
黒の罪の傲慢 ヒュペレーパニア @sin_Shino

催涙弾が効きましたか。なんでも食べてしまえるわけではなさそうですね。 脚部パーツ生成、ジョイント。 「やれやれ、大人しくしてくださるなら足も手も、いくらでも供給いたしましたのに」 弾頭生成。今度は雷撃弾。先ほどのスタンガンは効果なしでしたが、こちらはいかがでしょうか。 撃ちます。

2013-06-15 02:21:18
【暴食の雛】 @meiji_sin

ぼろぼろと涙を溢れさせながら機能回復を優先する。せっかく成長したものがまた縮んで着ているが仕方のないことだ。 「あいつなんだ、味は悪くないのに痛い」 食べられるつもりは無いのだろうか、まるで獣のように唸りながら今度は弾は被弾する前に食べてしまおうと無数の口を開く。

2013-06-15 02:36:45
黒の罪の傲慢 ヒュペレーパニア @sin_Shino

食べられましたー。横から潰されると信管が機能しないので駄目ですね。 しかし、弱点は判明いたしました。目と鼻の耐性はあまり高くないようです。 「『閃光手榴弾』」 数にして1ダース、ご用意いたしました。予めピンも抜いておりますので手間要らずです。 では、遠慮なくどうぞ。

2013-06-15 02:51:49
【暴食の雛】 @meiji_sin

鼻水まで垂れてきている、ずびっ。ぐしぐしと涙を拭って、でもまだ溢れてきてぎゅっと目を瞑る。何も見えないけれど匂いと音で場所はわかる。 独特の匂いをさせていたから、場所はすぐに掴める。無数の発射音、またかと警戒に耳を立てた。 「なに?まずいのは、要らないんだけど」

2013-06-15 03:22:49
【暴食の雛】 @meiji_sin

上機嫌だったのはどこ吹く風、すっかり不機嫌そうに飛んできたものをフォークでサクリ。 炸裂する光は閉じた瞼の上からも突き刺さるよう。全身びりびりと痺れて、その不快さに吠えた。 「ん、もおぉぉ!!!」 とても怒っている。もう再生して食べ放題など甘いことを考えるのはやめる。

2013-06-15 03:28:09
【暴食の雛】 @meiji_sin

全部食べ尽くして帰る、それだけだ。

2013-06-15 03:28:16
黒の罪の傲慢 ヒュペレーパニア @sin_Shino

反転、閃光手榴弾の効果を確かめる前に私は彼から逃走を図ります。こんな食いしん坊と一緒に居られるか、私は自分の世界に戻ります。 戻れませんでした。あったはずの出入口は何処にもありません。 「面妖なことです……」 不本意ながら近くの物陰に隠れることにいたします。

2013-06-15 07:40:36
黒の罪の傲慢 ヒュペレーパニア @sin_Shino

「グラさんは正に暴食ですね……」 あらゆるものを喰らい、そして成長していく。それはあらゆる生物に基本的に備わった能力。彼はその能力だけを極端にしたような存在なのでしょう。 そして喰らった後には、 「成長……成長ですか」 また。また、自分に無いものです。

2013-06-15 07:49:16
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