- kapitan_black
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対空射撃ってものがどの位難しいかは以前別のまとめで語った事があるけれど、それを補う意味でも複数の砲座を一か所で制御して面制圧に等しい射撃をする必要があった。少なくとも各砲座で勝手に射撃してもそうそう当たるものではない。
2013-07-31 23:49:22以前書いた「まとめ」は此方になります。
主砲もそう、砲塔に測距儀が搭載されている(砲塔の後端の両端に飛び出している箱がソレ)場合があるが、遠距離砲撃だと「どの位外れてしまったか?(特に奥行き方向)」を知るには高いところから見るか、短波長のレーダーで測定した方が正確な値が出るし、何より一括制御してこその公算射撃。
2013-07-31 23:49:34更に艦隊としての円滑な行動を行うには通信が通じた方が良い。対空射撃の様に迅速な対応が求められる場合は特にそうだ。小型の爆弾でも命中さえすればそれが望める。当たり所が悪いと沈みはしないけど物凄く厄介って事実に変わりは無いのだ。
2013-07-31 23:49:44それに、戦艦以外の殆どの艦は、急降下爆撃により致命的なダメージを与える事が出来る。従って比較的命中が期待できる急降下爆撃は日米共に愛用していた。但し、急降下爆撃が命中させやすい理由が肉薄&角速度の小ささって事は・・・そう
2013-07-31 23:49:54目標とされた側からも命中させやすいって意味でもある。それどころか「ある瞬間」には空中に静止して見えかねない急降下中の機体は高角砲は勿論、対空機銃の格好の目標でもあった。耐弾性能が余程高いならば兎も角、生半可な機体では自殺強要に等しい
2013-07-31 23:50:05日本の12.7cm高角砲、25mm機関銃、アメリカの5inch対空砲、ボフォース40mm機関砲、3inch砲などが唸りを上げ、更にVT信管(マジックヒューズ)の登場が止めを刺した感が強い。
2013-07-31 23:50:12事実、急降下爆撃はWW2の後半に危険視される様になり、最終的にWW2以降の対艦攻撃手段から(真っ先に)除外される様になる。しかしWW2中は雷撃と組み合わせて、特に対空砲火の無力化をも期待されて多用された。
2013-07-31 23:50:20ロケット弾による攻撃は他の爆撃手段に比べて機関銃の射撃管制装置が転用しやすい/射程が長い/爆弾よりも命中率が高いなどの利点がある。(極端な話、機関銃を撃って弾道が重なった瞬間に撃てば当たると言う場合もあった)
2013-08-01 21:49:57これは航空機による対潜水艦攻撃手段としても極めて有効で、低速の複葉機が潜水艦を攻撃する際、通常は潜水艦の真上にまで移動して爆弾を投下する訳だが、その間に緊急潜航で逃げられる場合があり
2013-08-01 21:50:07ともすれば末期のUボートの様にマスト前後に背負い式に対空火器を備えている正気を疑う様な潜水艦もこの世界には実在し、返り討ちに遭う可能性すらあった。
2013-08-01 21:51:57しかしロケット弾を搭載していれば発見から短時間で射撃が可能である他、対空火器の有効射程よりも遠距離又は匹敵する距離から攻撃できる。(ストリングバックちゃん頑張れ)
2013-08-01 21:52:25弾体の重量が比較的軽いので対艦攻撃手段として雷撃機(アヴェンジャー)や急降下爆撃機(ドーントレス)はおろか、戦闘機(コルセア)にまで複数を搭載して運用された。寧ろ本格的な爆撃よりも先行して行われる事を期待されていたと言っても良い。
2013-08-01 21:52:39アメリカで運用された対艦攻撃ロケットは、音速に達する高速対潜水艦用3.5inchロケット(無炸薬で船殻に穿孔する目的の高速弾)を元に直径5inchの弾頭を取り付けたもので、40kg未満・射程1.6km・速度780km/h、弾頭重量は20kgに達した。
2013-08-01 21:52:58威力は馬鹿に出来たものじゃない。重巡洋艦那智、軽巡洋艦矢矧/大淀の損害記録にもロケット弾による25mmの装甲貫通との記述がある。その意味するところは「対空火器類はおろか(日本海軍の)重/軽巡洋艦の主砲装甲もあっさり貫通されたであろう」と言う事。
2013-08-01 21:53:11破片効果や焼夷効果も併せて考えるなら、半ば剥き出しに近い人員や機器にとっては険呑この上ない代物であり、露払い的な意味でも、実質的なダメージの点でも馬鹿に出来るものではない。
2013-08-01 21:53:30※ちなみに、このロケット弾は流石に遅すぎると言う事で、モーター部も5inchに拡大された仕様が登場し、速度の向上を図っている。そしてこのロケット弾の推進剤(ダブルベース系)が戦後のロケット開発の基礎(ペンシルロケット)に繋がるのであるが、これは別の話
2013-08-01 21:53:38斯様にロケット弾攻撃は通常の急降下爆撃よりも遥かに遠くから攻撃を実施出来る事で母機の生存性が向上する事が見込めた。と言うよりも、この位の保険をかけないと危なくてしょうが無くなっちゃってたのだ。対艦攻撃って奴は・・・そして、前述の通り急降下爆撃は出だしの攻撃の座を奪われる事になる。
2013-08-01 21:57:36ところで、WW2終結までの対艦攻撃手段には実はもう一つ特筆すべきものがある。それは反跳爆撃と呼ばれるもの。水面を水きりの要領で爆弾が撥ねて行き、命中させようと言う物。これは跳ねる高度が目標の舷側より低いと言う仮定に於いて魚雷同様の命中率の向上が期待できた。
2013-08-01 23:21:41最大の利点は高い命中率で爆弾を船腹に叩きこめる事。水面を跳ねた爆弾は薄い装甲であれば舷側を突き破り爆発する、貫通しなくても水中に沈んでそこで至近弾と同じ効果を得られる。つまりは水中爆発での浸水が期待できる。しかも魚雷よりも遥かに安価である。特別な照準器もいらない。
2013-08-01 23:21:51まず、1つ目は「装甲が厚い艦相手の効果が低め」それは当然だろう。航空機の最大速度よりも遥かに遅い速度でぶつかる上に、重装甲艦ならば確実に最大厚に近い舷側装甲に正面から当たる訳で、貫通はまず望めない。(商船構造の輸送船相手には無双出来るのは言うまでも無い)
2013-08-01 23:23:192つ目は「飛行機が早くて頑丈でなくちゃいけない」ってぇのがある。低高度で、目標に距離400m位まで肉薄する必要がある上に、爆弾を積んで500km/h位は出していなくちゃいけない。加えてこの攻撃の場合繰り返し繰り返し攻撃を行う必要がある。
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