八重の桜第29話「鶴ヶ城開城」本咲き視聴感想のまとめ

濃密さと熱演に前の場面の記憶が次々に上書きされて最後の鶴ヶ城で清められてしまい、数日かけて自分の記憶に復活の呪文を掛けながら絞り出した感想のまとめです。 例によって大量・長文・順不同・場面抜けアリ・脳内補正アリに加えて昂ぶって「何言ってんだコイツ的」な文章もチラホラあります。 読む際はご注意ください。
0
前へ 1 ・・ 4 5 次へ
たけのこぽこぽこ @mayabashimusume

城内の一角に集められた藩士たち。帯刀はしているものの、他の武具防具は外され、立たされている。 羽織姿の平馬さんたち、黒衣装のままの尚之助さんという、暗い色で満ちている中……んん!青と赤の目立つ服のアイツがいる! 大蔵さん、そのカッコで猪苗代に行くのか! #八重の桜

2013-07-25 12:20:05
たけのこぽこぽこ @mayabashimusume

大蔵さん、そんなにそれがお気に入りか!と思ってしまった。 新政府軍も何で何も言わないんだ……おかしいとは思わないのか!絶対「お前ふざけてんのか」とイチャモン付けたくなる恰好なのに! 大蔵さん、新政府軍をも納得させる「だってこいつだもんな」スキルを発動(違)! #八重の桜

2013-07-25 12:26:55
たけのこぽこぽこ @mayabashimusume

そこへ遅れて、官兵衛さんが入ってくる。何でだろう、みんなと同じような恰好なのに、ちっとも武装解除されてるようには見えないぞ? 藩士たちの中に、八重さんを見つけて、ギョッとなる官兵衛さん。何か言われる前に、「山本三郎だ」と殺気を含んだ声で告げる八重さん。 #八重の桜

2013-07-25 12:30:08
たけのこぽこぽこ @mayabashimusume

その八重さんを、それぞれ微妙な表情で見る秋月さん、大蔵さん、尚之助さん。しかし誰も、この場に八重さんがいることについては何も言わない。他の藩士たちは、振り返りさえしない。いて当たり前という節さえある。 #八重の桜

2013-07-25 12:33:43
たけのこぽこぽこ @mayabashimusume

あらかた集まったところで、新政府軍の兵士たちが会津藩士たちをあざけり始める。 誰もが静かに耐えている。しかし覆いようのない殺気が場に満ち始める。 その時。会津藩士の中から、朗々とした歌声が上がる。 何が起こったか分からない新政府軍の兵士たち。 #八重の桜

2013-07-25 12:38:12
たけのこぽこぽこ @mayabashimusume

歌声は、あちらからも、こちらからも上がり、すぐに大合唱となる。それだけではなく、歌に合わせて踊り出すものが一人、二人と現われ、我に返った新政府軍の兵士たちが慌てて止めに入る。構わず歌い踊る藩士たち。 #八重の桜

2013-07-25 12:42:31
たけのこぽこぽこ @mayabashimusume

それまで一番前にいて、じっとしていた平馬さんが、背後の新政府軍の慌てぶりに慶喜公張りに「フン」とものすごく意地の悪い顔で笑う。 大騒ぎの中で、二人並んで事態を見守る尚之助と八重さん。八重さんが、玄如節に合わせて踊る藩士たちを見ている。 #八重の桜

2013-07-25 12:48:42
たけのこぽこぽこ @mayabashimusume

八重さんは、尚之助さんとの結婚式のことを思い出していたようだ。「あんつぁまがくれた京紅、あの時から使ってねえなあ。他に付けて行く所なんてねえけれども」 微笑みながら語る八重さんを、苦しげに見つめる尚之助さん。 #八重の桜

2013-07-25 12:53:13
たけのこぽこぽこ @mayabashimusume

この時の八重さんを尚之助さんがどう思ったのか。色んな方がさまざまに想像して、その八重さんへの思いに胸を熱くしていらっしゃるので、私がここで述べるのもどうかと思うのですが。 この時、八重さんはいつもみたいに前を見ていないことに尚之助さんは気付いたんでしょうね。 #八重の桜

2013-07-25 12:56:14
たけのこぽこぽこ @mayabashimusume

三郎さんが死んだと聞いた時、怒りと悲しみで心が満たされていても、行く当てがなくても駆け出して行った八重さん。どんな時でも、壁が生じた時には常に(文字通り)ぶち破ってきた八重さん。その八重さんが、この先の「紅を付けてどこかへ行く自分」を諦めている。 #八重の桜

2013-07-25 13:01:16
たけのこぽこぽこ @mayabashimusume

尚之助さんはこの短時間で決断をします。 いつどうなるか分からない、未来なんてないかもしれない猪苗代に共に行き、少しでも二人で過ごすか。 自分はどうなるか分からないけれど、愛しい人の「紅を差している」未来があることを信じるか。 #八重の桜

2013-07-25 13:07:51
たけのこぽこぽこ @mayabashimusume

騒ぎが収まり、出立を告げられる。せいぜい不満そうに、平馬さんが短く応じる。歩き出す藩士たち。 その時。告発というには、あまりに澄んだ声が響く。 「女だ!ここに女がいるぞ!」 尚之助さんが、八重さんの手首をつかみ、叫び続ける。 呆然とする八重さん。 #八重の桜

2013-07-25 13:11:29
たけのこぽこぽこ @mayabashimusume

再び慌てふためく新政府軍の兵士たち。まあ分かるわ。この時の八重さんに、女子オーラ1ミリもないからね。目力のある中性的な若い藩士だと思ってもおかしくないね。 尚之助さんから引き剥がすかのように藩士たちの中から連れ出す新政府軍の兵士。 #八重の桜

2013-07-25 13:17:10
たけのこぽこぽこ @mayabashimusume

突然のことに慌てる大蔵さん。八重さんに何か間違いがないようにじっと見ている。 連れ出した兵士に食って掛かる八重さん。自分はあなたたちのお味方を大勢殺したのだから、猪苗代に行かせてほしい、と。 「女はダメだ!」の一点張りで拒む兵士。 その間にも、出ていく藩士たち。 #八重の桜

2013-07-25 13:20:12
たけのこぽこぽこ @mayabashimusume

連れて行けと食い下がる八重さんを、羽交い絞めして止める兵士たち。 その一部始終を、苦しげに見ている尚之助さん。 今までそんなことをしたことない八重さんが、尚之助さんに甘えるように呼びかける。 「尚之助さま!なじょして!?尚之助さまー!」 #八重の桜

2013-07-25 13:23:47
たけのこぽこぽこ @mayabashimusume

必死に呼びかける八重さんを、その目その胸に焼き付けるようにじっと見つめて、愛しい人を置いていく悲しみと後ろめたさをその顔に浮かべたまま、振り切るように背を向けて去っていく尚之助さん。 聞き入れてもらえないことは分かっていても、呼び続けずにはいられない八重さん。 #八重の桜

2013-07-25 13:26:35
たけのこぽこぽこ @mayabashimusume

誰もいない城内。まるでついさっきまで多くの人々がここにいたことの方が幻のように思える。 一人、別れを惜しむようにそれぞれの部屋や場所を巡って行く八重さん。 雲が流れ、明滅する空。その下を、とぼとぼと歩く。 ある場所に入った時、さっと空が暗くなる。 #八重の桜

2013-07-25 15:13:35
たけのこぽこぽこ @mayabashimusume

暗くなったのは一瞬で、再び日の光が戻ってくる。 足を止め、休んでいた八重さんが、光の明るさに誘われるように眼差しを外に向ける。 いつか、凧揚げをした時のような青空と、日の光を浴びてそびえる鶴ヶ城の天守閣。 八重さんが、静かに呟く。「そんじも、空は変わらねえか……」 #八重の桜

2013-07-25 15:19:21
たけのこぽこぽこ @mayabashimusume

立ったまま、外を見つめる八重さんを、砲撃のために瓦が落ち、ところどころ材木がむき出しになった隙間だらけの屋根から降り注ぐまばゆい光が包んでいる。 そしてこの光は、遠近効果で、ボロボロになっても最後まで崩れなかった鶴ヶ城の天守閣を照らしているようにも見える。 #八重の桜

2013-07-25 15:24:49
たけのこぽこぽこ @mayabashimusume

これ、八重さんを照らしているようにも鶴ヶ城を照らしているようにも見えるように計算して作った画面なのか、画像を加工をしていたら偶然こうなって私にそう見えただけなのか。 いずれにしても、青空の下で自らの姿を誇るかのようにさえ見える鶴ヶ城の姿は、胸に迫るものがある。 #八重の桜

2013-07-25 15:27:24
たけのこぽこぽこ @mayabashimusume

ボロボロの鶴ヶ城を見て、何でこんなに過剰に感動するのかというと、漫画「ONEPIECE」のゴーイングメリー号のエピソードを思い出すからなんですね。 厳しい船旅を乗り越えて、沈む寸前のボロボロな姿になっても乗組員たちを守ろうとしたことが思い出されるわけです。 #八重の桜

2013-07-25 15:31:50
たけのこぽこぽこ @mayabashimusume

この船も、愛され大切にされてきました。乗組員に愛された船には精霊が宿り、やがてもう航海を続けられないとその妖精が乗組員たちと別れの挨拶をする場面は、涙なしには読めません。 で。もしかしたら鶴ヶ城にも精霊が棲んでいたりしたのではないかと思ったりしたわけで。 #八重の桜

2013-07-25 15:37:33
たけのこぽこぽこ @mayabashimusume

平時には誇りとともに見上げて過ごし、籠城戦が始まった際には燃やさないようにと必死に守り、また最後の時にはきれいに拭き清めていく会津の藩士やその家族たちに、鶴ヶ城だって何かを感じたりしたと思うのですよ!話が出来たら絶対にありがとうと言うはずなのではないかと! #八重の桜

2013-07-25 15:43:45
たけのこぽこぽこ @mayabashimusume

私の妄想はさておいて。 それでも、ドラマ内でも現実でも1か月間、耐えに耐えてきた鶴ヶ城を見続けてきた制作陣だって、最後にきっと何かを感じたに違いないのです。 鶴ヶ城そのものに対する尊敬というか慰労の気持ちを込めて、最後の映像になったのかなと思います。 #八重の桜

2013-07-25 15:49:56
前へ 1 ・・ 4 5 次へ