精神科の薬について
パロキセチン(パキシル)という薬は、図のように代謝経路がほぼ一つしかありません。酵素はCYP2D6です。したがって、2D6を阻害する薬の影響を受けやすく、逆に2D6に強く結合しますので、同じ酵素で代謝される薬の代謝を遅らせます。 http://t.co/aG6ntKA6IH
2013-09-26 22:11:38一方、ミルタザピン(レメロンなど)のような抗うつ薬は、代謝経路がいっぱいあるので、一つの代謝経路が遮断されても、全体として代謝はあまり影響をうけません。逆に一つの酵素に強く結合することもないので、他の薬の代謝にも影響しにくいです。 http://t.co/fqGTXYAQUl
2013-09-26 22:14:23薬の代謝は複雑ですが、この図だけでも大分理解できます。要は、薬は、油っぽい物が多いのですが、徐々に水に溶けやすい構造に変化させられます。その化学変化を仲介するのが代謝酵素で、代謝されると薬の効果は亡くなり、尿から排出されます。 http://t.co/NLUCWaG2Ln
2013-09-26 22:20:12リチウム(リーマス、リチオマール)、バルプロ酸(デパケンなど)、カルバマゼピン(テグレトールなど)は代表的な双極性障害治療薬ですが、それぞれ効果を期待できるタイプとそうでないタイプが異なり、使い分けが必要です。表は、適応になる人 http://t.co/XK3szaOXHA
2013-09-28 17:50:46同じように、リチウム(リーマス、リチオマール)、バルプロ酸(デパケンなど)、カルバマゼピン(テグレトールなど)には、それぞれ使わない方が良い人がいます。先ほどの図と合わせてご自分と照らし合わせてみてはいかがでしょうか? http://t.co/bbx1Wt0OVf
2013-09-28 17:52:14ラモトリギン(ラミクタール)は双極性障害の急性期にはほとんど効果がありませんが安定状態を維持する効果はあるようです。グラフは横軸が週数で縦軸が再発していない人の率を示しています。グラフが下に行くほど再発することを示しています。 http://t.co/R16pgFAhmL
2013-09-28 18:59:32先ほどのグラフではラモトリギン(ラミクタール)の双極性うつ病の再発予防効果についてお見せしましたが、躁病あるいは躁鬱混合状態に対する再発予防効果はリチウム(リーマス、リチオマール)の方が勝るようです。 http://t.co/KhoIMymx7n
2013-09-28 19:01:19ラモトリギン(ラミクタール)は優れた双極性障害治療薬・抗てんかん薬ですが、他の薬で代謝が進んだり遅れたりします。特に影響を受けやすいのは同じ双極性障害治療薬のバルプロ酸(デパケンなど)です。グラフのVPAはバルプロ酸のことです。 http://t.co/ecRLpdYt73
2013-09-28 19:06:41急性期の躁状態(興奮なども含む)に対してオランザピン(ジプレキサ)は効果的です。これは、他の抗精神病薬(ハロペリドールなど)でも同様ですが、オランザピンの場合は他の物と違って副作用のうつ状態を引き起こしにくいことが知られています。 http://t.co/9uM14vZQa2
2013-09-28 19:17:12また、オランザピン(ジプレキサ)は双極性障害のうつ状態にも効果があります。ちなみに現時点で双極うつ病に対して保健適応となっているのはこの薬のみです。ただし、双極うつ病に対しては劇的な効果は期待できず、精神療法や環境調整が大切です。 http://t.co/tT288f6IWI
2013-09-28 19:20:54急性期の躁状態に対するオランザピン(ジプレキサ)の効果は従来切札的な薬であったリチウム(リーマス)より早く出現します。と言っても、精神科の薬は一般に復唱してから十分に効果が出るまでは数週間かかりますので、辛抱強く服用を続けて下さい http://t.co/t2VZCBvMRV
2013-09-28 19:23:23躁状態に対しては、リチウム(リーマスなど)やオランザピン(ジプレキサ)、アリピプラゾール(エビリファイ)などの有効率は大変高いです(グラフ参照)。問題は、患者さんが躁状態の時に薬を避ける傾向があることです。普段から心がけて下さい。 http://t.co/W5RIwsbSuA
2013-09-28 19:27:24厚労省の研究班((研究代表;永田清東北薬科大学教授)によるとサプリメントの約4割が医薬品の代謝に影響するそうです。中にはリファンピシンという強い酵素誘導をする薬より怖い可能性のある物も。ちなみにリファンピシンの睡眠薬に対する影響を図に http://t.co/hNCfCRoDPW
2013-09-29 09:52:28(続き)先ほどの研究によると、同じビタミン剤として市販されている物でも、商品によって差が大きかったとか。考えられる理由としては、薬を固めるための基材と呼ばれるものの影響など。市販商品は管理体制が緩いので、その分、服用する側も注意が必要だと思います。サプリメントの服用にはご注意を
2013-09-29 09:55:28(続き)さらに、先程の研究によると、約20%の商品で神経毒性が見られたとのこと。薬理学的毒性がヒトの危険に直結しているわけではありませんが、サプリメントにも毒性があるという認識は持った方がよさそうです。具体的な商品名は避けていますがウコン、グルコサミン、ハーブの名前が挙がってます
2013-09-29 09:58:40