伊東乾先生@itokensteinの「正直言いますが僕は明治以降の能舞台を概してけしからんものだと思っています。」
Ph.D Prof. Komponist-Dirigent / Raummusik Kollegium Berlin. Habe viele Interesse an der Wissenschaft und am Mitleben dadurch.
伊東 乾(いとう けん)ITO, Ken
東京大学大学院 情報学環・学際情報学府
准教授 学環所属(基幹・流動教員)
http://www.iii.u-tokyo.ac.jp/professor.php?id=379
伊東 乾(いとう けん、1965年1月27日)は日本の作曲家、指揮者、作家。東京都中野区生まれ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/伊東乾_(作曲家)
正直言いますが僕は明治以降の能舞台を概してけしからんものだと思っています。世阿弥はあんな空間で舞わなかった。橋がかりに蛍光灯がざらーっとついているような空間で面が翳るもへったくれもあるか、とね。かぎろう炎の揺らめきのなか、演者と観者の感応がある。いまトリスタンでやってるのも同じで
2013-11-21 12:09:21大人数が集まって遠くからでも「よく見えるように」とか「テレビカメラですべてがきちんと収録できるように」とか、そんなことを些かでも世阿弥や観阿弥は考えたでしょうか?ないですね。ヴァーグナーだってモーツァルトだってそうです。芸術の感動は常に個人のもの、徹底してインティメイトでなければ
2013-11-21 12:15:17暗くてよく見えない、ではなく、見えにくいからこそ能面に翳りも照りも出る。一番の舞台の命の根本を「明示性」みたいなもので根こそぎにしている。そんなの無くていい。200とか300といった人がその場に集まって、いま・ここでのみ上演可能な刹那と永延に感動して頂ければ楽劇はそこで成就します
2013-11-21 12:17:12メディアはあとから追いかけてくればよいのです。暗がりの舞台、そこで演じられるもろもろ。それを正確に映像でも再現、なんて、例えばオペラでも「エレクトラ」のフェルゼンシュタインの映画なんか素晴らしいではないですか。カール・ベーム指揮の演奏。すでに40年くらい前のものです。本質です。
2013-11-21 12:18:44箱ありきで屋台大きく中身希薄というような事は本末転倒だと思うのです。まずは表現の核心がある。それを僕らは演奏します。それがどの様に一人一人の方に伝わるか。ちなみに先日ご来場の皆さんがお手にされた資料は全部僕自身がコピー取って作ったものです。お一人を大切に、かつ一様でないものを作る
2013-11-21 12:23:10