大罪戦闘企画

第九公演《ティータイム》
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【邪悪の樹——三ツ牙】企画管理アカウント @treeofevil

−−りぃん…… 聳えるほど高い棚。紅と黒の背表紙の本が収められた本棚。 周囲に浮かぶは本の群れ。ぺらりと独りでに捲れては、文字の森を踊らせる。 「……かつて、」 大罪は八つであった。奪い合い、潰し合い、消え去ったのは、『憂鬱』と『虚飾』。座を獲得したのは、七つ。 少年は嗤う。

2013-11-21 22:03:08
【邪悪の樹——三ツ牙】企画管理アカウント @treeofevil

演者は選ばれたよ! ああ楽しみだなあ! こんどはどれだけ僕を楽しませてくれるのかなあ! あははははははっ!

2013-11-21 22:03:45
【邪悪の樹——三ツ牙】企画管理アカウント @treeofevil

《演者紹介:第九公演》 【暴食】エメロード・アンセクト (@krwz_7ds) vs 【傲慢】ツェーリ=ヴァイス=カルドライト (@Tokimine_Seo)

2013-11-21 23:46:05
【邪悪の樹——三ツ牙】企画管理アカウント @treeofevil

《まもなく……11月22日0:00より……第九公演、第十公演、第十一公演、第十二公演が同時開演致します…… ご観覧の皆様はお席にお着きくださいますようお願い致します……》

2013-11-21 23:47:26
【邪悪の樹——三ツ牙】企画管理アカウント @treeofevil

準備はみんな整ったかな? それじゃあ楽しい劇の時間だ! みんな殺し合って!奪い合って! その箱の中で惨めに踊り狂ってよ! 君らは愉快な操り人形なんだからさ! あははははははははっ! さあ、始めよう! そして、 . . 死ね。

2013-11-22 00:00:18
【魔王】 @Tokimine_Seo

こつん、こつん、と革の丸靴が靴音を鳴らす。穏やかな深海色の瞳を、ぐるりと巡らせる。 「……さて」 両手を揃え、控えめなレースのあしらわれたスカートの前に。足を揃えて、凛と立つ。 「どちらさまかしら?」 涼やかな声音は、どこまでも遠く響いた。

2013-11-22 00:01:54
エメロード @actKrwz

すん、と鼻を鳴らし、辺りを見回す。 「あちらからは、お菓子の香り!」 す、と指を差し向ければ、数百の昏い色をした雀蜂が其方へ。 「こちらからは、――あら?」 こつん、こつん。靴音が聞こえる。暴食は僅か、首を傾げて其方へと雀蜂を伴い歩んでいく。響く声は、涼やかに。 「こんにちは!」

2013-11-22 00:15:14
エメロード @actKrwz

「合っているかしら、挨拶をするのは久しぶりなの」 くすくすと、何が可笑しいのやら。巻いた髪を高い位置で二つに分けて括った髪を揺らしながら、碧は弧を描く。 「ここは、おもしろいところね?」 ティーセットの入った鞄に腰掛けながら、幼い少女は笑う。一つ、こちらへと戻った雀蜂を指先に。

2013-11-22 00:16:46
エメロード @actKrwz

そっと、くちづけをして、また、わらう。 「ねえ、聞いて! お菓子のおうちがあるんですって、うふふ、ここには食べ物がいっぱいあるみたいね!」 城壁もある。廃墟のようなもの、まるで、童話の世界のような。――それにしては、どこかちぐはぐな。何が楽しいのか、きゃっきゃとはしゃいで。

2013-11-22 00:18:48
エメロード @actKrwz

「わすれていたわ、ごめんなさい」 不意に、しまったという顔をして、ぺこりと一礼。 「あたしは、エメロード。エメロード・アンセクト。『蟲喰』の『暴食』よ!」 くるり、まわって。たっぷりとフリルのあしらわれたドレスが揺れる。 「あなたは、だれかしら? とってもおいしそうだわ!」

2013-11-22 00:20:23
エメロード @actKrwz

くすくす、くすくす。浮かぶ笑みは、無邪気な子供のそれ。 問い掛けは、無垢に。楽しげに。

2013-11-22 00:20:57
【魔王】 @Tokimine_Seo

「こんにちは」 無邪気な挨拶には、ともに微笑を返す。 「ええ、確かに。……おかしな、ところね?」 ゆるりと、世界を、彼方の少女の指先に止まる雀蜂を、視界に映しながら。 モノトーンの膝丈ほどのスカートを裾を微かに持ち上げ、傾けるように優雅な礼をひとつ。

2013-11-22 00:31:41
【魔王】 @Tokimine_Seo

「わたくしはツェーリ=ヴァイス=カルドライト。貴女に倣って名乗るのなら、『心酔』の『傲慢』ですわ」 その表情は、どこまでも余裕のある微笑をたたえ。右手をそっと、添えるように差し出す。 「エメロード、と呼んでよろしいかしら?」 深海の瞳が、微かに細まって、笑う。

2013-11-22 00:31:46
エメロード @actKrwz

「つぇーり? ツェーリね! おぼえたわ。呼び方は、ツェーリ、でいいかしら!」 どこまでも嬉しげに、浮かぶ笑みは無邪気そのもの。指先に止まった雀蜂を、また別の方へと行かせて、ひとつ頷く。 「いいわよ! でも、そうね、メロって呼んでもらえたらうれしいわ! だって、かわいいでしょう?」

2013-11-22 00:37:22
エメロード @actKrwz

「でも、ツェーリがエメロードと呼びたいなら、それでいいわ。名前をよんでもらえるのは、うれしいことだものね?」 くすくす、くすくす。舌の上を転がる僅かな甘みに舌鼓を打ちながら、少女は金を揺らして。 「ごーまん。あなたも、『ごーまん』なの?」 すごいわね! と、純粋な賞賛。

2013-11-22 00:38:39
エメロード @actKrwz

「『ごーまん』はすごいひとだわ、あたしはあの『ごーまん』しか知らないけど、」 笑みは輝か。 「あなたもとっても、『おいしそう』だし、おひめさまみたいだし、きっとすてきな『ごーまん』ね!」 ただただ楽しげに、金を揺らし碧を細めて。

2013-11-22 00:40:07
【魔王】 @Tokimine_Seo

「あら、そちらの方が『良い』?ならメロと呼ばせてもらうわ」 わたくしは呼ぶ名にこだわりはしないもの。と頷いて。さらり、金と銀の入り混じるブロンドが、風に流れた。 「貴女の知る傲慢がどんな傲慢かは知らないけれど、『傲慢』と認められているのなら、確かにその人も傲慢なのでしょうね」

2013-11-22 00:54:42
【魔王】 @Tokimine_Seo

満足げに微笑んで、言葉を綴る。 「ねえ、メロ。貴女は『暴食』なのでしょう?ならば『食べたい』ものがあるでしょう?」 睦言のように、誘い込むように、囁く。 「わたくしは、貴女の食べたいものを、いくらでも与えて差し上げられます」 たとえば。

2013-11-22 00:54:53
【魔王】 @Tokimine_Seo

「たとえば、お菓子の家」 「たとえば、貴族でも舌鼓を打つ豪奢なフルコース料理」 「たとえば、城壁」 「たとえば、群れる人」 「貴女が満足するまで、満足しないのならそれでもいい。貴女が望むだけ、貴女の望むものを与えましょう」

2013-11-22 00:55:04
【魔王】 @Tokimine_Seo

だから、メロ。 「――少し、お話をしましょう?」

2013-11-22 00:55:08
エメロード @actKrwz

「『ごーまん』よ! とっても! でもね、とっても『おいしそう』だし、すごいわ。あたしはあの『ごーまん』がすきよ」 くすくす、くすくす。楽しそうに、笑いながら。 「ツェーリもきっと、すてきな『ごーまん』だから、すきになれるきがするもの!」 きらきらと碧の目が輝き、口元は弧を描く。

2013-11-22 01:05:07
エメロード @actKrwz

「ええ、あたしは『暴食』だわ! なんでもたべたい。あたしの『食欲(くうふく)』を満たしてくれるのなら、お菓子の家も、ごうかなフルコースも、ストロベリーソースのかかった城壁も、ヒトも!」 傲慢の言葉に、暴食は瞳を輝かせる。 「ツェーリもくれるの? たくさん、たくさんくれる?」

2013-11-22 01:07:29
エメロード @actKrwz

一拍置いて、空を泳ぐ指。その指に止まる雀蜂に、またくちづけを落として。それを、飛ばしながら、再び視線は傲慢へと向けられる。 「いいわ! おはなし、しましょ!」 雀蜂が喰らうお菓子の家の甘さは、彼女の味覚に確かに伝わる。無邪気な笑みは深まり、ただただ、楽しげに。

2013-11-22 01:12:58
【魔王】 @Tokimine_Seo

「たくさん、なんて、狭量な事は言わないわ。いくらでも」 そう、いくらでも。 「貴女が望むだけ。貴女が望めば、望むだけ」 空に腰かけようと身体が動く。まるで初めからそこにあったかのように、豪奢な金の装飾の椅子が現れて、そこに腰かける。

2013-11-22 01:20:27
【魔王】 @Tokimine_Seo

テーブルとティーセットが目の前に。手始めとばかりに、そのテーブルの上に山と積まれたクッキーが置かれる。丁寧に自分の分の紅茶を注ぎ、その香りを楽しむ。 「よければ、どうぞ?」 暴食の少女に、椅子をすすめた。

2013-11-22 01:20:32
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