ケヴィン・リンチ氏から丹下健三氏への手紙

新建築2013年8月号の連載「丹下健三生誕100年のメッセージ」の特集「東京計画1960」を読んで。
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未発育都市 @mihatsuikutoshi

丹下健三は有機生命体(脊椎動物)の発展段階と同様に、都市は大きくなると「求心型・放射状」から「線型・平行射状」へ移行すると考えたがそれは自然を比喩にした推論にすぎない。論理ではない。実際、都市は大きくなると周囲に衛星都市を自己組織化することは既に観察されている。線型にはならない。

2013-08-03 22:57:06
未発育都市 @mihatsuikutoshi

「都市は大きくなると周囲に衛星都市を自己組織化する」というのは端的に言えば東京では立川市のことである。 / 超絶発展する立川市――「逆都市化」する東京 - 未発育都市 http://t.co/YniN1zKqfA http://t.co/lxx8d9xzxL

2013-08-03 22:59:17
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未発育都市 @mihatsuikutoshi

ただ、周囲に衛星都市を建設するという方法は1960年の時点でも既にあったわけで、丹下健三が知らなかったということはまず考えられない。おそらく丹下健三は確信犯的に「東京計画1960」をつくったのだろう。インパクトのある提案をすることが1960年代のトレンドだったのかも知れない。

2013-08-03 23:07:33
未発育都市 @mihatsuikutoshi

「ケヴィン・リンチ氏から丹下健三氏への手紙」(1961/5/3)には丹下健三の「東京計画1960」への反論が記されている。ポイントは大きく2つ。第一に「線型構造にも、都市軸に負担がかかりすぎるという点で、限界はある」こと。第二に「都市が東京湾に向けて拡張するのでは、(続く

2013-08-03 23:19:20
未発育都市 @mihatsuikutoshi

続き)そこで行き止まりになってしまいませんか。線は、ある一点からしかるべき目的地に向かって伸びるもの」であるということ。ケヴィン・リンチは都市は「線型構造」よりも「網状構造」のほうが適しているとも記している。この手紙に対して丹下健三は返信しているが答えているとは思えない。(終わり

2013-08-03 23:22:34
未発育都市 @mihatsuikutoshi

↓は今月の「新建築2013年8月号」の連載「丹下健三生誕100年のメッセージ」の特集「東京計画1960」からの引用です。皆さん、買いましょう^^。 http://t.co/czVAex6VHa

2013-08-03 23:24:03
ちびーと @chi_beat

ツイ見て無意味に慌てて買いに行きましたw RT @mihatsuikutoshi: ↓は今月の「新建築2013年8月号」の連載「丹下健三生誕100年のメッセージ」の特集「東京計画1960」からの引用です。皆さん、買いましょう^^。 http://t.co/8MtDhju67P

2013-08-03 23:55:31
未発育都市 @mihatsuikutoshi

一応、ル・コルビュジエが著書『ユルバニスム』(1925年) http://t.co/6oZHw9xxhi で提案した都市モデルはこれです(模型写真)。ま、「こんな都市に住みたいか?」という点で賛否はあるだろうけど。 http://t.co/NRavL504Lx

2013-08-03 23:31:37
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如月陽(マルセル) @noboru_kisaragi

ラピュタじゃないけど、天空の家に住みたいw。RT @mihatsuikutoshi 一応、ル・コルビュジエが著書『ユルバニスム』(1925年) http://t.co/DgED33m24j で提案した都市モデルはこれです(模型写真) http://t.co/KgqS05Pop6

2013-08-03 23:39:08
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未発育都市 @mihatsuikutoshi

@noboru_kisaragi 中国が今、「天空都市」をつくってます。高さ838m。工期はたったの90日。ぜひぜひ^^。 http://t.co/8smO0X4Liu

2013-08-03 23:49:23
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未発育都市 @mihatsuikutoshi

ル・コルビュジエが提案した都市モデルの特徴は、高層ビルの足元が緑地になっているということですね。「公園の中の都市」がキャッチフレーズでした。いわゆる「タワー・イン・ザ・パーク」です。モダニズム都市とは何かを一言で言えば、「公園の中の都市」です。検索しても出てこないけどな(おいっw

2013-08-03 23:39:37
未発育都市 @mihatsuikutoshi

続き)そこを踏まえると、20世紀末に高層ビルが「タワー・イン・ザ・パーク」型から「タワー・オン・ザ・ベース」型へ変わったのは一つの大きな変化であると言えるわけですね。「未来のストックホルム」がやばすぎる http://t.co/7oVo7v7ryU のはそういう意味。

2013-08-03 23:46:09

まとめ 【楽しい都市計画】 「未来のストックホルム」がやばすぎる ArchDailyの「Stockholm Stacked / Visiondivision」の記事から。 9186 pv 34 7 users

未発育都市 @mihatsuikutoshi

高層建築の「タワー・インザパーク型」と「タワー・オンザベース型」。(出典)日端康雄著『都市計画の世界史』 http://t.co/njimT9wOZT http://t.co/xEjFPj5oo2

2013-05-22 11:12:31
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未発育都市 @mihatsuikutoshi

まぁ、そんなル・コルビュジエを激しく批判したのがジェイン・ジェイコブズだったわけです。ジェイコブズの名著「アメリカ大都市の死と生」は1961年に発表された。丹下健三の「東京計画1960」と同じ年です。いずれにせよ、丹下健三はル・コルビュジエの直系の弟子であったと言えるでしょう。

2013-08-03 23:53:42
未発育都市 @mihatsuikutoshi

あと、ケヴィン・リンチの名著「都市のイメージ」は1960年ですね。構造主義の流れを受けて、都市の本質はもっと別のところにあるのではないか、ル・コルビュジエらが築いた「近代都市計画」は間違っているのではないかと考えられるようになった。一方、丹下健三はスーパー近代化を目指した。

2013-08-03 23:59:07
未発育都市 @mihatsuikutoshi

まぁ、スーパー近代化とは、機械と生物が混然一体となったようなイメージですね。メタボリズム http://t.co/2rKgzFO3b6 も1960年代に盛んだった。自然をアナロジーとする思想は斬新な建築デザインをたくさん生んだが、実りある成果があったとまでは言えないだろう。

2013-08-04 00:03:28
未発育都市 @mihatsuikutoshi

まぁ、いずれにせよ、以上をまとめると、「自然」をアナロジーにすることは斬新な建築デザインを産むことはあっても、都市論には適用できないだろう、ということです。歴史から学ぶとそういうこと。(終わり)

2013-08-04 00:11:37
未発育都市 @mihatsuikutoshi

あった。これだ。Scientific Proof That Cities Are Like Nothing Else in Nature http://t.co/2KKJHeeQZn http://t.co/AzxVfTlQ3A twilogは便利だなw

2013-08-04 00:15:17

追記

ArchDaily @ArchDaily

Designers Don’t Get Science (And That’s A Dangerous Thing) http://t.co/Da9PhokoZY #architecture

2013-06-21 23:11:34
未発育都市 @mihatsuikutoshi

建築家やデザイナーは新しいデザインをするために科学(サイエンス)を使うことがあるけど、多くは本当の科学ではない、比喩(メタファー)だ。比喩と現実は違う。混同するな、という記事。/ Designers Don’t Get Science http://t.co/48MeKT98XT

2013-06-22 08:13:11
未発育都市 @mihatsuikutoshi

続き)例えば、かつての「ポストモダン建築」では「複雑さ」(complexity)という概念が流行ったが、その多くは建築家が恣意的にデザインした「複雑さ」であって本当の都市の「複雑さ」とは別物である。今日の建築家やデザイナーらはそれと同じ過ちを繰り返してはならない、という記事。

2013-06-22 08:17:26