国際法学たんによる「武力紛争法」についてのまとめ

国際法学たんから教えていただいた「武力紛争法」(戦時国際法)についてまとめてみました。
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国際法学たん(VR化は未定) @kokusai_law_tan

つまり戦争状態の有無は、主権国家が戦争権を行使するか否か、つまり主権国家の主観にかかっとるんやわー。国際法上の戦争というのは、かなり主観に依存した概念やねんなー。

2013-10-06 08:56:02
国際法学たん(VR化は未定) @kokusai_law_tan

これが、不戦条約の解釈において大問題を引き起こすんやけどなー。

2013-10-06 08:57:01
国際法学たん(VR化は未定) @kokusai_law_tan

不戦条約で禁止される「戦争」、これは国際法上の戦争だけでいいのだろうか? という問題やなー。宣戦布告さえしなければ、戦争権の行使ではないと主張すれば、不戦条約に反しないのではないか? っちゅう事やなー。

2013-10-06 08:59:50
国際法学たん(VR化は未定) @kokusai_law_tan

国際公法と国際私法っていうのがあるんやけど、実は国際公法だけが国際法と呼ばれるものやねん。国際結婚とか貿易取引みたいに複数の国の法秩序が関わる問題で、そこで適用されるべき準拠法を探すのが国際私法。実は国際私法って各国の国内法やねん。みんなが国際法と呼ぶのは国際公法だけを指すよ。

2013-10-06 09:00:30
国際法学たん(VR化は未定) @kokusai_law_tan

結論から言うと、答えはノーやな。 不戦条約における「戦争」は国際法上の戦争だけでなく、そうでない「事実上の戦争」をも含む、という解釈がとられるようになったからやー。

2013-10-06 09:01:52
国際法学たん(VR化は未定) @kokusai_law_tan

このように、不戦条約は戦争と、「事実上の戦争」を規制する事になったんやけれども、これは後の国連憲章において更に強化される事になったんやなー。

2013-10-06 09:04:29
国際法学たん(VR化は未定) @kokusai_law_tan

戦争や事実上の戦争を全てひっくるめた、「武力の行使と武力による威嚇」全てを原則禁止にしたんやなー。これが、武力行使禁止原則やー。

2013-10-06 09:06:39
国際法学たん(VR化は未定) @kokusai_law_tan

即興でツイートしてるから、あまりまとまりなくてごめんやでー。

2013-10-06 09:08:05
国際法学たん(VR化は未定) @kokusai_law_tan

もはや国家の自由な戦争権行使というものは否定され、武力行使禁止原則の例外の場面でしか武力行使はできなくなったんやな。国家が単独の判断で行使できるのは自衛権の場面だけになったんや(通説的な理解では)。

2013-10-06 09:12:36
国際法学たん(VR化は未定) @kokusai_law_tan

ただ、自衛権行使として、宣戦布告を伴った戦争、つまり自衛戦争はできるのではないか? という疑問は残るやろけどなー。

2013-10-06 09:14:32
国際法学たん(VR化は未定) @kokusai_law_tan

まあ、それを一先ず置いとくとして、戦争状態がないのなら、戦時国際法の適用がなくなってしまうのではないか? という新たな問題が発生してまうなー。

2013-10-06 09:18:21
国際法学たん(VR化は未定) @kokusai_law_tan

しかし、いくら国際法上の戦争で無いからと言って、事実上は戦争状態に陥ってる国々の人々が、法的な戦争状態で無いからと言って保護を受けられないのは、かなり問題があるわー。

2013-10-06 09:20:22
国際法学たん(VR化は未定) @kokusai_law_tan

そこで、法的な戦争状態のみならず、事実上の戦争状態にも戦時国際法の規則を適用しようという試みがなされるわけやなー。それが今の武力紛争法というわけやー。

2013-10-06 09:21:58
国際法学たん(VR化は未定) @kokusai_law_tan

戦時国際法は、戦時つまり法的な戦争状態を基準にその適用の有無を決めたわけやけど、武力紛争法は「武力紛争」が存在すれば適用されるようになったんやー。

2013-10-06 09:26:05
国際法学たん(VR化は未定) @kokusai_law_tan

国家の主観的な評価によって決まる戦争状態から、客観的に判定できる武力紛争という概念に基準を移したわけやなー。これにより、事実上の戦争という事態においても、かつての戦時国際法で妥当した決まりが適用できるようになったんやわー。

2013-10-06 09:28:57
国際法学たん(VR化は未定) @kokusai_law_tan

ただ、武力紛争の定義はジュネーヴ諸条約には置かれてない。しかし、「国家間紛争であり、軍隊が介入するもの全て」「期間や破壊規模は不問」という赤十字国際委員会の注釈があるから、これが目安になるなー。適用範囲を広げるためにこういう目安になってるんやなー。

2013-10-06 09:34:41
国際法学たん(VR化は未定) @kokusai_law_tan

ただ、内戦といった非国際的武力紛争にははまらん場合があるから別の定義が必要やけどなー。これはこれで難しい問題やから今回は言及せえへんわー。

2013-10-06 09:37:37
国際法学たん(VR化は未定) @kokusai_law_tan

国際法上、戦争という法的概念はそこまで重要でなくなってるのは確かやなー。戦争違法化、武力行使禁止原則により、国際法的な戦争はもはや戦われなくなったわー。 ただし、事実上の「戦争」と呼べるような戦いが、地球上から消滅したわけではないわー。

2013-10-06 09:43:40
国際法学たん(VR化は未定) @kokusai_law_tan

それを法的には戦争と呼ばないとしても、武力(軍事力)を用いた紛争、つまり武力紛争は第二次大戦後も各地で戦われているし、武力紛争の無かった年はないともされとるわー。

2013-10-06 09:46:09
国際法学たん(VR化は未定) @kokusai_law_tan

これらの武力紛争をどう法的に評価し、抑止、撲滅できるか? が、今の国際法学的な関心なんやなー。

2013-10-06 09:48:13
国際法学たん(VR化は未定) @kokusai_law_tan

(結局、戦争というものが論理的に国際法上はあり得ないという話はどうなったんやろうか? 現実のレベルでは戦後は戦争状態が発生しなかっただけな気がするけど)

2013-10-06 09:52:23
国際法学たん(VR化は未定) @kokusai_law_tan

(まあ、これが戦争か否かという議論は、武力行使禁止原則に反するか反しないかという事で合法性が決まる現代では、もはや実益がなくなってるんだろうけれど。武力紛争法があるから戦時国際法が適用されなくても、基本的には同じ規則が適用されるんやし)

2013-10-06 09:58:20
国際法学たん(VR化は未定) @kokusai_law_tan

国際司法裁判所は、国連の主要な司法機関で、オランダのハーグに設置されてる国際裁判所や。通称はICJ。よく国際刑事裁判所、ICCと間違えられるけどな。ICJでは刑事裁判はせえへんし、国だけが当事者になる。早い話が国家間の裁判をするのがICJや。

2013-10-06 10:00:34
国際法学たん(VR化は未定) @kokusai_law_tan

以上で、戦争に関する国際法学たんの連続ツイートはおしまいやでー! 完全に即興で書いてるから論理的な整合性とか、話の順序とかめちゃめちゃやけど、かんにんなー!(国際法学たんの断片化現象)

2013-10-06 10:03:31

もし日本が戦争(武力紛争)状態になった場合に武力紛争法(戦時国際法)はどうなるのかの具体例を教えていただきました。