第一回大罪大戦黒陣営【交流フェーズ02】

黒陣営交流フェーズ 黒傲慢 @takami_sin 黒憤怒 @Fiteenl_sin 黒怠惰 @klown_sin 続きを読む
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紅の強欲にしてIraのLilja @HeNotShe_sin

虚と繋がる扉の一つが、既に閉ざされているのが見えた。浮かび上がる紋様が誰を意味しているのかはわからない。ただ憤怒ではないように思えて、置き去りにはされていないと安堵する。 「失礼致します。イラ様は、まだなのですね」 声をかけて入り、虚へと続く扉の傍らで待つ。

2013-06-26 01:12:19
superbia @takami_sin

「……あら」現れた人影に、スペルビアは視線を向けて。「ええ。イラはまだ来ていませんは、それより――」彼女が立つ扉の色を確認すると、『傲慢』は小さく口元を歪めた。「殊勝ですわね? 紅に行きたいと願うのは、裏切る前提だと言っているようなものですもの」

2013-06-26 06:18:23
ラスト/アドウェナ @temari_sin

一通り食事を食べ終えると、どこかから今までとは違う空気を感じた。ああ、戦いが始まるのだろうか。フォークとナイフをそっと置くと、彼女はルクスーリアが履かせたスカートをなびかせて扉へ向かう。→

2013-06-26 08:20:03
ラスト/アドウェナ @temari_sin

→どんな戦いかは知らないが、戦う必要があるなら戦うまで。それだけだ。向かうとスペルビアとグリードが、扉の前に対峙していた。

2013-06-26 08:20:09
ルクスーリア[色欲] @whycame_sin

料理ごと円卓が崩れていく。 ぐじゅ それは合図。 それは狼煙。 侵食が我が身に及ぶ前にルクスーリアは立ち上がる。 「ラスト」 「紅の首を」 「貴女の気持ちを。貴女の全てを」 「私に」 「私のために、貴女のために」 「勝って、殺して、紅の首を落としてきなさい」 「好きです、ラスト」

2013-06-26 10:39:30
LiljaのIra @Fiteenl_sin

「あら……随分すっきりしたこと」 扉を開いた女が一番に言ったのはそれで、黒いコートを肩に掛けた姿で扉の方へと足を向けた。アーチェディアはここにも居ないようだが。 「もう、何人か行ったのかしら」 閉じられ、開く様子のない扉を見やりながら指を走らせる。崩れた円卓の残骸から、-2の駒。

2013-06-26 10:42:09
LiljaのIra @Fiteenl_sin

金が拾い上げたそれを掌に収めて、『小さいの』へと差し出す。差し出しながら、顔と視線は同胞たる傲慢へと向いていた。 「紅は見たから、虚も見てくるわ」 戦いの確信の中にしては、軽い言葉だった。だが言及するだけ無駄だと判断しただけだ、『これから』の選択肢など、そう多くはない。

2013-06-26 10:42:12
ルクスーリア[色欲] @whycame_sin

歌うように、囁くように。 「忘れないで下さい」 「貴女は私のもの」 狭間との境が構える間へと足を進めながら、女は語る。  首のリボン 「 その証 を忘れないで」     もの 「私のラスト」 「帰ってきたら、ご褒美をあげます」 「とってもとっても、気持ちよいご褒美を」

2013-06-26 10:44:45
ルクスーリア[色欲] @whycame_sin

「『強欲』ではないですが――」 「――気持ちのいいことは、私たちのもの」 「すべて」 「総て!」 ラストの手をとる足取りは、踊るよう。 既に集まっていたスペルビアらに、幽かに桃色を灯らせた目で、笑いかけて。 女は扉を選びとる――

2013-06-26 10:52:42
紅の強欲にしてIraのLilja @HeNotShe_sin

@takami_sin 裏切との言葉に、憤るラースの姿が思い出された。胸が痛む。 「裏切、なのでしょうか」 問いかけの風で口にするも、答えを望むわけではなく。そもそも何に対する裏切りなのかもわからない。紅? 黒? わからない。 「強欲とはそこに行き着いてしまうものなのでしょうか」

2013-06-26 11:46:07
紅の強欲にしてIraのLilja @HeNotShe_sin

イラから金を介して手渡されたのは、駒。黒からの扉は、これが鍵になっているということか。握り締めると、傍らの扉が呼応したように感じた。 扉の先、狭間の世界にいる誰かを、敵であると思えるだろうか。私に、殺すことができるだろうか。 「……わたくしの、願いは」 まだ、言葉にはならない。

2013-06-26 12:13:50
ラスト/アドウェナ @temari_sin

ふと、ルクスーリアの声が聞こえてきた。彼女の声に聞き入られ、抱き締めるタイミングを逃す。「気持ちいいご褒美」の言葉を聞けば、首に結ばれたリボンをぎゅっと握り。身体が火照る。かつて感じたことがある感覚に、身震い。今すぐ衝動的になりたいが、そうもいかないようだ。→

2013-06-26 13:43:15
ラスト/アドウェナ @temari_sin

焦れったい気持ちを抑えながら見送ると、ルクスーリアの隣に落ちていた「2」の駒を拾う。前回の戦いで選んだ数字とは露知らず。「ルクスーリア……好き、好き、大好き……っ!」少々興奮気味で扉を開けて入り、ルクスーリアに握られた手で自らの頬を撫でる。さあ、アタシも、戦うんだ……!

2013-06-26 13:58:11
【アーチェディア】 @klown_sin

――そして『大罪』は、 何時だってこの円卓から始まる。 虚の嫉妬によって、半壊した円卓。その無残な姿は、欠落が出た今の彼らを表しているのだろうか。男の伸ばした腕が、駒を取る。刻まれたナンバーは『4』。『-4』の対、表側の数字。ああそうだ。もう、裏舞台に引っ込む時間は、終わりだ。

2013-06-27 08:29:31
【アーチェディア】 @klown_sin

@takami_sin @whycame_sin @Fiteenl_sin @meiji_sin @temari_sin @HeNotShe_sin @sin_Shino 刻は、満ちた。彼らは獣ではない。それでも、『大罪』に言葉は必要無い。駒が落ちる。その音が、開戦の号砲。

2013-06-27 08:38:16
superbia @takami_sin

全ての罪は、今ここに出揃った。二人を欠き、三つを抱え込みながら、それでも黒は黒として、斯く在るために。かつん、靴音を鳴らした彼女は。「時は満ちましたわ。行きましょう、我等が勝利のため。戦いましょう、二人の魂のため。――勝ちましょう。皆の愛した、黒の陣営のために!」

2013-06-27 11:15:51
アヴァリーティア @ebleco_sin

「殊勝な事じゃねぇか」と、男は嗤う。二つ、失った。三つ、奪った。天秤の傾きは、割に合っている。俺のものは、減っていない。異物を呑み込んで足元がぐらついた程度は、ご愛嬌だ。『罪(たましい)を』と、傲慢は言った。憤怒はまだ本当に怒っていない。怠惰はもう何も言わない。なら、大丈夫だ。→

2013-06-27 13:33:18
アヴァリーティア @ebleco_sin

→男は、『黒』の行く末について、何も心配してなど居ない。 『俺のもの』だ。あいつ等は、解っている。男は遂ぞ、色欲にも暴食にも、『奪え』か『寄越せ』しか言わなかった。命令ですら無い。解き放たれた『漆黒』は、指令系統(あたま)すら必要としない。彼等は『大罪』だからだ。 だから――→

2013-06-27 13:36:47
アヴァリーティア @ebleco_sin

……だから、お前等は、こっちに来るなよ」 男は、一人、呟く。それは何処にも行かず、何にも触れず、その場で消えて無くなった。『伝えようとしていない』のだ。恐らくそれは、誰にも届くまい。 男の落した視線の先、手の甲、指先、宝石。指輪の、内側。 その『扉』の、閉じる音がした。

2013-06-27 13:39:24
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