第一回大罪大戦紅陣営【交流フェーズ02】

紅陣営交流フェーズ 紅傲慢 @seigo_sin 紅嫉妬 @not_must_sin 紅憤怒 @RougeWrath 続きを読む
0
前へ 1 ・・ 6 7 9 次へ
プライド @seigo_sin

→ 『右腕』と、表情が交差する。もはや、互いに相手の面持ちは伺い知れない。 虚ろな緋眼からは、止め処なく無色の煌きが溢れ出ていた。 「私は、『大罪』であるが故に。『傲慢』であるが故に。『紅き王』であるが故に。私が私である為に、永久に、伝えてはならないこともある」 →

2013-06-25 00:16:34
プライド @seigo_sin

→ 王は、感情を押し殺したように冷淡な声で続けた。 「――ウーヌス。私たちは『1の扉』へ征きます」 もはや、自分にはそれしか残ってはいないから。 美しき心持つヒトであるということは、疾うの昔に棄ててしまったのだから。

2013-06-25 00:22:22
ウーヌス(インヴィディア) @nobara_sin

そっと背に継ぎ接ぎと包帯の腕をまわす。先程見た大きな背と古傷の沢山ある姿から予想しない軽さに、消えてしまわないようにと、ぎゅ、と 「多分、今感じてますよ。意味とか名前とか分からなくても、涙がきっとその証です。」 ね。と言う様に背を軽く叩く。言葉に嬉しげに笑った表情は見えないけど→

2013-06-25 01:05:31
ウーヌス(インヴィディア) @nobara_sin

→ 「はい。私に言う必要なんて無いです。でも、私の我儘を聞いてくれました。」 「『言葉』では無いし。分からない事、かもしれません。でも心の奥の方で今少しだけ、素直になってたんだって思います。それだけで十分です。」 表情は無理に見ない。きっと彼は、王は見られたくないだろうから。→

2013-06-25 01:06:52
ウーヌス(インヴィディア) @nobara_sin

→冷淡な声を正直、恐ろしいとは思わない。けれど少しだけ淋しく感じた瞬間 『1の扉』という言葉に何かが軋み、痛む。遠く時計の音が聞こえる。それによって一瞬歪んだ表情は、彼には見えない。肯定。肩越しに頷く。 ――ただ今は、自分の衝動の、感情の儘に、冷たい体をもう一度強く、抱きしめた

2013-06-25 01:09:46
スロウス @siroeda_sin

乱れていた力が、纏まるのを感じる。器の回復が済んだのを確認すると、そっと目を開き、立ち上がった。 そして再び、『力』を封じ、増幅する手袋を嵌める。来たる時まで、その力を蓄えておくために。手を握って、開く。問題はない。 部屋の扉に足を向け…… 「…………」 一度、立ち止まる。 →

2013-06-25 01:36:48
スロウス @siroeda_sin

腰の剣。勤勉の象徴にして、同時に使われることのない怠惰の証。それを抜き、部屋の中心に深々と突き刺した。 万一の時のために……最後まで、『紅』の下にあるために。 →

2013-06-25 01:41:05
スロウス @siroeda_sin

「……行くか」 部屋から出て、プライド達のいる場所へと向かう。 廊下に響くいつも通りの足音、いつも通りの間隔。ただ違うのは、その視線の行き場。 今まで幾度と無く通った場所を、初めて通るかのように見回しながら歩いて。そうして、大広間への扉を開いた。

2013-06-25 01:51:02
プライド @seigo_sin

「……そう、か。これは、『――』……」 男の独白は、消え入るようで。 そうして、そのまま。男の身体は何の抵抗も見せず、彼の右腕たる存在に強く抱きしめられていた。 ――当然。 扉を開いたスロウスは、二人の抱き合う妙な光景を目にする羽目になる。

2013-06-25 01:57:32
ウーヌス(インヴィディア) @nobara_sin

独白は聞こえたのか、否か。抵抗が無い体をぎゅ、と、それ以上何も言わず抱き留め、それ以上は何も言わず。 ――ちなみに。扉の開いた音には、気づいてない。

2013-06-25 02:09:23
スロウス @siroeda_sin

開いた、その先。紅を率いる男とその右腕が、先ほどまでと同じように立っている。ただ、違うのは。 「…………」 あ、という間抜けな響きは抑え込んだ。恐らく何かがあったのだろうと推測は出来る。プライドは力なく、まるで全てを預けるようにして抱きしめられていたのだから。 →

2013-06-25 02:11:11
スロウス @siroeda_sin

プライドはまるで、幼子のように。ウーヌスは、それを守るように。そんな、錯覚。……二人の表情は、見えない。 今まで奥底にあった何かが、きっと崩れたのだろう。これはウーヌスが、『右腕』となったからこそ、なのだろうか。 まあ、そんな考察はどうでもよく。 →

2013-06-25 02:16:32
スロウス @siroeda_sin

目撃した身としては、『ああ良かったねプライド』程度の感想しかない。そんなことよりも対処に困る方が大きい。 一瞬固まったスロウスは、気を取り直して静かに、極めて静かに扉を閉めた後。 壁際をこれまた静かに歩き、備え付けのグラスを軽く拭いて、飲み物を飲み始めた。さて、いつ気付くだろう。

2013-06-25 02:20:35
プライド @seigo_sin

「スロウス」 扉越しに、聞こえるであろう紅き王の声。 男は変わらず身体を預けたままで、自身の同胞へ言葉を向ける。 「入りなさい」 次の瞬間には、彼はいつも通りの傲慢な王の如き振る舞いをしていることだろう。 傍らの右腕に先ほどまで見せていた素振りは、もはやどこにもない。 →

2013-06-25 02:31:23
プライド @seigo_sin

→ 「少々――夢を、見ていました」 それ以上、王の口から語られる言葉は無かった。

2013-06-25 02:32:04
ウーヌス(インヴィディア) @nobara_sin

発された声に。その言葉がまるでキーの様に、抱きとめていた腕を緩める。少しだけ、名残惜しそうな様子でゆっくりと体を放す。 きっと彼がもう一度扉を開けた時に目に入るのは、退出した時と同じ様、紅の王の右側に立つ右腕の姿。 →

2013-06-25 02:37:56
ウーヌス(インヴィディア) @nobara_sin

→ 少しだけ右腕が、何処か安心した様な、けれど淋しそうな表情を浮かべている事以外は、 ――先程までの光景の名残は、きっと、無い。まるで、文字通り夢か幻だったかの様に

2013-06-25 02:38:38
スロウス @siroeda_sin

入れ、との言葉に、スロウスは扉を潜る。その向こうに見えるのは、いつも通りの光景。 「……そうかい」 彼の言葉には、それだけを返す。グラスの中身が、全てを映す瞳のように、ゆらりと揺れた。

2013-06-25 02:44:55
ルージュのエンヴィー @not_must_sin

――さて。ここまで姿を見せていない嫉妬であるが、その理由は単純に皆に見つからないように隠れていたからである。先の大戦の際に相手を殺せていないどころかほぼ敗走に近い形で帰ってきた手前、顔を出しづらかったのだ。申し訳なく、そして何より…「なんか、怒られそうだよね……」逃避、である。→

2013-06-25 16:35:37
ルージュのエンヴィー @not_must_sin

→「憤怒とか、絶対怒るよねわたしのこと…」 ほとんど話したことはないが、傲慢への挑発にはとことん怒る彼である。紅の利益に貢献できずにおめおめと逃げ帰ってきた自分もきっと怒られる。烈火のごとくに。それは怖い。当の憤怒はもう戦場へ赴いたようであるが、傲慢と怠惰はまだ城内にいる→

2013-06-25 16:46:50
ルージュのエンヴィー @not_must_sin

→「まぁ、いつまでもこのままってわけにもいかないよね…」 それに、新顔の面々も気になる。「歓迎の声は聞こえてたから新メンバーってことでいい…のかな」 さて。このまま隠れていてもどうしようもない。まずは戦果を挙げられなかったことを謝罪せねば。意を決して姿を現し、大広間へと踏み入れた

2013-06-25 16:57:20
スロウス @siroeda_sin

嫉妬が扉を開けた先、正面にいた怠惰が振り向いた。 「何だ、遅かったじゃねえか」 声には若干の驚きが含まれている。もうこのまま出てこないのではと、そう思い始めていたところだったから。 一声かけると横に退き、場所を譲った。

2013-06-25 17:28:52
ウーヌス(インヴィディア) @nobara_sin

広間に現れた彼女を見た瞬間、他の紅の面々を見た時と全く違う、別の感情がざわり、と心を支配する。 心臓の音が時計の針の音に聞こえる 「あ…」 震える様な微かな声が漏れる。視線を外せないまま、ただ記憶が、何かが警鐘を告げる ――彼女と自分は『同時に存在してはいけない』『何か』だと

2013-06-25 21:27:32
プライド @seigo_sin

男の顔が、広間の扉を開けた者へと向く。 緋眼が、僅かに細められた。 「――エンヴィー」 王の言葉は、ただ冷厳に。 「少々、帰還が遅いのではありませんか?」 傍らの右腕の動揺も気掛かりではあったが、男の視線はまず第一に『嫉妬』を射抜くように投げられていた。

2013-06-26 01:04:28
スロウス @siroeda_sin

エンヴィーに場所を譲ると、壁に寄りかかり、事の成り行きを見守ることにした。 期限は近い、この場所を離れれば、真っ直ぐに戦場へと向かう事になるだろう。扉の、選択は。 (まぁ、同じ扉……-2でいいか) 残った扉は、何処に行っても同じだろうけれど。

2013-06-26 01:20:15
前へ 1 ・・ 6 7 9 次へ