即興ニンジャよたばなし バトル・オブ・コンプティーク #2
きのうのを自分で見返してみたら何がひどいって、提督ニンジャが出てきただけでコンプティークが出てきていないじゃないさ。これはあまりにもひどいぞ。
2013-09-16 22:17:51というわけで今回はちゃんとプロットを書いてから始めようと思う。流石にプロットなしは素人には無理だった。無理。 http://t.co/lzMnF2JuPn
2013-09-16 22:21:09☀☀
(前回までのあらすじ) 電子戦争以前の僅かばかりの情報とテックが眠る『宝島』へ突如として現れ、クローンヤクザを殺戮した謎めいたアドミラル装束ニンジャ。 果たしてその目的は?そしてこの人工の島にはいったいなにが隠されているのであろうか?(なお彼の名前は現在未定、募集中である!)
2013-09-16 22:23:19ブーンブンブン。ブーンブブ。ブーンブンブン。コケシマートのテーマのベース音が微かに聞こえる。 青白いLEDボンボリに照らされた室内には、ポータブルUNIXが何台か持ち込まれ、モニタは同じく青白い光を放っている。警備・発掘作業のために部分的にこの地の電気系統は復旧されているのだ。
2013-09-16 22:26:27その前に座るのは、ふんぞり返りデスクのうえに脚を上げて先月号のオイランポルノ雑誌を眺めている男。 その顔は耐熱バラクラバに隠されている。そして背部から両腕サイバネ部品を 繋ぐ何らかのパイプ。彼はふと視線を上げ、モニタにアラートが出ていることに気づく。
2013-09-16 22:29:37警備クローンヤクザからの定時IRC通信が途絶えている。番号は『4』。 「クズどもめ、使えんやつらだ」 悪態をつきながら、バラクラバ男はメンションを送る。 # KEIBI:Flamethrower:警備4チーム、応答せよ// 1分、2分、3分、4分が経過。応答なし。
2013-09-16 22:34:45応答なし。直後、他の警備チームからの定時連絡が入る。1から順番にほぼ同時に異常なしのログが並ぶなか、不自然に4チームだけが抜けている。 プログラムされたクローンヤクザが定時連絡を忘れる、或いは怠ることなどありえない。何かしらのインシデントの予感。
2013-09-16 22:36:47バラクラバ男がwhere isコマンドを叩くと、位置情報が表示される。貨物船発着場。動いていない。 # KEIBI:Flamethrower:警備4チーム、応答せよ// 応答なし。バラクラバ男はオイランポルノ雑誌をデスクに投げ出すと、椅子から立ち上がった。
2013-09-16 22:39:21クローンヤクザとはいえ、武装したスリーマンセルである。 冒険家気取りのフリークや神聖急性期UNIX知識を求めるペケロッパカルティスト、 或いはヨタモノ―そうしたものに遅れを取ることは、流石に無いだろう。 あるとすればプロフェッショナルのトレジャーハンターか、或いは。
2013-09-16 22:44:294は日本においては死のメタファーとされる不吉な数字である。 バイオキンギョの水槽に一滴落とされたショーユが広がるかのごとく、 バラクラバ姿のニンジャ、フレイムスロワーのニューロン内にはニンジャ可能性がちらついていた。
2013-09-16 22:48:44「ヘッ、あまりに退屈でカラテがナマっちまうところだったぜ。ドブネズミ野郎、バーベキュウにしてやる」 自らを奮い立たせるように呟きながら、フレイムスロワーは警備センターとして転用されたモニタルームから飛び出すと、風の如く走った。
2013-09-16 22:54:52フレイムスロワーは異常の起こった区画が近づくとスプリントを中断し、ニンジャ聴覚を集中させる。 侵入者があればこれを始末。 チイサイ・キンボシであろうとも地道に実績を上げ続ければ陸地に戻れるやもしれぬ。 侵入者は同時に、彼のかすかな復帰への希望をつなぐブッダが垂らした雲の糸。
2013-09-16 23:00:40バイオタイガーが獲物を探すように慎重な足取りで貨物港ブロックへとエントリーする。 彼の感覚には、微かながらもこの場に残されたニンジャソウル痕跡が認識されている。 やはり、侵入者はニンジャである。かつて大火傷を負った皮膚の、ひりつく感覚がそれを知らせていた。
2013-09-16 23:03:21フレイムスロワーは逡巡した。どうする?全員に即座にメンションし、侵入者を囲んで棒で叩いて始末するか?或いはこれに一人で対処し、手柄とするか―遺棄された貨物が積まれた区画に進入する彼の脳裏に、一瞬の迷いが生じた。その目前には、緑色の血液にまみれたクローンヤクザの惨殺体が三つ。
2013-09-16 23:05:16「イヤーッ!」「グワーッ!」何者かが角を曲がり、クローンヤクザの惨殺体に目を奪われたフレイムスロワーに背後からアンブッシュを仕掛ける!だが浅い!フレイムスロワーは一瞬でそれに気づき、 かろうじて防御姿勢を取ることに成功していたのだ。フレイムスロワーはたたらを踏みながらも向き直る。
2013-09-16 23:08:31「ドーモ、はじめまして。アドミラルです」 アンブッシュを仕掛けたアドミラル装束の ニンジャは電撃的な速度で先手を打ってオジギを決める。 「ハッ、アドミラル(提督)だと?ふざけた名前だな。ドーモ、フレイムスロワーです」 フレイムスロワーが尊大にオジギをしかけたその時である!
2013-09-16 23:12:26「モガミン!」 奇怪なシャウトとともにオジギ姿勢の顔面をめがけ、アドミラルのフロントステップからの膝蹴りが叩き込まれる!非道! 「グワーッ!」 当然オジギ姿勢のまま防御できるわけもなし!フレイムスロワーは顔面にこれをくらい、鼻骨骨折!鼻血が耐熱バラクラバに滲む!
2013-09-16 23:17:27アイサツ中のアンブッシュは実際スゴイシツレイであり、ニンジャの間では許されるものではない。 「き、貴様!アイサツを冒涜するとは!」 フレイムスロワーの非難もこの場合は正当だ! 通常ニンジャであれば己の誇りにかけてこのようなことは出来ぬはず!
2013-09-16 23:18:29「クマーッ!」 しかしアドミラルはその言葉すら無視し、ケリ・キックで追撃! 「グワーッ!」 フレイムスロワーは後ずさる! なんたるシツレイ行為連発!アドミラルというニンジャに誇りはあるのか!? このような無法にはかの武田信玄すらもしかめ面で「ヤンナルネ」と呟くこと間違いなし!
2013-09-16 23:23:56「生憎だが貴様らの美学には興味は無い」不遜! 「おのれこのヨタモノが!俺のジツで消し炭にしてくれるわ!イヤーッ!」 フレイムスロワーが憤怒と共に両腕を突き出す!BOW! その両腕には危険なオムラ製軍用火炎放射器がインプラントされており、その先端から炎の奔流が噴きだす!
2013-09-16 23:30:51アドミラルはこの炎をサイドステップで回避!しかしフレイムスロワーの執拗な火炎放射は続く! より炎を遠くまで噴射してアドミラルをじわじわと追い詰めるべく前進する! 火炎放射器による圧倒的なリーチと撒き散らされる燃料引火により、アドミラルはじわじわと壁際に追い詰められていく!
2013-09-16 23:33:09