東京GIGOさんによる甲状腺ガン/福島検査と岡大新入生検診との比較

東京GIGOさんによる甲状腺ガン/福島検査と岡大新入生検診との比較 dre_swlさんからのコメントに対する回答(考察)を追加しました。
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東京GIGO @ekb90377

つまり、検出力の違い(岡大新入生検診が、福島検査に劣る)を理由に福島男性での多発を否定しようとすると、今度は岡大新入生女子で多発しているという、奇怪な結果を招くことになる。

2013-11-27 23:16:14
東京GIGO @ekb90377

これは、福島検査と岡大新入生検診との、罹患率の格差が大きいこととと、男女比が大きく相違(福島では男性が特に多い)していることによる。

2013-11-27 23:17:02
東京GIGO @ekb90377

なお同様の検定を、岡大新入生検診⇔千葉大検診、岡大新入生検診⇔都内女子高、(参考値)千葉大検診⇔都内女子高、の組み合わせでやってみると、いずれも有意水準5%での差はない。 http://t.co/rFUPVeG0MW

2013-11-27 23:17:31
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東京GIGO @ekb90377

この結果からも、岡大新入生検診の検出力が、福島検査と比較して、著しく低いものとは考えにくい。

2013-11-27 23:18:14
東京GIGO @ekb90377

甲状腺ガン(福島検査と、岡大新入生検診との比較)---⑥検出力の差の検討(その1)---

2013-11-27 23:18:34
東京GIGO @ekb90377

岡大新入生検診は昭和63年からの検診であり、超音波エコーは使用しているものの、その適用範囲が西論文では不明。このため現在の福島検査と比べた場合に検出力がある程度は劣る可能性があるものとして、それがどの程度かについて検討。

2013-11-27 23:19:29
東京GIGO @ekb90377

まず、触診可能な寸法について検討。クロアチアの事例より、腫瘍寸法が11mm以上であれば触診が可能と考えられる。 http://t.co/fYtUNY4fv7

2013-11-27 23:21:29
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東京GIGO @ekb90377

この検討手法は、cyborg001様 @cyborg0012https://t.co/UPTkci4yhb)のご考察を踏襲させていただいたものである。(https://t.co/NIYNo7r33v

2013-11-27 23:21:59
東京GIGO @ekb90377

甲状腺ガン(福島検査と、岡大新入生検診との比較)---⑦検出力の差の検討(その2)---

2013-11-27 23:22:34
東京GIGO @ekb90377

次に、ベラルーシとクロアチアの事例から、腫瘍寸法が従う確率分布について検討。腫瘍寸法をヒストグラムにすると、右側に広がった左右非対称分布となる。 http://t.co/U2O2nXJbIY

2013-11-27 23:23:06
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東京GIGO @ekb90377

横軸を腫瘍寸法(d)、縦軸を腫瘍全体に占める寸法0以上d以下の腫瘍の割合とし、標本平均、標本標準偏差から求めた正規分布(累積)、対数正規分布(累積)、ロジスティック分布(累積)と比較。 http://t.co/p2azuIPoxe

2013-11-27 23:23:59
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東京GIGO @ekb90377

腫瘍寸法は、対数正規分布(累積)とよく一致。標本の大きさが小さい(ベラルーシ:n=19、クロアチア:n=16)ため、ノンパラメットリック検定でn>8で使えるAnderson-Darling検定により、適合度の検定を実施。

2013-11-27 23:25:01
東京GIGO @ekb90377

ベラルーシ:A2=0.4442、クロアチア:A2=0.3606となり、有意水準5%(A2<0.752)で対数正規分布の可能性が認められる。

2013-11-27 23:25:19
東京GIGO @ekb90377

(Anderson-Darling検定は、CivilWorks(シビルワークス) http://t.co/GIvrpgQrCb 作成のツールによった)

2013-11-27 23:25:53
東京GIGO @ekb90377

実寸法と、対数正規分布による近似とを、ヒストグラムで比較すると、このくらいで一致する。 http://t.co/d6K9FXhiwi

2013-11-27 23:26:24
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東京GIGO @ekb90377

福島検査では個別の腫瘍寸法が発表資料にないため、参考として、結節の大きさを対数正規分布で近似。結節の大きさについても、対数正規分布によく一致している。(適合度検定はn=2,690個の入力となるため略) http://t.co/qYMaSuaKUA

2013-11-27 23:27:13
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東京GIGO @ekb90377

増殖のモデルとして考えられるのは、1回の増殖で腫瘍が(1+ε)(※εは小さい正数、例えば1+ε=2^(1/3))の寸法に成長するとし、増殖の回数が正規分布に従っている場合、得られる腫瘍寸法は対数正規分布になる。

2013-11-27 23:27:53
東京GIGO @ekb90377

補足。対数正規分布近似の式。 http://t.co/FPuTdmxY13

2013-11-27 23:28:33
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東京GIGO @ekb90377

甲状腺ガン(福島検査と、岡大新入生検診との比較)---⑧検出力の差の検討(その3)---

2013-11-27 23:28:57
東京GIGO @ekb90377

福島検査の腫瘍寸法が、ベラルーシとクロアチア、福島検査の結節と同様に対数正規分布に従うとして、平均、標準偏差から、対数正規分布(確率密度)をプロット。 http://t.co/qUj52ZlqoZ

2013-11-27 23:29:35
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東京GIGO @ekb90377

クロアチアの事例から考察したとおり、11mm以上を触診可能とする。福島検査では主として5.1mm以上の結節をふるいにかけて2次検査に回しており、実際の腫瘍の最小値は5.2mmである。 http://t.co/05nslJpgMh

2013-11-27 23:31:13
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東京GIGO @ekb90377

これにより、岡大新入生検診の福島検査に対する相対的な検出力1-β0は、(11mm以上の腫瘍の割合)/(5.1mm以上の腫瘍の割合)=0.627/0.964=0.650=65.0(%)と見積もられる。 http://t.co/RYGfXqKnDe

2013-11-27 23:31:51
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東京GIGO @ekb90377

(ただしこれは、全て触診で検査した場合であって、実際は超音波エコーの使用により、これ以上の値になるものと考えられる。)

2013-11-27 23:32:36
東京GIGO @ekb90377

1-β0=65.0%以上として母比率(罹患率)の差の検定を実施すると、p値は、男性:p=0.000012、女性:p=0.044、男女計:p=0.00018以下となり、いずれも有意水準5%以下で、母比率(罹患率)の差が認められる。 http://t.co/L0KY4LiVyu

2013-11-27 23:33:31
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東京GIGO @ekb90377

岡大新入生検診の結果が、わが国の18才前後の通常の罹患率であるとすれば、福島検査結果は『多発』であると考えられる。

2013-11-27 23:34:21