それはホントにヤンキーか?

ヤンキー的な気合主義が蔓延している 精神科医の斎藤環氏に聞く|インタビュー - 東洋経済オンライン http://toyokeizai.net/articles/-/13068 を批判的に分析し、彼の主張するヤンキーが実はヤンキーではないのではないかと考察したものです。
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zutabukuro @ClothSack

ヤンキー的な気合主義が蔓延している 精神科医の斎藤環氏に聞く | インタビュー - 東洋経済オンライン http://t.co/X3FdvQ6klc 斎藤環氏は日本にヤンキー的な気合主義が蔓延しているという分析をしています。たしかに彼の言うような内容は浸透しているでしょう。(続く

2013-10-06 18:46:17
zutabukuro @ClothSack

しかし、それはヤンキー的と言えるでのでしょうか。彼はこのインタービューの頭で体罰を容認する姿勢をヤンキー的気合主義であるとしています。ですが、学校生活において体罰を主にうけるのはヤンキーであり、それを行うのはヤンキーに敵対する先生、そしてそれを求めるのは優等生です。(続く

2013-10-06 18:51:24
zutabukuro @ClothSack

つまり、体罰容認論というのは非常に優等生的なのです。自分は体罰をうけるべき行為をされて迷惑しているので、さっさと体罰でもして黙らせろと、と言った具合ですね。もちろん、普通の優等生はこのようなことを思っても、道徳的・倫理的なことを考えて表に出しません。(続く)

2013-10-06 18:57:20
zutabukuro @ClothSack

(先ほどの続き)その他にも斎藤環氏はヤンキー的気分主義の特徴として、家族愛、反知性主義、自己責任、義務のバーターとしての権利の主張を挙げています。ですが、これらも素直にヤンキー的とは言い切れません。家族愛はヤンキーだけでなく、優等生も主張するものです。(続く)

2013-10-06 19:33:09
zutabukuro @ClothSack

反知性主義(実践主義)はいかにもヤンキー的と思われるでしょう。しかし、これはヤンキーというより、彼らに影響を与える底辺ブルーカラー(例えば親)の精神によるものです。主に実践的肉体労働をおこなうものが、重要なのは理論(知性)より実践だ、と思うのはよく見られることです(続く

2013-10-06 20:01:20
zutabukuro @ClothSack

高度経済成長期(団塊の世代)が数多くの若者が中卒で実践的肉体労働になっていったという状況、そしてその子供たちを考えれば、日本に実践的労働をも基にする反知性主義(実践主義)が根付いてしまうのも頷けるでしょう。(続く

2013-10-06 20:15:16
zutabukuro @ClothSack

つまり、反知性主義(実践主義)は、ヤンキーというクラス(教室)の問題ではなく、底辺ブルーカラーというクラス(階級)の問題であるというわけです。では、自己責任、義務⇔権利はどうでしょうか。(続く)

2013-10-06 20:20:00
T-T @tcy79

自己責任論はエリート階層の病という気がする。構造を考えたことがなく、いかに自分が恵まれているかも考えたこともない階層。やりたいと思うことができて、失敗してもダメージがない階層。やればいいじゃん、やってみればいいじゃんと気軽に言ってしまえる階層。

2013-10-06 19:55:32
zutabukuro @ClothSack

自己責任、義務⇔権利、とう乱暴な主張、この粗暴さをヤンキーに結びつけるのは安易です。なぜなら、このよう暴力を行うのがヤンキーというより、優等生だからです。優等生は言います。「ヤンキーが低賃金の仕事にしかつかないのは自己責任、学校での努力(義務)を果たしていなかったからだ」と(続く

2013-10-06 20:25:37
zutabukuro @ClothSack

(なお、ここでも普通の優等生はこのようなことを思っても表明はしません。世間体があります)以上のように見ていくと、斎藤環氏が言うようにこれらを総じてヤンキー的とすることは適切ではないでしょ。これらを主張するのは優等生、いえ実践的肉体労働の子であるズレた優等生なのですから。(続く

2013-10-06 20:39:37
zutabukuro @ClothSack

では、ヤンキーではないズレた優等生たちとは何者であり、なんと呼称すればよいのでしょうか?(後日へ続く:乞うご期待)

2013-10-06 20:47:46
zutabukuro @ClothSack

昨日は、 精神科医の斎藤環氏が主張する「日本にヤンキー的な気合主義が蔓延している」を批判的に分析し、彼の言っている内容(体罰容認、家族愛、反知性主義、自己責任、義務⇔権利)は現実にあるものの、それはヤンキー的ではなく、むしろズレた優等生的であるという話をしていました。(続く

2013-10-07 21:50:29
zutabukuro @ClothSack

今日は、そのズレた優等生たちは何者であるかを考えていきましょう。まず我々が考えなかればならないのは、ズレる前の優等生とはいかなる存在かということです。優等生を直接考えるのは困難なので、その逆であるヤンキー(不良)から裏返してみましょう。(続く)

2013-10-07 21:57:45
zutabukuro @ClothSack

ヤンキー、彼らは様々な性質を含有していますが、その最たる特徴は「反権威」(ハマータウンの野郎ども)です。これが、先生への反抗、当局への反抗、法律への反抗、という形で顕現します。そして彼らは反社会的な社会(インフォーマルな社会)を形成し、そこから物事を観測します。(続く

2013-10-07 22:05:27
zutabukuro @ClothSack

これを裏返した存在である優等生たち、彼らは「親権威」といって差し支えないでしょう。彼らは先生にヘコヘコし、当局(学校)の法律(規律)に服従し、一生懸命勉強します。そして、社会的な社会(フォーマルな社会)を形成します。そして、そこが基準点となるわけです。(続く

2013-10-07 22:11:04
zutabukuro @ClothSack

彼らは「親権威」に反する「反権威」ヤンキーを嫌いますが、自由、平等、道徳に基づく社会的な社会(フォーマルな社会・キレイな社会)に属しているため、体罰を容認するなどの発言はさし控えます。(このキレイな社会をヤンキーたちはキレイ事だとして批判します)(続く)

2013-10-07 22:15:48
zutabukuro @ClothSack

しかし、ズレた優等生たちはそのような発言を平気でしてしまいます。ここに、ズレた優等生達の姿が見えてきました。彼れは優等生であるため「親権威」ですが、ズレているので社会的な社会(フォーマルな社会・キレイな社会)には属していないのです。(続く

2013-10-07 22:20:48
zutabukuro @ClothSack

かといって、ヤンキー達が属する反社会的な社会(インフォーマルな社会)に属しているわけでもないのです。彼らは、社会に属していない、或いは脱社会しているというのが適切なのかもしれません。単純に自己責任論を振りかざせるように他者がいないのですから。(続く

2013-10-07 22:31:14
zutabukuro @ClothSack

では、現実に存在するそのようなズレた優等生とは何者なのでしょうか。ここであるマンガのキャラクターを考えてみましょう、彼女は成績優秀で、コミュニケーションが苦手なのに先生に話しかけようと努力し、文化祭の実行委員長に憧れる、いわゆる優等生的な娘です。(続く

2013-10-07 22:37:02
zutabukuro @ClothSack

しかし、彼女は友人をビッチ呼ばわりし、自分がカードゲームで勝つためにイカサマをし、嘘もついてしまうというような、他人と接するのが苦手な娘でもあります。社会性がそれほどない(フォーマル、インフォーマル問わず)娘と言ってしまっていいでしょう。(続く

2013-10-07 22:44:16
zutabukuro @ClothSack

「親権威」の優等生でありながら、社会から抜け出てしまっている、つまりズレているこの典型的なズレた優等生は、その作品において何者として表象されているのでしょうか。それは、オタクでする。彼女はオタクであり、そしてオタクたちに共感されてもいます。(続く)

2013-10-07 22:51:27
zutabukuro @ClothSack

ヤンキー的な気合主義かのように見え日本に充満しているもの、体罰容認し、家族を愛し、自己責任論をとなえ、義務⇔権利を主張するもの、ヤンキー的ではなくズレた優等生的であるもの、その正体はオタクだったのです。(続く

2013-10-07 23:01:12
zutabukuro @ClothSack

(あくまで、ズレた優等生をオタクと表現しただけであり、マニアに近い意味なら当然ヤンキーのオタクもいます)具体的に見てみましょう。昨今、一部公務員の君が代斉唱が問題になっています。優等生ならば、親権威であるため反感は抱きますがフォーマルな社会における自由が邪魔します。(続く

2013-10-07 23:10:55
zutabukuro @ClothSack

ヤンキーならば、反権威であるため反感を抱かないでしょう。(『はだしのゲン』においてゲンの反君が代に最初に同調したのはヤンキーでした)では、ズレた優等生であるオタクはどうかといえば、親権威であるため反感を抱き、フォーマルな社会というストッパーがないためそれが噴出すのです(続く

2013-10-07 23:15:05
zutabukuro @ClothSack

最後におまけとして、優等生、ヤンキー(不良)、オタクの区分を簡単に示しておきます。y軸の+側に親権威、-側に反権威、x軸の+側に社会的、-側に脱社会的を起きます。この座標平面で第1象限に属するのが優等生、第4象限に属するのがヤンキーです。(続く)

2013-10-07 23:28:16